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- Re: 因果を変える物語り《早くも150。ありがと! ( No.12 )
- 日時: 2015/01/31 00:29
- 名前: せいや (ID: iT5/uwFU)
拾壱章
極悪非道
俺と優姫。 御霊 は村の近場まで来ていた。
掛かった時間は3時間ちょっと。
真っ直ぐ向かっていたはず。
いや俺は向かっているとばかり思っていた
しかしそれは 幻で
うまいように 使われ
気が付いたら茶屋に座ったりしていた。
2人の願望は
いや 1人と1匹の願望は
全てを凌駕する程の力を持っていると
俺は確信した。
「まだ着かんのかー?
なにやら来た時より時間かかっとらんかあ?」
《もう着くから。それに自分等のしてきた行動を
思い返してみろよ》
自分等って事は僕も入っちゃってるのかなあ?
《あったりまえだ!》
「なにかしたかの?御霊」
さあー。 ただ、茶屋によって
ご飯処寄って 茶屋よって。。
なんも原因はいと思ったけどなあ
《いやいや。今あったじゃねーかよ。
それだよ、その今スラスラ並べて喋った言葉が
原因なんだよ。 ったく、 ホラ着いたぞ》
「なんか様子がおかしくないか。斗真」
《あぁ、人の気配がない。。》
一体どうしたって言うんだ。。
ねぇねえ。
斗真君 あそこに人が倒れてるように
見えるのだけど
《はっ。 宮國のおやっさん!》
「なんじゃなんじゃ、 なにがどうなっとるんじゃ。」
《おやっさん。おやっさん 一体どうしたんだよ、
どうしたんだよその怪我》
『ぉお 斗真…か 姉貴さん、連れて 早く逃げろ
柳…』
《おやっさん!おやっさん!》
斗真君。。
御霊は静かに首を横にふった
《なんだよ、なんなんだよチクショ!!》
「阿国 阿国は無事なのか?」
走った 最悪な状況を想定して。
一心不乱に その短い距離は
ものすごく長く感じて
息も動悸も いつもより早く感じた。
《姉貴。姉貴。大丈夫か!?》
居ない 居ない
「自分の部屋なんじゃないか?」
《姉貴!! 無事なのか?》
《あらやだわ。皆して そんなけったいな、顔して
ウチはなんもあらへん》
《御霊ちゃん。お久しゅう。》
やあ阿国ちゃん…
《せや。 グズグズしとらんで 早く目的果たしに行き
いつまでも ここにおったらあかん。》
《でも。。姉貴は?》
《うちは大丈夫や
また、得意の隠みの術使っちゃる》
《斗真 早く支度して行きなさい。柳生が
探しとるさかい》
《これ、この状況は柳生がやったのか?
こんな。。》
《せや。あいつはもう人の目をしとらん
目的のためやったら
あぶり出すためやったら 鞘から刀を抜く男や》
《大丈夫。。村の人 中には無事な人らもおる。。
から早くいきなはれ、、》
《優姫ちゃんも。御霊ちゃんも。 斗真をよろしゅうな》
《斗真 村の人らにもう大丈夫だと伝えてきてや。
銅鑼を3回鳴らせば合図やさかい》
《わかった》
阿国ちゃん…頑張りすぎだよ
いくらなんでも、その怪我
「阿国…すまぬ」
《あらやだわ。お見通しやったん?
ばれないように血を止めてたんやけど
御霊ちゃんと優姫ちゃんにはバレバレっちゅー事か》
僕の力で多少は癒えると思うけど
《いや。ええわ、もう充分長く生きたさかい
それに御霊ちゃん。 その力は斗真にもしもの事があったら
使ってくれはれや。ウチええから》
阿国ちゃん…
《それに ほんま柳生はきぃつけ
あれは人間が、産み出した悪魔みたいなもんや》
《人を笑顔で切り捨てる様は人外の類やった》
《とりあえず。。もう眠いわ
はよ斗真の所いったれ。
そして振り向かず 前に進むんやで。
ほなおやすみ。》
阿国ちゃん
久々に逢えたのにそりゃーないよ。
大丈夫。斗真君と優姫ちゃんは
任されたよ
ゆっくりおやすみ
阿国ちゃん
「すまぬ。。すまぬ阿国
ウチがウチがきたせいで。。
本当にすまぬ。。」
とりあえず外に出ようか
最後の阿国ちゃんの優しいさを無駄にしないために
「そ…うじゃな」
《知らせは終わった!
ただ。亡くなった人もいる
おれは柳生を許さない
この手で絶対ぶちのめす》
《で 姉貴は?》
阿国ちゃんは 疲れて寝ちゃったよ
また来ないか分からないから
気を張り続けて疲れちゃったみたい。
だからそっとしといてあげよう。
《そ。そうなのか?
それならその方がいいか、》
《優姫はあそこでなに 話してんだ?》
「すまぬ。少し頼み事をしとった」
《頼み事?》
「そうじゃ。
戻ってきたら うまいご飯食わせてくれと
頼み込んで来たんじゃ」
《お前は呑気なやつだな、こんな、状況なのに》
まあまあ。喧嘩腰はやめよーよ。
とりあえず村を出よう
此処に居たら また村に危害が加わっちゃうかもだしさ!
《そうだな。。》
《みんな! 俺は仇をうちに村を出るから。
今度会う時は笑顔で会えるように 強くなってくるから!
待っててくれ!、》
《あと。あと姉貴をよろしくたのむ。》
…
「…」
そうして俺等は村を出た。
そして 阿国は
社 阿国と言う人外でありながらも
人の為に忠を尽くした彼女は
村の人に看取られながら
長い長い幸せで、楽しい使命に終わりを告げ
長い長い夢へと眠りについた