コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.4 )
- 日時: 2015/02/03 18:41
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: Vj1Bc8me)
「ん……」
気がつくと、そこは見知らぬ部屋のベッドの上だった。
部屋には窓が一つと扉が一つ、テーブルとミラーボールといすが一つずつ。
壁も床も木材でできているらしい。
窓も木枠にガラスがはまってるだけだし、ミラーボール意外は全部木なのかな?
「どこだ、ここ……そしてなぜミラーボール……」
むくり、と起き上がりドアを開ける。
廊下には突き当たりに階段があり、そして3つほどドアが並んでいる。
「……どこだ、ここ……」
“階段を下りますか?”
「……今どこからか神の声が……」
“降りるかって聞いてるの! 降りないならさっさと寝ろ!降りろ!破裂しろ!”
「降ります!」
……どうやら神は機嫌が悪いらしい。
『降りろ!』って行ってるけど、降りないって行ったらどうなってたんだ?
どうやら今は神の声を気にしてツッコんでる場合ではないらしい。
階段を下りると何やら広いホールみたいな部屋。
“受付に行きますか?行きますね?行きますよね??”
「……」
“で、着いたら盗賊になりますって言うんだよ?”
別に盗賊になりたくないし。
“言・う・ん・だ・よ?”
「……はい」
結構強引に進むなぁ。
「いらっしゃいませ、ここは……」
“盗賊!盗賊ったら盗賊!”
「うるせぇ!」
「お客様?」
セリフだけ聞くと普通に質問しているように見えるが、受付嬢の顔に「何?この人」と書いてある。
「あ、すみません。ちょっと連れと話してたもんで。
……エア連れに」
“イタい子乙”
……まじうるせぇ。
言わないけど。
「ここは職業(もどき)を決める場所です。あなたは……盗賊でいいですよね」
また盗賊かよ……俺戦士がいいんだけど。
「えっと、他にないんですか?」
「はい」
強制なのか。
“よし、あとは仲間作って、バケモン倒して、終わり!”
「適当だな!?」
“じゃあ神の声もそろそろ退散するわ”
頼むから早くそうしてくれ。
“じゃ、バイナラ〜”
“あ、そういえばここ君の家に届いたゲームの特典の中だよ”
「今!?」
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.5 )
- 日時: 2015/02/04 18:21
- 名前: ルナ (ID: OkLgAh3z)
『ほら〜、早く起きろ!!』
・・・なによぉ・・・もうちょっと寝かせてよ〜・・・
『そんなに言うんなら・・・!!!』
コショコショ・・・
「くしゅんっ!!!」
私は自分のくしゃみで起きた。
何!?こゆり!?てか、自分のくしゃみで起きるって・・・
『さあ、今すぐ廊下突き当たりの階段を降りなさい!!』
「いや、 ち ょ っ と 待 て や;いきなり?ねえ、いきなりだよね?」
『今すぐ降りなさい降りなさい降りなさい降りなさい降りな(ry』
あ〜うるさいうるさいうるさい!!!なんなの!?っていうか、何故に命令口調?
『私は神です』
「普通にさらっと言っちゃったよ、この人!?」
訳わかんないよ;
『さあ、降りなさい!!』
「はい、はい、わかりましたーわーなにがあるんだろー」
『こらっ!!棒読みすんなし!!!』
うーん、この人本当に神様?
全く信憑性がないんだけど;
・・・まあ、とりあえず階段降りてみるかな。
「で、降りて何しろと?」
『うーん、ま、自分で考えて♪』
「ふっざけんなぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
は!?自分で考えろ!?神のくせにふざけんなよ!!
『ほら〜心の声が毒舌になってるよ〜、はい!落ち着いて〜』
「落ち着けるかぁぁぁぁぁぁ!!?」
「・・・あのぉ、お客様?」
あぐっ、しまった、いつの間にか人のいるところに来ちゃったみたい。
今、私のことすごく変な人だって思われてるよね・・・
『ぶっふぉwwwwww』
「てめっ・・・あ」
うう、出来ない。一言ガツンと言ってやりたいのに・・・
「あの、ここは?」
「ここは職業(もどき)を決める場所です。」
「職業・・・?」
職業って・・・どんなのだろう?
