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Re: なるやん、時々へたつん。【オリキャラ募集!!】 ( No.38 )
日時: 2015/08/15 20:25
名前: 彼方 (ID: hzhul6b3)

「むうぅ。のんのん先生に呼ばれてしもうたやん。まだ話したいことばりあるんに」
と口を尖らせることりん。そしてことりんは何気なくこっちに目をやり____、目が合ってしまった。さっきまでは話したかったが、今はちょっと勘弁してほしい。
ことりんはみるみるうちに目を輝かせた。そして、たたたっと俺と桃音の方に駆け寄ってくる。それと一緒に教室の視線も一緒に集まってくる。
そしてことりんが口を開く。
「……Hey! もしかして、ももなんとともちんっ?」
再び教室がざわつき始める。しかし、俺と桃音のことではなく、実際、望とことりんが付き合ってないんじゃないか、という内容でだ。次いで、多くの人が「吉岡のことだってあだ名呼びだ。三澤と転校生はただの友達だろう」という結論に達し始め、人がまばらになっていった。
桃音はようやくことりんと話せて嬉しそうだった。
「あたしのこと覚えてるの?」
「Of course! ももなんは日本で最初にできたfriendやけん、忘れるはずないやんかー!」
「あ、じゃあ友哉は?」
「Of course!ともちんには色々相談乗ってもらったりしたけんなあ」
「じゃあ菜々架は?」
そこで桃音は地雷を踏んだ。ことりんは勢い込んで聞き返した。
「ななるん?ななるんもおるん?」
その真剣な様子に桃音が少し驚いたように言う。
「うん。いるけど……?」
「もしかして、さっきのんのんを引っ張ってった人がななるんなん?」
「そう……だけどことりん、菜々架とクラス一緒だったよね?」
何で分からないの、と言いたげに桃音が言う。
菜々架は中学と高校ではかなりキャラが違う。だから中学で一緒だったことりんが分からないのも無理はない。
やっちゃったよ桃音、と俺は小さくため息を吐いた。なぜならことりんは菜々架のことを中学の時、すごい勢いで敵視していたからだ。
しかしそのことを知っているのは当事者二人と俺だけだ。だから桃音が二人も仲が良いと思ってしまうのもおかしいことではない。
「そうなんやけど、ななるんcharacter変わっとらん?」
「んー。確かに変わったって言えば変わったかもね。それはそうと、何で菜々架がいちゃダメなの?」
不思議そうに聞く桃音。ことりんは曖昧な表情を浮かべた。
「Oh,nothing! Don't worry.」
「ことりん、英語になってんぞ」
ことりんは焦りすぎて英語になってしまった。さすがネイティヴというスピードで話されても、こっちは何を言っているのか全く分からない。
「えっと。何でもないから気にせんでって言ったんよ」
桃音は腑に落ちない顔をしていたが、「そうなんだ?」と頷いてそれ以上追求しなかった。
「席に着いてくださーい」
学級委員の声が響く。そろそろ一時間目が始まるそうだ。
俺は望のことが不安になって思わずドアの方を見やった。すると、菜々架「だけ」が戻ってくるのを見てますますそれが増した。
一時間目の授業の先生である社会の先生が入ってくる。
「じゃあ授業始めるぞー……、お?三澤はどこだ?」
すると菜々架が平然と答える。
「体調が優れないそうで、保健室へ行くと言っていました」
思わず桃音と顔を見合わせる。____願わくば、望が出来るだけ早く学校に復帰してくれますように。俺は心の中で手を合わせた。