コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 私は君の連絡係。【超!!重大発表】 ( No.111 )
- 日時: 2015/11/09 17:22
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: /bKE8PZK)
44.瞳side.
私は弱い。私はひまりに勝てない。
本当は、ひまりや黄泉のために好きな人とペアを組めるようにしたわけではない。
全部、自分のため。
怖かった。明日目がひまりと一緒にペアになりたい、というのが。
嫌だった、認めるのが。
でも、認めるしかないんかな。
「あのさ・・・俺、ひまりのこと好きなんだよね」
明日目とペアになった、とおもったら明日目は私に唐突に告げた。
嘘だ。嘘だ。
また?なんで?どうして?
なんで、ひまりばっかなの・・・?
「そうなんだ・・・」
なんでっていいたい。
どうしてって聞きたい。
「まぁ、健吾にとられそうだけど、ね」
でも、明日目の悲しそうな微笑みをみて、そんなこと言えなくなった。
「そっかぁ・・・がんばって、ね」
気持ちと裏腹に、こんな言葉がでる。
認めたくなかった。気づいてたんだ、そんなこといわなくても。
でも______
「明日目。なら、今いるべき場所は違うでしょ?
行ってきなよ、ひまりのとこ______
私は一人でも平気だから、さ」
本気で言ってみた。
本気で思った__彼の幸せを願おうと___
___そして、まだ彼を諦めまいと____
「瞳・・・ありがと、いってくる!」
そう言って、駆けていく彼の背中を見守った。
愛しい、愛しい彼の背中を。
頬をつたっていく水晶をぬぐって。
「私の分まで、がんばって」
- Re: 私は君の連絡係。【超!!重大発表】 ( No.112 )
- 日時: 2015/11/29 10:45
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: /bKE8PZK)
45.二人の思い、届け。瞳、明日目
一人になると涙がボロボロこぼれてままならなかった。
ひまり、なんで?いつも、いつも・・・
でも、ひまりをせめてもしかたがないことは、わかっていた。
だって、ひまりが好きにさせたんじゃなくて、明日目が好きになったのだから。
でも、それが余計悔しくて悲しくて。
認めたくなかった。
本当は、分かってたんだ。
明日目は、ひまりが好きなんだって。
でも、私は無理矢理自分に違うと言い聞かせてた。
いちばん哀れなのは、結局私なのかもしれない。
今はただ、明日目を見守る。
ひまりは健吾が好きなのだから、結果は、わかっている。
私は、ただチャンスを待つのみ。
でも、前みたいに卑怯なことはしない。
ちゃんと、明日目がふっきれてからにする。弱味に漬け込むことなんてしない。
___________だって、私は彼が好きなのだから。
今は、彼を見守る。
*
瞳に言われて気づいた。
このままじゃだめだって。
いけないんだって。
俺は、いつでもひまりを見守ってきた。
でも、それはただ見守るだけだった。
なにもしていない。
してあげてもいない。
そんな俺がひまりに好かれるなんて、とうてい無理。
わかってる。
でも、伝えたかったから。
伝えてみようと思えたから。
たった二文字だけ。
それを伝えられれば充分だから。
後は、見守るから。
だから____せめていわせてほしい。
俺は、行く_____彼女のもとに。
振られに行く。