コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【アンケート】EUREKA【実施中です】 ( No.63 )
- 日時: 2015/02/09 17:18
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
2人が階段を下りると、謎にテンションの低い鈴芽たち。とくに、鈴芽はこの世の終わりのような表情。
「何があった?」
「やっと帰ってきましたか。結果的に馬操縦は適応力の問題で真白になりました」
「えー」
「逆にこれを千破矢にやらせたらどうなるか」
「了解。……ところでアルマ、はどうするんだ?」
「え? えっとね。うん。アタシはここにいるつもりだよ。時々遊びに来てね♪ 大歓迎だよ!」
「うん! 今回はあんまり遊んだりできなかったけど、次はいっぱい遊ぼうね!」
真白が威圧で了承させられ、その間豪雷は鈴芽の隣で宥め始めていた。
「鈴芽、どうした?」
「うん……。自爆したなぁ、ってね」
「ああ、昔のことか……。大丈夫だ、何かあれば、俺が守る」
「……鈴芽、豪雷。青春してるとこ悪いが、とりあえず行ってみようぜ」
「「青春!?」」
「とりあえず行けば何とかなる! 準備するぞ!!」
千破矢は苦笑しながら2人に突っ込み、勢い良く椅子から立ち上がる。
「そう言えば、朝も勢い良く椅子から立ち上がった所から入れ替わったよね」
「そんなことあったな」
「思い出すな。さっさとシオンを戻すぞ。……大切な仲間だしな」
「千破矢がデレた」
「やめろ真白俺はデレてないっ!」
充分なデレです“詩音総受け”ですねありがとうございます。その様子を見て一気に元気を取り戻した鈴芽は、ある意味最強である。
アルマが棚から薬品のような物を持って来た。そこには“危険”という文字が記されている。
「な、なんですか。そのヤバいやつは……」
「少し前、ちょっとお薬研究してる時に出来たの。効果は、“対象の攻撃力を上げる”だったかな。効果が続く時間は3時間程度。飲んで使うんだよー」
「じゃあこれは弱い人に使った方が良いよね?」
「真白とか千破矢に使ったらそれこそ地獄。特に真白は」
「だが、日向が使ったところで攻撃手段あるのか?」
「……世界って残酷だよね」
「行くならさっさと行こうぜ」
ちなみに現在黙り込んでいる真白は目を閉じて馬操縦法をインプット中。千破矢の手はこの地形では吸収しやすい熱を纏い、あれで殴られたら真白などは一撃でこの世を去るだろう。
蓮はアルマから薬を受け取り、詩音の腕を捻り上げてから後ろで拘束する。
「私が悪いことしたみたいじゃないですか!!」
「不可抗力ってこういうことだと思うんだ」
「だからなんですか!?」
この時一同は知らなかった。
——その行為こそ、“敵の策略”であるということを。
「——楓にーちゃん」
「わかっている。従うしかないだろ」