コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: なるやん、時々へたつん。【オリキャラ募集!!】 ( No.32 )
- 日時: 2015/12/31 00:16
- 名前: 彼方 (ID: dzyZ6unJ)
第4話「転校生トライアングル」
「おっはよーう!お前、珍しく遅いじゃん。いつもだったらわざわざ早めに来て学校で寝てんのに。どしたの?」
望が不思議そうに尋ねてくる。
「ん?ああ、教科書とか部Tとか色々新しいバックに詰め直してたら遅くなった」
「新しいバック?おお、友哉のバッグが新品になってる!なになに、買ったのー?」
望は驚いたように笑った。
「いや、もらった」
「うっそお!友哉にバッグくれるやつなんていたんだ!奇跡的だねえ!」
望が心底驚いたように目を見張る。失礼なやつだな。まあ俺自身もそう思ったから気にしないが。
「うん、それ俺も思った」
「や、そこは否定しようよっ?」
望は呆れ顔をつくった。そんなこと言われても。
「いやだって、俺もすげーびっくりしたし。……それにしても何か、やけに教室ざわついてね?」
思い出したように望は、
「あ、そーそー」
と言った。
「何かねー、オレらのクラスに転校生くるらしいよー。噂じゃ、金髪碧眼のハーフの女子とか何とか」
「へえ!ハーフかあ。そういや、前中学にハーフの女子いたな」
ふと、俺が思い出して呟くと、ぱっと表情を明るくして望が頷いた。
「うんうん、いたいたー!ボクって言ってるけっこう変わった可愛い子ね。懐かしいなあ」
俺が中学二年の時、そのハーフの日本人離れした美少女が、いきなり俺と望のクラスに転校してきて驚いた記憶がある。しかも日本語ペラペラで更に驚いた気がする。
確かイギリス生まれ、福岡育ちのやつで、英語と博多弁を混ぜて訳わかんない喋り方してたっけ。天然バカで変わったやつだったけど、愛嬌があって人気者だったな、あいつ。
確か琴って名前で、俺たちはあいつのこと……、
「「ことりんって呼んでたよな!」」
二人で見事にハモった。俺と望は思わず吹き出してしまい、ひとしきりげらげら笑ってから、望がにやつきながら言った。
「転校生ってもしかして、ことりんだったりして。なーんてね」
「だったらすごいな」
俺もにやにやしながら返した。