コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【アンケート】EUREKA【実施中です】 ( No.59 )
- 日時: 2015/02/07 12:15
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
「はい、お金。なんか、本人はもうどっか行っちゃったんだけどね」
「そうですね。まあ、あの方がとんでもないゲスだということはわかりました」
「何があった」
百万を手渡しながら苦笑するアルマと詩音だが、(金的な意味で)そうとう異様な光景である。
真白はとりあえず豪雷をベッドに座らせ、2人を放置して鈴芽と風蘭を呼びに行く。途中、ただいま追跡中の千破矢(の存在)を思い出して目を閉じる。
「……逃したか」
「ましろん、どう?」
「もうちょっとした傷跡しかない」
「なら大丈夫だね♪ にしても、何があったのさ」
「僕視点だと、……上からガッシャーン、男の人びゅーん、傷跡沢山、詩音ベットベト、という感じだな」
「いくら風蘭がいるとしてもそのexpressはおかしいよ、ましろん」
風蘭はその辺を飛び回っていて、少しすると、千破矢が玄関から帰って来た。
「ただいま」
「おかえり」
「なんか、いきなり消えたんだよアイツ……」
「don't mind」
「……ふむ。空間が捻じ曲げられるって言う例のあれか」
「それ」
“漫画でよくあるあれ”みたいな会話を開始する一行。
「そんなことよりシオンは?」
「あ、忘れてた……」
「詩音、どうかしたのか?」
「ベッドベトしてた」
「何それ!?」
ちなみにその頃、(血で)ベットベト(過去形)の詩音はあくびをしながら豪雷と話していたという。
「俺は布団の方が好きなんだが」
「無茶言わないで下さい。それとも床で寝ますか?」
「あ、シオン。もしかしてこの人、雷獣?」
「その通りです。よくわかりましたね」
「なんか武士っぽい」
「そう言う人です」
*
「ただいまーぁぁあああ!?」
「おかえり。あと、ついでに悪いが、その——」
「ちょっ、真白逃げて下さい!!」
「ぁあ!? 日向逃げろ本当に逃げろ我が許可するまで誰も入れるな入るな!」
日向が扉を開けると真っ先に目に留まったのは、何時に無く焦っている真白と、言ってることとやってることが間逆な詩音。
直後、千破矢が全力疾走で階段を駆け下り、日向にタックルをかますように家を飛び出し扉を閉める。
「な、何があったの?」
「説明したら訳分からんことになるが、とりあえずわかるのは、“シオンの体が思うように動かない”。オーケー?」
「いや、分かんない……」
「ちなみに風蘭たちは2階に避難だ。蓮たちは?」
「僕が準備出来たって伝えに来ただけだから、来ないよ?」
「まあ、どちらにしてもさっき言われた通り、真白から許可が出るまで来るなよ? たとえそれが俺とかでもな」
それだけ言い残し、千破矢は勢い良く建物へ入って行く。
直後、何かがぶっ壊れるような音が聞こえたそうな。