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Re: EUREKA ( No.6 )
日時: 2014/12/16 00:34
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: G1aoRKsm)

「うわ、何これ気持ち悪……」
「蓮、それを言ってはいけない気がします。共感しますけども」

 8人の目の前には、洞窟。それもなぜか4つ穴があり、洞窟の穴の上には『天国?地獄?ドッキドキ☆ゲーム!!』と書かれた段ボール板が張り付けられている。
 そして地面には、同じく段ボール板があり、『この先は2人1組で入れ。さもなくば……』と掘られている。

「どうする? 2人1組は出来るぞ?」
「うーん……。じゃあ、最初のペアで行こっか」

 蓮による鶴の一声により、蓮と日向、真白と千破矢、詩音と風蘭、豪雷と鈴芽、と別れた。

「力量に多少と言うか凄い差がありますね……」
「ぇと、ふう、弱くってごめんね……?」
「……いえ。全く問題ないですよ。行きましょう」
「シオンはロリコンなのか?」

 真白の中で「シオン=ロリコン疑惑」が浮かぶ。千破矢は真白の肩に両手を置き

「男は上目づかいに弱いんだ。多分」

と言う。ちなみに多分は強調されていた。
 その間蓮は、段ボール板をマジマジと見つめ、端に書いてある文字を見つけた。

「えーと、『右から1番目が簡単 2番目が普通 3番目が難しい 4番目がとても難しい』。だってさ」
「何それ嘘臭い」

 鈴芽が豪雷の腕を握りながらツッコミを入れる。

「まあ、なんとかなるでしょ。私はヒナタのことも考えると簡単な方が良いと思うんだ」
「では私は右から2番目で」

 真顔で振り向く詩音に若干引くのは千破矢。

「じゃあ僕らはじゃんけんで決めようか、スズメ」
「うん! 勝ったら一番左ねー」
「「じゃーんけん——」」

 真白と鈴芽は同時に親指、人差し指、中指を立てる——いわゆる無敵の形をして互いを睨みあう。

「ましろが無敵技知ってるのに驚いたよ」
「ベーラで子どもが出していた」

 苦笑する蓮に真顔で返答する真白。

「じゃあ、ふうが決めるーっ」
「「「!?!?」」」

 若草色の2つに分けた髪の毛と半透明の体と同じくらいの大きさの羽を揺らしながら風蘭が挙手する。
 それに反応したのは豪雷、詩音、日向だった——。

「自殺駄目絶対、自分の命は大切にしろ」
「そうですよ! もし気に障る選択をしたらってどっちにしても逆鱗に触れるからマジやめろでございますぅぅーっ!?!?」
「そうだよ、いくらシオンって言うメイン盾がいるとしても!!」
「ちょっと!?」

 男子3人に説得されながら、風蘭は不意に気付く。

「あれぇ? ちはやくんは??」

 その言葉に真白ははっと顔を上げ、1番左の洞窟の中へと消えて行く。
 その様子を見た鈴芽は、やれやれと溜め息を吐きながら

「それじゃあ、お互い気をつけようね!」

と、豪雷を引っ張りながら洞窟へと入って行った。