「あなたは剣士でいいですね?」
「はっ!?剣士っていうか[あなたは]って・・・」
『あー、一ついい忘れてた。君が目を覚ます約20分前にも一人、来てるんだよね〜』
え?ちょっと待って?
『で、仲間作っちゃってぱぱーっと怪物倒して、終了!』
「ぱぱーっとって;」
『んじゃ、そろそろ行くわ』
「とっとと消えろとっとと消えろとっとと消え(ry」←小声
『あーーーーーーーーーーーっ!!!』
「!?何!今度は何!」
『またいい忘れてた。ここ、ゲームの中ってことで。よろしくね〜』
「やっぱ、ふっざけんなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
なんなの、こいつ;やっぱり神様じゃないよね!?
『んじゃぁね〜』
「ちょっ!?待っ・・・」
「まだ聞きたいことあるんですけどぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
はぁ・・・何故にこうなったし;
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.6 )
- 日時: 2015/02/05 15:41
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: Vj1Bc8me)
「どうしろっていうんだよ……」
人々が集まると聞いて酒場らしき場所にやってきたが、当然俺は未成年なので飲めない。
というわけで、何もできない。
“安心たまえ!”
「消えろ」
“現実から来たのはお主だけじゃないのよん。じゃ、永遠にバイナラ〜”
「そんだけか」
本当に何なんだ、あの声は。
『すみません』
後ろからすごい透明感あふれる声が聞こえてきた。
「何ですか?」
誰もいない。
「……」
まったく、神の声の次は誰なんだ!!
乱暴に水の入ったコップを置いた。
「みゃぁ〜……」
気の抜けたような声。
足首に当たるふさふさ。
「みゃぁ〜?」
足元に、ふっさふさの毛並みの青い猫。
「かっ……」
ふわぁ〜とあくびする猫。
「かっ……」
「ふみゃ?」
「かわいいぃぃ!!!」
ぎゅうぅとだきしめる。
しかし、するっと腕の間をすり抜ける。
そしてそのまま、ダッシュ!!
「あー……」
嫌われたぁー!!
「よく考えたら俺、現実のほうでもあんまりネコには懐かれなかったしな!」
開き直ってから、自分で落ち込む。
みゃぁ〜、とまたひと鳴き。
振り返ってみると、ネコは少女の足元にいた。
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.7 )
- 日時: 2015/02/08 10:05
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: Vj1Bc8me)
酒場の隅のテーブルに向かい合って座る。
「私はラピス!よろしくね♪」
先ほど青いネコを通じて知り合ったこの少女……
「……名前なんだっけ」
「ラピス! 14歳の明るく元気な中学生!!」
……ラピスも俺と同じようにこの世界に来たばかりだという。
「俺はユランだ……ラピスの1つ年上、15歳だ」
「ユランか……意外とかわいい名前だね」
「かわいいって言うな!かわいいけど!」
みゃぁ〜と机の下から声がする。
「どうやって帰ればいいのかわかるか?」
「それわかっていたらもう帰ってるよ」
「だよな……」
帰れないって言うことは、現実で彼女を作ることもできないのか……。
はぁ、俺は現実で「彼女いない暦=年齢」人間になるんだな……。
「大丈夫!なんか帰れる気がする!そんな予感がするから大丈夫!」
適当だな。
「それよりこのゲームを、あ、店員さん私にもお水くださ〜い」
店員が奥へ水を取りに行く。
この世界にも飲食店のアルバイトとかってあるのかな?
「……どこまで言ったっけ」
「“それよr”……」
「あ、思い出した!
それよりゲームをクリアすることが優先じゃないかなぁって思うの♪」
……「思うの♪」じゃない!
集中して話せ!
でもって人の話を聞け!
「でもあたしそんなに冒険系のゲームやらないから、あんまりルールがわからないんだよね」
まあ、女子なら多いかもしれないな、そういう人。
「で、ユランに仲間になってほしいんだけど」
…………え?
