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Re: Eternal flowerー花言葉と約束と。ー ( No.19 )
日時: 2015/01/01 10:26
名前: 彼方 (ID: MHTXF2/b)

私の家にある庭は、綺麗な花がたくさん咲き誇っている花園で、人をあまり立ち入らせないという私の家でも、ここだけは出入りが出来るようになっている。

私の部屋の窓は、その庭からほど近いので、立ち入ろうと思えば立ち入れる。

だから、誰かがたまたま置いていった可能性もなくはな__、いやそんなわけないか。第一、立ち入れてもほぼここには誰もこない。それに、わざわざ花を置いていくような酔狂な人がいるもんか。

なら、これは一体、何の意図で置かれているのだろう……。

「お目覚めですか。お嬢様」
考え事をしていて、気付かないうちにアイビーが来ていた。
「え、ええ。……ところでアイビー、ここに花を置いた人、知ってる?」
窓の外を指差しながら私は問いかけた。アイビーは怪訝な顔をして窓に歩み寄り、驚いたような声色でいった。
「……これは……、エキナセアの花ですね。一体誰が……。申し訳ございません。僕も存じません」
「そう……。ありがとう」

執事であるアイビーが知らないということは、やっぱり誰かがこっそり置いていったのだろうか。何のために?全く分からない。

「お嬢様。朝食にいたしますか?」
「そうね。……アイビー、さっきこの花のことエキ……何とかって言っていたでしょう?何と言っていたの?」
「エキナセアでございます」
「エキナセア……。そう、分かったわ。じゃあ、朝食を持って来て頂戴」
「かしこまりました」
そう言ってアイビーは去って行った。

朝食が終わったら、「エキナセア」の花言葉を調べてみよう。それで何か分かるかもしれない。