コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 妹さんの誕生日 ( No.105 )
日時: 2015/05/05 13:51
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: vLlTyC08)

「とりゃあああぁぁぁぁっ!」

「だあああああぁぁぁぁっ!」

「せいやあああぁぁぁぁっ!」

 ……私たちが何をしてるかって?

「ボールを落とさないように!そこっ!打ち返すのよっ!」

 卓球だよ!

「バカにも分かるように真矢様が指導してくださってるのよ!真面目にやりなさい!」

 なぜここ、パーティー会場に卓球台があるのかというとね、

「大会で優勝しろとなんて言わないわ、私が用意してあげたこの卓球台でまともにゲームを出来るぐらいにはなりなさいよね!」

 そうっ!

 なんと、真矢が持ってきてくれたの!

「せいっ!」

「とおっ!」

「やあっ!」

 ……で、真矢と気保理を除いた7人で卓球の練習。

 3人対4人だから、効率がめっちゃ悪い!

「わあっ!お前なっ、あたしがラケット出したらすぐ引け!」

「そんなこと言っとる間にボール返って来とるで!うわっ、キンがおらんかったらどうなっとんねんこれ!」

「そこ!もめてる場合じゃないわよ!静かになさい!」

 ……毎回、こんな感じ。

「あと10分経ったらトーナメントやるんだからね!分かってなさいよ!」

「え」

「え」

「え」

「……何よ、その反応」

 トーナメント、だと……?

Re: 妹さんの誕生日 ( No.106 )
日時: 2015/08/16 07:41
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: e6h1dNNB)

……橙色が目の前を横切る。

カツンッ、カツンッ、と小気味良い音を立てながら、2人の間を右往左往して。

フィールドが青い事もあって、橙色がよく映える。

まさにagainst。

ああ、またその橙が赤に打ち返されてフィールドに叩き付けられる。

流石にこのショットでは橙もノックアウ……

「まだ立ち上がるか!?」

「すっごぉ〜い!」

*〜*〜*〜

思わず叫んでしまった私とエミの頭を、妹さんが思いっ切り叩く。

「静かに出来ないのかお前らは!」

「ふええええぇぇぇぇぇ……」

「う……」

痛いっす妹さん。



今、卓球トーナメントの決勝戦をしている途中。

春宮さんVS真矢!

予想通りの試合!



*〜*〜*〜


ルール説明


1.11点先取の1ゲーム制。

2.10対10になった時のみ、先に2点差を着けた方の勝利。

3.どちらかがサービスかレシーブをミスした際、相手に1点が加算される。

4.サービスは2本交代。

5.チェンジエンドとか面倒な事はしない。

6.まあつまり通常試合の簡易版。


*〜*〜*〜


まあ、春宮さんも卓球は初めてだったらしいんだけど……

この超人野郎に勝てますかいな。

無理。

素人は まず無理。

多分、経験者でも大半は無理。


「……となると真矢って凄い!」

「五月蝿いぞお前は!」

妹さんに殴られる。痛いっす。





大事な事は2回言うよ。痛いっす。




……今の状況。真矢が32点取ってて春宮さんが33点取ってる。

以上、説明終わり。

今の状態。異常。

あのモノローグが立ち上がるのも仕方ない。

「ま……負けないわよ、この……超人野郎……」

「……」

真矢は息切れが激しいのに春宮さんは何て事もない……

























春宮さん、普段 何やってるの?

























いや、まあいいんだけどさ。あの真矢の鼻柱をへし折るのが私達(真矢と気保理を除いた7人)の最終目標なんだけどさ。

……ごめん、真矢。


「……行くわよっ!」

真矢がボールを投げて、かなり高スピードのサービス!

ミスとかしない!

春宮さんが慌てずレシーブ!

打たれたボールが……真矢側のコートにぶつかって……


床に落ちて……




えっ……

Re: 妹さんの誕生日 ( No.107 )
日時: 2015/08/16 07:46
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: e6h1dNNB)
















































……いや、終わるの早くない?