コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【アンケート】EUREKA【実施中です】 ( No.70 )
- 日時: 2015/02/23 22:41
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
冷気が前方から流れて来る。一方通行の通路から、合図の風——斬り込み。
——対象は、3人。それと、楓にーちゃん。楓にーちゃんは律儀に1人選んだみたい。うん。その方が安全だね。
欲を言うなら、もう少し広い場所の方が良かったんだけどね。
「ちょっ、あなた私をぼっちで戦わせる気ですか!?」
「当たり前」
「いやいやいやいや!! 絶対に真白ですよここ!」
「だって、ほとんどの戦闘に参加してる僕より、若干フラグを立てつつある詩音や、一応主人公なのにまだ戦闘描写全くないどころか出現率の問題でギリギリな蓮の方が読者様的にも興味があるだろう」
「メタい!!!」
メタ発言を連呼(しかも全て事実)に詩音が突っ込みを入れ、同時に前方からの攻撃をかわす。
ちなみに通路の端の方で真白は自分と青年を庇うように氷を張り巡らせていて、申し訳程度に覗き穴(?)がある状態。青年は少し落ち着いていて、真白に説明をし始めた。
そしてその頃、全てを吹っ飛ばしているであろう千破矢はさておき、蓮と風蘭に視点を移す。
「……閃光!」
札を相手に押し付けそう言うと、相手の女性はその場に倒れ込んだ。
「ん、上等♪」
「れんーっ」
「どうしたの?」
「あっちの方から変な風が吹いてるの」
「マジかぁ。まあ、対処魔法も決まったし、行ってみようか!」
ふたつに分かれた道の片方へ2人は歩き出す。——凄く良い笑顔で。
風蘭は念のために羽を使って浮遊していて、蓮は何かあった時の為に風蘭の手の届く位置をキープ。……もっとも、巫女服な時点で動きは鈍る気もするのだが。
少し戻り、千破矢と日向は相変わらず突撃をかましていた。日向からしたら遠心力的なもので命の危険な状態。地面に足が付いていないレベルで。
近くで何かを蹴り飛ばすような音が聞こえて来た。
「何か聞こえなかったか?」
「……ぅぅぅぅぅ」
「日向ァーっ?!」
謎の唸り声を上げる日向に千破矢はやっと現状に気付く。そして同時に視界の端で何かが高速で通り過ぎた。——が、日向に目が行ってしまっていて、気に留めなかった。