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Re: EUREKA ( No.75 )
日時: 2015/02/27 23:01
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)

テスト終わったぁぁ!!!by紅雪



「んぅ……」
「あっ。真白っ、詩音が起きたよっ!」
「どれ先に俺にいうことだよなおい」

 千破矢が背負っていたことをすっかり忘れていた日向は、「テヘ☆」と笑顔を向けた。

「おはよう詩音。大丈夫か?」
「……私、何か凄まじくヤバいことしませんでしたか?」
「し……てない。してないぞ。うん」
「なら、良いんですけど……。もうちょっと休んで良いですか? なんだか体が重くって」
「その方が良いだろう」

 その言葉に千破矢がピクリと反応し、真白はすかさず続けた。

「千破矢、代わろうか?」
「……今俺がお前にこれを背負わせたら、なんか気持ちが抑えられなくなりそうだからやめとく」
「? ……そうか」

 ——真白が鈍感で良かったですね。それが詩音の意識が途切れる寸前に思った最後の言葉だった。
 日向も同じようなことを考えていたが、そんなことよりも詩音を背負う真白を想像してしまい、笑いを堪えていた。

「日向?」
「ごめっ、何もないよ……ふははっ」
「にやけてる、……前から何か来た」
「何か!?」

 千破矢が詩音を背負ったまま振り返り、その際に2人の無駄に長い髪の毛が絡まってしまう。

「ぃってぇぇ!!」
「——何やってんのさ」

 前から下駄のような音を立てながら歩いてくるのは蓮。その少し後ろをふよふよと浮きながら風蘭が付いて来ている。風蘭に関しては、千破矢の背中でスヤっている(※五十四話参照)詩音を見つけるやいなやすっ飛んで来た。

「シオンどうしちゃったの!?」
「落ち着け。詩音は昼寝してるんだ」
「そっかぁ、よかったぁ……。何かあったのかと思ったよ」
「まあ、……そうだな」

 ここは一応敵地なので何かあるのは普通だ、なんて言えない真白。目を逸らして言ったものの、風蘭は詩音が無事ならと気にしていない様子。

「あ、蓮。豪雷と鈴芽とは合流してないの?」
「豪雷なら全てを破壊するなりして出て来そうだけ——」

 直後、蓮の背後の壁に亀裂が走り、——割れた。
 ガコン、という音を立てて岩が地面へ落ちてホコリを立てる。少ししてから歩いてきたのは紛れもなく、豪雷と鈴芽。あとポートグリフ。

「あとってちょい待てポートグリフおまけ!?」
「メタい!」
「pinpointだね♪ さっすがポート!」
「鈴芽に喜んでもらえるなら造作もないことですよ」
「いや、切ったのは俺だがな?」
「ご無沙汰ですお2人さん。任務完了お疲れ様ですポートグリフさん」
「「「あざっしたぁぁーっ」」」

 威圧すら感じる真白の笑顔に、合流した3人は頭を下げる。

「よし、ではとりあえず尺の問題でもう終わるが、お前ら何があった」
「お前もメタ発言かよッ!!」

 千破矢の突っ込みはそこら中に木霊したという。