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Re: 世界で一番甘いキス【オリキャラ募集中】 ( No.6 )
日時: 2015/01/31 15:02
名前: とらじ (ID: ySW5EIo2)
参照: 元・ちほりん(。・x・)ゞ♪



第一話 偽りの恋


「ねぇ、今度ぉ、いつでぇとできるのぉ?」

「う〜ん、そうだなぁ……」

街中で、こんな会話をするカップル。

今までは、『ウザい』とか、『リア充よ、爆発しろ』とか、思ってきたのに。


まさか、私がそんなリア充になるなんて…………

「黄泉。どうしたんだよ。ボーッとして。」

「あ、ううん。何でもない。」

でも、少なくとも私たちは、周りのカップルみたいに、イチャイチャしてない。

というか、できない。

「あ、もう、7時だ。暗いから、そろそろ送るよ。」

「うん。ありがとう」

ほら、ね?







「じゃあな。また、明日。」

「うん。また明日ね。」

そうにっこり笑いながら返事をして家のなかにはいる。

今日は、さっきしか笑ってない。

やっぱり、作り笑いぐらいした方が良かったかな?



私は手鏡を取り、作り笑いをしてみる。

「…………笑ってない。」

どんなに作り笑いしたって、心が笑ってないと駄目なんだ。

街のカップルみたいには、楽しく笑えない。

笑い方が、わからない。

プルルルル……

「もしもし?」

『あ、もしもし?』

この声は……!

「心結、どうしたの?」

『デート、楽しかった?』

正直に言った方が良いのかな?

「まぁまぁ。」

『そっかー…………だよね。』

「だよね、って?」

『私ね、さっき見ちゃったんだ。黄泉の彼氏…………瑠色(ルイ)が他のこと歩いてるところ。』

その瞬間、頭が真っ白になった。

『黄泉、聞いてる?』

落ちた携帯から心結の声が聞こえる。

「あ、うん。」

『もうさ、気になってた瑠架に告白しちゃえば!?」

電話からはさっきの心結とは違うような明るい声が聞こえた。

話題、変えてくれたんだね。

「そう、だね。」

正直いって、今の彼氏…………瑠色は、好きじゃない。

告白してきたから、付き合っただけ。

いっそ、別れちゃおうかな。


瑠架の方が好きだし。

『黄泉ー。どうした?』

「心結、決めたよ。私、瑠架に告白する!」

たぶん、今日のなかで一番明るい声だと思う。

『黄泉、頑張ってね!それじゃあ、明日ね!』

「うん!じゃあね!」

明日、瑠色に別れを告げたら、瑠架に告白しようかな……………