コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 晴天の空【オリキャラ募集中!】 ( No.11 )
日時: 2015/06/28 17:37
名前: レム* (ID: vWi0Ksv5)

#7 友人



「おーい!」
 人影に、ルーナが手をブンブンと振る。
「ルーナさんじゃないですか。それにシスルさんも。どうかしたんですか?」
 振り向いたのは、金髪を腰辺りまで伸ばしている、小柄な少女だった。
「どうかした訳じゃないんだけどねー。今度転入する奴を案内してたんだ。ほら、ミズキ」
 俺の背中を押し、「自己紹介」と呟く。
 あぁ、と一人納得し、口を開いた。
「え? お、おう。今度普通科に転入する相良瑞希だ。よろしく?」
 横でルーナが何か言っている。
 が、それには反応せずに無視。
 ……なんか、扱い方がわかってきた気がする……
「ミズキさんですね。私はレナです、レナ・アレク」
「あぁ、よろしく」

 レナは律儀にペコリとお辞儀をすると、横の影に目を向けた。
「カイル、挨拶ですよ」
「えー……めんどくさいなぁ」
 カイルと呼ばれた少年は、耳の下まで伸びた髪を揺らしながら振り返る。
 大きな体に整った顔立ち。
 少し威圧感を覚えた。
「カイル・イングラ。あ、飴持ってる?」
 先程の無気力な瞳とは程遠い、キラキラとした目を向けてくる。
 思わず身を引くが。
「え。いや、持ってねぇけど……」
「ちぇー……あ、ルーナは?」
「あるよー……ほらこれ」
 ルーナがポケットから出した飴玉を手のひらに出す。
「ありがとー」
 頬を緩ませ、ふわりと微笑む。
 先程の威圧感とは全く逆の感覚だった。
「どうだ、変わった奴ばかりだろう?」
 ポカンとする俺に、シスルが笑いかける。
「あぁ。変わりすぎだ」
 にこやかに話すルーナ達を横目に、俺は肩を竦めるばかりだった。

Re: 晴天の空【オリキャラ募集中!】 ( No.12 )
日時: 2015/02/12 20:02
名前: レム* (ID: xy9VqjvI)

#8 早速



 レナ達と別れ、トレーネ村への帰路についた。
「ふぅ……日が暮れそうだ。意外と長く外にいたんだな」
 シスルの言葉に、俺は空を見上げる。
 青く澄み渡っていた空は、真っ赤な夕日へと変わっていた。
「……綺麗、だな」
「あぁ。……ミズキも、そんなこと思うのだな」
「……駄目か?」
「いや、全然」
 何気ない会話を交わす。
 少し、くすぐったく思ったのは、俺だけの秘密だ。



「そうそう。ミズキには早速明日から学校に行ってもらうよ」
「明日!? 唐突過ぎるだろ!」
「そう? ミズキの正体はなんとなくわかってたから、名前わかった瞬間に理事長に連絡したんだけど……」
「やっぱ早い!」
 まだルーナは「そうでもないけどなぁ……」と言う。
 ……言ってんだからそれでいいだろ……!
「私も早いと思うぞ。だがまぁ、『思い立ったらすぐ行動』は、ルーナの座右の銘だからな」
「……おう……」
 座右の銘だからとか、そういう物なのだろうか……
 突っ込む気も失せたため、もう聞いていないふりを決め込むことにした。

Re: 晴天の空【オリキャラ募集中!】 ( No.13 )
日時: 2015/02/12 21:15
名前: レム* (ID: xy9VqjvI)

#9 不思議な



「う、ん…………」
 朝。
 目が覚めた俺は、唸り声をあげた。
 窓から日の光が差し込み、ベッドを照らす。
 ……そういえば、今日から学校だったか……
 ムクリとベッドから起き上がり、リビングへと向かった。



 外に出て、私はそっと息をついた。
「ふう……今日から学校かぁ……」
 グンとけのびをして、首にかかっているネックレスに触れる。
「風利……また、よろしくね」
〈わかってるわ。っていうか何よ、改まって〉
 耳に声が届く。
 しかし、周りには誰も立っていない。
「……ううん、何もないよ。ただ……」
〈ただ?〉
「……いや、やっぱり無かった事にして」
〈……ふうん? あ、ところであの男……〉
 風利はすぐに話を切り、つぎの話を取り出した。

「あの男って……ミズキ?」
〈そうそう、それだそれ〉
「それって……で、ミズキがどうかした?」
 すると、言葉が詰まった様に、黙り込んでしまった。
 言葉を探している様だ。
 いつもズバズバと言ってくる風利にしては、とても珍しい。
 そしてようやく、口(?)を開いた。
〈……その、ミズキって男。持ってるわよ〉
「持ってる? 何を」
〈そこまではわからない。ただ何か……持ってる〉
「……そう」
 それだけ言うと私は立ち上がり、家に入っていった。



「持ってる? ……誰が」
 リビングで一人、呟いた。
 ……というのも、ルーナが話しているのを聞いてしまったのが原因。
 ただ、どうしても不思議な光景だった。
 一人。
 ただ一人で、話していた。
 一人で、まるで誰かに話しかけるように。