コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【アンケート】EUREKA【実施中です】 ( No.58 )
- 日時: 2015/02/05 23:02
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
何かが派手に割れるような音が建物内に木霊し、瞬発力の問題で真白と千破矢が音源に辿り着く。
「っ、——じゃあね。次会う時は、またよろしく」
2階の窓から飛び去る狼を千破矢は追い、真白は1人で詩音のもとへ向かう。
壁や床の所々に引っかき傷があり、それを辿って行くと、狼が寝ていた部屋——詩音に辿り着く。なお、豪雷と鈴芽は1階(先ほど4人がいた階)の近くの部屋のため不在。
「詩音っ、大丈夫か?」
「っ……ええ、大丈夫ですよ。かすり傷ですし」
「いや、血、だっばだば出てるぞ?」
「言い方」
普通に「ちょっと料理で失敗しちゃった」的な会話だが、実際は救急車ものである。
右腕がスッパリ割れているが、少し痛む程度で平然としている詩音(ただし壁に寄りかかるかたち)。真白は何かを投げるような姿勢をし、詩音にむかって勢い良く腕を振る。
「よし、とりあえず治療完了。アルマに全てを託す」
「わあ……、あなた、優しいのか恐ろしいのかわかりませんね。本当に」
傷の上に氷が張り巡らされ、詩音は苦笑しながら壁と自身の背を離す。その際“壁にも”血が付いていたが、真白はそんなことに気付かない。
「とりあえず、その辺の治療はアルマに任せよう」
「ええ、そうですね。というか、お金は払って貰えるのでしょうか?」
「貰えるんじゃないか? 知らんがとりあえずお前はその怪我をなんとかしてもらえ」
「そうですね。……あの野郎、次会ったら絶対に倒します……! 豪雷が」
「僕も参戦したいな」
実は(?)少し(?)好戦的な2人が1階に下りると、鈴芽がアルマ・風蘭と待っていた。
「2人とも、大丈夫だっ……うん。アルマちゃん、任せた」
「え? えぇっ!? わ、わかった! シオン大丈夫!?」
「ふぇっ、すずめぇ、見えないよぉ!」
「あ、氷の解凍は僕が責任もってするよ。鈴芽、頼んだ」
「OK!」
豪雷が起床するのは、詩音の治療が終わった直後とのこと。