コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 五つのオーブⅡ ‐七賢者の子孫たち‐ ( No.47 )
- 日時: 2015/04/18 17:39
- 名前: とらじ ◆9g4.dY7mOk (ID: APISeyc9)
- 参照: 元・ちほりん(。・x・)ゞ♪
第二話 秘密の村と秘密の話
「あの、本当にいいの?」
私は何度もそう言った
いくら魔物を退治したとはいえ、こんな知らない人の家に上がるとは……」
「はい!おじいちゃんを助けてくれたんですよね。ありがとうございました」
それでも、さっきのおじさんの孫のラミちゃんは、そう言った
きっと、私たちより少し年下なのかなぁ……
まだ少し、幼さが残っていた
「そういえば、この村に代々伝わる話なんですけど……」
夜、私はラミちゃんの部屋にいた
代々伝わる話!?オーブになんか関係するかな?
ま、しないよね!
「よかったら、聞いてください」
その後、ラミちゃんが話したのはとてもあり得ない話だった
『昔、ある一つの村に『小雨』という少女がすんでいた。少女の別の名は、『リナ』という名前だった。
リナは毎日、
「あたしね、いつか、世界を救うんだ!」
と言っていた。
それからしばらくして、リナは17才になり、とても美しい娘へと成長していった。
そんなある日、リナの母と父はこう言った
「小雨よ。あなたはもう立派な大人に近付いてるわ。だから、村のためにも、私たちのためにも……隣の国の王子様と結婚してくれないか?」
と。
一瞬リナは戸惑った。
生まれ育った村から出て、他の国に行き、自分だけ裕福な暮らしをしていいのかと。
正直、リナがすんでる村は貧しかった
村を裕福にするためには結婚しなければいけない
「お願いだ。とりあえず、一回見に行ってみるんだ」
リナの父はそういい、村から船を出した
そして、リナはついに隣の国へと足を踏み入れた
「こんにちは」
リナが少し微笑みながら話しかけた者は、
「こんにちは」
王子だった
「へぇ……村を裕福にするためには結婚か……」
「そうなんです……」
「で、俺のことどう思ってるの?」
「え!?」
突然の王子からの質問にリナは一瞬戸惑った
「素敵な方だなぁ……と。」
「そっか」
リナがそういうと、応じも微笑んだ
それからしばらくして無事、二人は結婚した
最初は不安だったが、その不安はだんだん消えていった
やがて、二人は子供にも恵まれた
回りからは、世界一幸せな家族、といわれるようにもなった
だが、そんな幸せな時間は長くは続かなかった
突然の病で、リナがなくなってしまったのだ
王はもちろん、女王がなくなってしまった国中は皆悲しんだ
やがて、王も年になり、王子と王女が国を納めるものになろうとする頃、王子は不思議なものを見つけた
それは、真珠のように美しい色をしていた
人々は皆それを、「ホワイトオーブ」と、呼ぶようになっていた
オーブはいつまでも、輝き続けた
が、日に日にその輝きは失われつつあった
しばらくして、ホワイトオーブは、跡形もなく姿を消し、それと同時に国には大きな災害が起こった
だが、ホワイトオーブが置いてあった城だけは、被害を受けることはなかった』
なっ、長ッ!
「この話は、なるべく秘密にしてください。」
秘密の話、か……
「あと、その……話に出てきた村は、実はこの村なんです。それで、災害が起こる度にこの村は助かってきたので……この村に、オーブがあるんじゃないかって、みんなが探してるんです」
確かに……だから魔物が襲ってきたのかな?
「でも、なにかおかしいんです!お願いです!この村を……救ってください!」
「……分かった!!」
なぜか、この村を助けなきゃいけない気がした