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.8 )
- 日時: 2015/02/19 17:30
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: Vj1Bc8me)
「ユランに仲間になってほしいんだけど、いいよね♪」
女子からの誘い。
しかもこの少女、なかなかカワイイ。
誘いにすごくのりたい、のりたいが……。
問題はお互い初心者なのだ。
「俺は困らんが、別に一緒にいて得になるようなヤツじゃないぞ。
こういうゲームはたいてい4人一組だから3人チームに初心者が入ったほうがいいし、初心者がチームを組むのはむしろ損だと思う」
「そこまでわかるならほぼ初心者じゃないじゃん
ユランと組む♪」
だから初心者ってそういう意味じゃないんだよ!
経験値がうんたらかんたら……。
「お願い!」
「……俺でいいなら」
あ〜、俺は女子の頼みに弱い〜!!
『決まりだね』
「……」
「……」
「ラピス、なんか言ったか?」
「ユランが言ったんじゃないの?」
ということは、またあの神の声みたいなヤツか。
まったく、さっきから何なんだ、あの神の声。
さっきの声は机の下から聞こえたような……。
よいしょ、とかがんで机の下を見る。
「みゃぁ〜」
青いネコ一匹。
「ちょっとユランいつまで下見てるの!
私のスカートの下見ようとしてるんじゃないでしょうね!」
「見ないし!……そ、そんなもの」
ちょっと声が小さくなる。
『ふふふふふ……』
「ユラン、笑わないでよ!
イチゴパンツが幼稚だと思ってんでしょ!」
「見てないって!」
くそ〜、でも机の下にはネコしかいない。
「気のせいかな」
ぼそっとつぶやいて頭を上げた。
「イチゴパンツが!?」
「見てないです!」
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.9 )
- 日時: 2015/02/26 06:47
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: Vj1Bc8me)
というわけで僕たちは新チームの設立した。
剣士と盗賊と……ネコ。
「何でネコなんだよ!」
「だってこの子絶対ノラじゃない!
なのにほっといたらかわいそうじゃない!」
みゃぁ〜と間の抜けた声が足元からした。
ノラらしい。
何ていってるかまったくわからないが、タイミング的に。
『とりあえず冒険するか仲間探すか……』
「冒険!!」
しかも謎の声がちゃっかり仲間に入ってるし。
「魔物倒すぞー!」
「ちょっとつっこめよ」
『つっこまないでよ〜』
……つっこむよ。
普通につっこんでよ。
『どっちにしろまずは武器を購入しましょう』
「そうだな……金は?」
『僕が『ケット・シー』という名前でお金を預けているのでそこから引き出してください』
「けっとしー?」
ラピスが不思議な発音で繰り返す。
『そこの預かり場にあります』
「じゃあ借りてこよう!」
果たして謎の声にしたがって見知らぬ人から金を借りていいのか?
その後請求されても俺ら払えないだろ。
……。
ユランは考えるのをやめた。
今はとりあえず従おう。
「すいませ〜ん、ケットシーでお金預けているんですが」
完璧に作り笑顔の受付嬢が微笑む。
「『ケット・シー』さまですね、いくらですか?」
「とりあえず全部くださ〜い」
お金が足りればいいんだけどなぁ。
これでお金足りずにぼろぼろのまま戦うとかいやだ。
「3827000モノームですが、財布に入らないでしょう」
「さ、三百、八十二万、七千モノーム?」
う〜ん、どのくらいすごいんだろう。
「あなたたちのレベルだと魔物1匹倒してようやく2モノームですね」
……グサッと来る解説、ありがとうございます。
「あ、財布に入る金額の上限は999999モノームです」
最初からそれで説明してください!
「じゃあ10000モノームで」
「え〜、もっと引き出そうよ!」
ラピス、お前絶対違うもの買う気だろう!
とりあえず武器買うだけだからな、この金は!!
「知ってま〜す、だって質のいい武器がいいじゃん♪」
他人から借りてるのに、能天気……。
「ありがとうございました。
死なないようにがんばってください」
ムカつくなぁ……こいつ。
そう思った瞬間、クモの人形(?)が大量に降ってきた。
「きゃあああっ、なにこれっ」
「きゃはははははっ!!」
受付嬢の悲鳴に混ざって大笑いするラピス。
「えへへへへ、バイバイ、お姉さん!」
……キサマの仕業か!!
