コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ヒーロー達の秘密会議。 ( No.11 )
- 日時: 2015/03/16 20:23
- 名前: 蒼 ◆udrqXHSxjI (ID: A9wxTbZM)
「本題に入ろう——と、その前に。軽く自己紹介でもしておくか。忘れかけていたが、これでも初対面何だしな」
話題を変えるかの様に、ストレートの前髪を掻き上げて、纏まっていた黒髪を乱した少年。
今まで少女は気が付かなかったが、長い前髪に隠れた少年の顔は、綺麗に整っていた。良く見れば、他の3人もそれぞれ美形といえる顔立ちをしている。そう、いわば此処は、美男美女の集まり場という訳だ。
黒髪少年が周りを見渡すと、勢いよく「はいっ!」と声が響く。
「あたしの名前は、橘佑里です! 高等部2年生で、明るい性格だと良く言われます。片付けるのは苦手ですが、何かをするという事は好きです。宜しくお願いします!!」
幼い子供の様に輝いた瞳をし、持ち前の良く通る声でショートヘアの少女は自己紹介をして行く。
その様子に呆れた表情をしていた口悪少年が、次に口を開いた。
「……雨倉遼。高等部1年で、人を弄るのが好き。後は、人に喧嘩が強いとかいわれるかな。まぁ宜しく」
ぶっきら棒に、聞かせるというよりは、独り言を呟く様に小声で自己紹介をする。
そんな口悪少年を見て、微笑んだ遙が立ち上がった。
「僕は鴇崎遙。高等部2年。好きな事は……遼と同じ様に人をからかったりする事かなー。でも基本はそんな事しないから。宜しくね」
言い終わったと同時に、黒髪少年の肩を軽く叩く。
1度深く溜息を吐くと黒髪少年は言った。
「名前は月宮伶。高等部3年で、一応、仕切り役だ。好いている事は特に無いが、これから宜しく」
簡潔に自己紹介をすると、自分の顎を少女の方へ上げた。どうやら少女の番だといっている様だ。
当の本人は「ふぇっ!?」と吃驚した様に声を上げている。全員の視線を浴びながら、慌てて椅子から何とか立ち上がると。
「か、片峰旭です。高等部1年生で、えっと、お菓子作りとかが好きです。よ、宜しくお願いします!」
少女なりに一生懸命頑張ってそう言うと、また大きな音を立てて椅子に座る。その顔は、ほんのりと夕焼け色に染まっていた。
そして旭が座り終えると、伶は黒髪の影で隠れていた口角を上げて、3人の少年少女と声を揃えてこう言った。
「——で、君はどういった能力なの?」