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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: COSMOS ( No.58 )
- 日時: 2015/02/10 18:07
- 名前: Garnet(コメント返信です!!) (ID: C/YHgPFP)
「ほらー、1年!声出しぃや!!もう カウントダウンは始まってんで!」
白い息とともに、『元気』を吐き出した。
爽やかな朝の空気、柔軟剤の香りが残るジャージ、コルクの栓を抜いたような サーブの音。
「「はい!!!」」
変に飾らない、力いっぱいの 後輩の声が洗い立ての青空に響いた。
因みにウチ、夏から部長になってん。
「どうしちゃったの〜?蘭。今日はやけにテンション高いじゃん!」
さらさら黒髪・ポニーテールを揺らす、副部長の なっちこと三枝夏海が、
ラケットでボールを突きながら ウチに聞いてきた。
ベールをまとった軟式のボールが、光をキラリと散らす。
「テンション高いも何も、元からやないの!」
「それもそっか。あ、向こう空いた!
朝っぱらから芝で打てるなんて、良いことありそうじゃん!」
「せやな」
このグラウンドには、1面だけ 芝のコートがある。
大体の大会は 芝でやってるから、感覚をつけるのに丁度良いと思うな。
でも、文句は言ってられない!
砂でだって、練習はできる。
砂だからって、負けるわけじゃない。
「よろしくお願いします!!」
「蘭先輩!凄く速いの、お願いします!」
「えぇで!」
柔らかなコートの感触を シューズ越しに感じながら、
今日一番のサーブを打ちこんだ。
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