俺はこのとき、少しラピスの尊敬した。
……いろんな意味で。
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.10 )
- 日時: 2015/03/09 17:47
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: tsLiapE1)
「武器買おう、武器!」
何かさっきからずっとテンション高いなぁ、こいつ。
「ユランが年なんだよ!」
『年寄りは嫌ですね』
「なんだよ二人がかりで!!」
俺は正真正銘普通の中学に通う中学生です!
「私中2〜」
「1つ下なだけじゃねぇか」
まったく、何が年だ。
「おじさん、武器どんなの買う?」
「おじさん言うな!」
『僕、お勧めの店がありますよ』
こいつセレブだからきっといい店なんだろうな。
「……高いか?」
『いえ、店の主人がとても親切です』
それならいいけど。
『まだ弱小の敵としか戦えないような人にとても親切です』
……俺らのことを遠まわしにいじめてるような。
「いいね、行ってみよぉ!」
ラピスが走っていく。
まったく、これだからお子様は。
……アレ、猫も居ない。
……。
「俺だけおいてくなぁ!!!」
「俺だけ“老いてくな”?
おじさんじゃなくて、おじいさんじゃない、きゃははははっ!!」
「違うわ!」
ラピスめ〜、武器を買ったら一番に倒してやるっ!
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.11 )
- 日時: 2015/03/14 12:22
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: tsLiapE1)
耐えろ、耐えるんだ、俺……!
確かに預金が大量のセレブのようなヤツが薦めた店だとしても、絶対に言ってはいけない。
これだけは……。
「ボロいし、ちっさ。」
いったぁぁぁああああああああああ!
俺が堪えてたのに、ラピス店の人の前でサラリと言った!!
さすがお前、俺が尊敬するだけあるな!
もちろん、いろんな意味で!
「お前、人前で……」
「そうさ、ここは狭いのが売りだからな」
……は?
って言うか、この人まさか、店のおじさん?
ぽっちゃりしてるし、商人の雰囲気はすごいあるけど。
「狭いから店の中に居るお客さん全員に気を配れる」
まあ確かに、今俺と店のおじさんとラピス(とネコ)で少し狭いくらい。
「見る目があるお嬢さんだ、きっと強くなるぞ」
いいえ、こいつはただ遠慮がないだけです。
「ここは好きな武器を試していいぞ」
試すほどのスペースがないですが。
「いや、ここに二階へ続く道があるから、上で試していなさい」
……意外と広い。
地下に降りるみたいな階段もあるし。
うーん、意外に裕福。
「お嬢さんは筋肉のつき方的に……」
店のおじさんが奥のほうから1本の剣を出してきた。
ざっと長さは1mくらい、竹刀に似ている。
『じゃあ早速試しましょう』
ちょっと待て、、俺をおいて勝手に進めるな!
「お坊ちゃんのを決めてからでも遅くはないだろう」
あのー、お坊ちゃんって僕のことですか?
いや、俺、坊ちゃんって感じなキャラじゃないんですけど。
「筋肉……ないな……」
失礼な、何ですか筋肉ないって!
「運動神経がいい感じでもないし、盗賊ならこれだろう」
悪かったですね、でも体重はかなり軽いほうですから!!
決してデブではないですから、俺!
そんな俺の(重要な)反論はさておき、店の奥へ引っ込んでいく。
出してきたのは、何か鋭いチクチクが付いた何か。
「……何すか、これ」
「見てわかるだろう、ツメだよ」
ツメ?
「こうやって手にはめ、イテッ、ちょっと待て、イタタタ……」
俺それ付けたくないんですけど、めっちゃ痛そう。
おじさんつけるの下手すぎるでしょ。
だって、手、入りきってないもん。
もっと別のサイズをつければいいのに。
「ほ、ほら、こんな感じで……」
おじさん、手が血まみれで、非常に、グロいです。
「そんなこと言わずにさ、ね?
