コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ふたりぼっち ( No.15 )
日時: 2015/01/14 23:00
名前: *紗悠*(鎖遊) (ID: xStpW3P0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

   *おふたりさん

    ★   ★   ★

ある夢をみた。

2匹の妖精が空を跳ね遊んでいる。

純白の雲。澄み渡る蒼い空。

遠すぎて妖精たちの表情は見えなかったが

はしゃぐ元気な声が空一体に響きわたっていた。

不規則に羽をはためかせながら右往左往四方八方に飛ぶ妖精たち。

楽しそうに、無邪気に、思いのままに。

そんな幻想的な光景全てが


気だるげな俺の瞳に入る全ての光景が



愛おしくも悲しくあり








俺の最大の望みの光景のようであった。




    ★   ★   ★

Re: ふたりぼっち ( No.16 )
日時: 2015/01/16 19:52
名前: *紗悠*(鎖遊) (ID: xStpW3P0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

「お〜い、純奈〜」

朝、熱々のフライパンの上で踊るウインナーのパチパチ弾ける音がキッチンに響く。
パチンと音を立て、ウインナーの皮が弾け肉汁が染み出す。
フライパンに肉汁が渡り、泡を立てながら煙を立てる。
煙には食欲をかき立てる香りが含まれていて、家の中をふわふわと漂っていた。

「じゅ〜ん〜な〜、起きろ〜」

キッチンに立ち黒い市販のエプロンを体に纏い料理をする男。
無愛想な顔に似合わず料理をし、可愛らしいキャラ弁まで作る男。

それが俺、結城 天翔だ。
ゆうき、かけるって読む。

「お〜い、純奈〜?」

ウインナーにしっかりと焦げ目をつけて皿に寄せる。
皿の端にマヨネーズと塩を盛れば完成だ。
……とゆうか、純奈はまだ起きないのか?

「……7時40分」

手元のスマホを開き時刻を確認する。
学校までは徒歩で5分程度だが、朝ご飯も済んでないとなかなかヤバい。