あ、そうそう、これ手袋みたいだから手につけるとほら、♪あったかいんだからぁ〜♪」
おじさん、歌下手なんですね。
しかもそんな金属質で♪あったかいんだからぁ〜♪って、露出多いから、それ。
『決まりですね、行きましょう』
「え、ちょっと、待てよ!」
「Let’s 囲碁ぉ〜!」
ラピス、そんなマイナーなのはたぶん誰にもウケないぞ。
「じゃあ早速、試そう!」
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.12 )
- 日時: 2015/04/12 10:58
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: .HkLA/wn)
「……っや!」
スパン、と木が真っ二つになる。
『なかなかの腕前で』
「剣道でもやってたのか?」
「うん、まぁね」
さすが、ラピス。
「入部体験で5分やった」
……。
「5分?」
「5分」
恐るべし、入部体験。
「でも部活は剣道部じゃないからぁ〜
美術部だからぁ〜」
剣道部じゃないのか、なんだ、期待して損した。
「ユランは何部?」
「帰宅部」
「だよね」
ちょ、ちょっと、「だよね」って何!? 「だよね」って!?
「ユランもなんだかんだ上手につけてるじゃん、手」
「手」じゃなくて「ツメ」な。
手ェ付けたら、怖いから。
『おじさんの手が太k……いえ、何ででしょうね?』
あ、おじさん太いの気にしてるんだ。
「攻撃力なさそ〜」
『脅し専門ですね』
どういう意味だ、それ!?
さっそく引っかいてやろうか!!?
「♪ちょっと待って ちょっと待って お兄さん♪
♪女子をいじめちゃいけませ〜ん ラッスンゴレライ♪ ラッスンゴレライ♪」
ごまかすな!
「♪ちょちょっちょっと待って おじいさん♪
♪ぎっくり腰に なっちゃうよン♪」
誰がじいさんだ!
ぎっくり腰なんかにならんわ!
「よ〜し、私これにきめたっ!」
「俺もこれで」
『じゃあ行きましょう、ラピスさん、おじいさん』
「誰がじいさんだ!」
「きゃははははは! ウケるぅ〜」
笑うな、ラピス!
はやく仲間を探さないと、こいつらと一緒に入られん!
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.13 )
- 日時: 2015/05/04 16:13
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: .HkLA/wn)
「魔物、魔物、魔物♪
モンスターは、いないかえ〜♪」
何その変な歌。
もっと他にないわけ?
「わかったわ、私、本気になる」
へ?
本気で魔物を呼び寄せる気か?
「う〜……あ〜……」
まさか、隠された力を発揮とか……。
ゲームで言う、進化的な?
ラピスはグッとこぶしを握り、構えた。
来るか!
「ダンソン! フィーザキー! トゥーザティー サーザコンサ!」
「……」
「ダンソン! フィーザキー! トゥーザ……」
「ラピス、もういい。
もういいからやめろ」
『何です? それ』
ああ、これは今ちょっと現実のほうで流行ってまして……。
「ゲームの世界にそんなギャグで呼び寄せれる魔物なんて、いるはずが……」
「あ、何か来た!」
来るの!?
魔物に通じるの、そのギャグ!?
ガサッ。
「……ラピス、何かあそこの草が揺れたぞ」
ゴソッ。
「……ユラン、反対側の草も揺れてるよ」
よし、ここは武器を構えて……。
「ばぁ〜!」
「うわっ!」
「キャッ……って、あなた魔物?」
その魔物(少女?)は頭に大きなトンガリ帽子をかぶっていて、魔物というよりは……。
「おいテメェなんつった!
魔女っ子ミラノちゃんに決まっているであろう!」
ま、魔女っ子ミラノ!?
初めて聞いたけど、新しいマンガか? アニメか? 劇場版か?
あ、ゲームか?
「魔法少女、魔女っ子ミラノは便利屋さ〜ん
初心者のあなたを、お助け〜」
ふん、どうでもいいよ、そんなこと。
「誰がそうでもいいって?」
ひっ、今度は本格的に出たか?
「……チビ」
「誰がチビよ、誰が!
小学生僧侶をなめんじゃねえよ この地味な盗賊が!
盗賊はパーティーにいなくてもいいけど、僧侶はかな〜り重宝するんだぞ、ええ?」
な、何だこのマシンガントーク小学生僧侶は。
そして俺は好きで盗賊になったんじゃねえ!
「かわいい〜、誰だれ?」
すぐ『かわいい〜』って、こいつもやっぱり女子だなぁ。
「もうしおくれました、私超スーパーエリート僧侶のトリノちゃんと申します
よろしくニャ〜」
な、何なんだ、このキャラが安定しない感じ……。
さては作者の文才力が尽きたか……。
「キャラが安定しないとは失礼な!
このメチャ×2かわゆいトリノちゃんに失礼ですよ!」
き、聞こえてたのか、こいつどんな耳してんだよ!
って言うか、自分で『かわゆい』とか言うな!
「私たちはある人に頼まれてあなた方を私たちの酒場に連れて行こうと思いましてね」
「ミラノちゃんたち、便利屋だから〜」
この二人、格好や雰囲気はぜんぜん違うけど、何かよくみたら似てるような……。
いやいや、気のせいか。
確かに年齢や背丈は同じくらいだけど、まさか……なんてな。
「そこにはいろいろなプレイヤーが集まりますから、パーティーを組む相手もすぐ見つかると思うけど」
「おっ、それいい!
ユラン、私、酒場いきた〜い!」
ラピス、酒場って酒を飲むところだぞ……。
「ご安心ください」
「とりあえずおいでよ〜」
な、何かノリが軽い……。
『行って損ではないと思いますよ?』
「行こう行こう!」
なぞの声に、ラピスまで……。
「レッツ囲碁ぉー!」
だからそのギャグはかなりマイナーだって!
『いかないんですか?』
「行く! 行くから待て!」
俺は大慌てで3人(+1匹)の後を追いかけた。
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.14 )
- 日時: 2015/06/21 18:53
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: .HkLA/wn)
「ミラノと〜」
「トリノの〜」
「「リヴァーレ・パルトネルへようこそ!」」
パルティーレというまちのひときわ大きな建物の中に、それはあった。
何か最初に来たところよりきれいでしかも広い……。
「まあ、私たち結構儲けてるから」
「ここの経営も二人でやってるのぉ〜」
お前らパッと見幼いけど、案外大人……。
「ミラノ、来年5年生だから、しっかりしないとねぇ!」
小学生かい!
小学生で酒場を経営とか聞いたことないぞ!
「まあ私たち、やり手だから」
自分でやり手って言うな! 何か……中学生(俺)がむなしくなる!
「とりあえず私たちは従業員の様子を見てくるから、仲間探せば」
そ、そうだ、そうしよう。
他にも中学生とかいるのかな。
適当に近くの席に座る。
「ちょっと、初心者?」
横から急に声をかけられる。
ピンクのさらさらロングヘアのきれいな……。
「小学生?」
「花の高校生! 誰が小学生じゃ!」
「え〜、ちっちゃ〜い」
確かに背はかなり低い。
「背は低くてもれっきとした17歳なの!
あんたたちこそ、私より下でしょう!」
まあ、俺15歳ですから、年下です。
「私14だけど私のほうが背が高い……」
「うるさいわね、好きで小さいんじゃないっつーの!
これからあと30cm伸びるという完璧でパーフェクトなプランがあるの!」
完璧とパーフェクトは同じ意味だと思うが。
「あんたたちどうせ初心者でしょ!
べっつに仲間になってあげてもいいけど!」
「結構ケッコー、コケコッコーなんちゃって、きゃはははは」
寒い。
『仲間は多いほうが得ですよ?』
「じゃあ仲間になろー」
単純だな。
「いいよね、ユラン」
「は!? 何でそこで俺に意見を求めるの!?
い、意味がわからな……」
「いいって! 仲間が増えたね!」
拒否権も選択肢もなしかい!
そこへさっきのでかいトンガリぼうしのミラノがトレーを持ってやってきた。
何かコスプレ喫茶みたいな感じだな。
「お待たせいたしましたぁ〜。
当店オリジナルの『お茶』で〜す!」
「……」
オリジナルの……。
「お茶?」
『普通の緑茶ですよ』
ぜんぜんオリジナルじゃねぇ!
「こっちの世界では薬かお酒しかないからね〜」
『この街はゲーム界初のお茶とジュースの発祥の地ですよ』
知らなかった……。
そのままストンとラピスの横に座るミラノ。
「……仕事しなくていいのか?」
「ン?」
「仕事は?」
「ミラノもジュースのもうかな〜」
聞け! すっとぼけるな!
「いやいや、トリノが話があるっていったから」
「話って……?」
「それは……
次回に続く☆」
「おい!」
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.15 )
- 日時: 2015/07/06 18:56
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: .HkLA/wn)
「お待たせいたしましたぁ〜」
今度はトリノがもちろん僧侶の格好で来る。
「当店お勧めのおにぎりでぇ〜す」
「話って?」
「ツナマヨが入ってま〜す」
聞け! 何度もつっこませるな!
「うん、私たちも二人の仲間になりたいんだけど」
「……」
「……」
「……え?」
「仲間になりたいんだけど」
話って……それ?
「ミラノと組めるのは〜、チャンスだよ!」
これはチャンスなのか?
でも……。
「ごめん、もともと2人じゃなくて3人だし、あと、たった今4人になって……」
「別に6人でもかまわないけど?」
でも、ほかのメンバーが……。
「あたしはべっつにー!
何でもいいけど?」
「私もオッケー!」
『僕もかまいません』
「……」
『ユランさんは嫌ですか?』
「……いいです」
いつも俺に拒否権はない!
こうしてメンバーは5人(+1匹)となった。
「……もう5人もいる? 1匹はともかく」
「らしいな」
「誰がいたっけ?
ミラノちゃん、トリノちゃん、ユキちゃん、私……4人?」
「…………ラピス、お前もう一度読み直してこい」
- Re: え、何、ここゲームなの?【合作】 ( No.16 )
- 日時: 2015/07/06 19:05
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: .HkLA/wn)
「ねえ、ちょっとミラノ誰がどうで誰なのかよくわかんないしさあ、自己紹介しよう?」
『そうですね』
「あたしとかまだちゃんと名前出てないしー」
「じゃあ、私から!
私ラピス! 14才で、職業は剣士! よろしくね♪
次ユランね」
は? 俺?
「普通メインキャラからよね」
はいはい……。
「ユラン。 職業は盗賊。
15才の中3。 以上」
「つまんない!」
知るか!
「次はミラノね
ミラノはぁ〜、小学5年生の魔法使い!
パルティーレって言う街で『リヴァーと・パルトネル』っていう酒場を経営してるの!
よろしくぅ!」
「そして私がミラノの双子の姉・トリノ。小5。
街では『ミリアルド姉妹』って言う異名を持つやり手だからしっかり覚えておきなさい。」
姉だったのか。
身長低いし、てっきり妹かと。
「チビじゃないわよ!」
小声で言ったのに、聴こえていたのか……。
「あたしはユキ!
花の高校2年生! 青春の17歳よ。
職業は踊り子」
なんだ、使えねぇな。
武器とか持たせたら強そうなのに。
「以上、総勢5人!」
「待て、一人やってないだろ」
「?」
「謎の声」
『僕ですか!?
僕は別に姿も見えないし必要ないでしょ!?』
いや、一応聞いておかないと……もしや、敵?
『敵じゃないですよ!
僕はケット・シー。 それ以外に情報はありません!』
ホントかなー。
「何歳?」
「職業は?」
「男……だよね、僕ってことは」
『皆さんそろってなんですか! プライバシー侵害ですよ!
普通の男子高校生です!』
高校生……俺より年上か。
「あと紹介するのは……ネコくらいか。
青ネコはこのパーティーのマスコット的存在だ」
「みゃぁ〜」
……ゆるい。
空気が一気にたるんだ。
『早く旅に出ましょうよ!』
謎の声に、全員がうなずく。
ラピスが一歩前に進み出た。
「そっか〜……それじゃ、レッツ?」
「「「「「GO!」」」」」
こうして、俺の、いや、俺らの冒険が始まった。