コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 晴天の空【オリキャラ等々募集中!】 ( No.59 )
- 日時: 2015/02/22 17:24
- 名前: レム* (ID: xy9VqjvI)
#25 情報屋と猫被り
「まぁいいよ! ライカに聞くもーん!」
「おう。どうぞ?」
「冷たいなぁ……。ま、そこが可愛いんだけどね!」
……なぜ私は、後輩に可愛がられているのだろうか……
ていうか、ライカって……
「あの猫被り?」
「猫被り? なんのこと?」
バラしてないんですね。はい。
……余計に心配だよ、コイツ……
◇
「ライカー!!」
廊下を歩く小さめな少女が、振り返った。
「エリンちゃん、どうしたの?」
ニッコリと笑い、こちらにも振り返った。
……俺は好かないな、こういうタイプ。
無理して笑ってるように見えるっていうか……
「ミズキ? どうかした?」
俺の様子に気付いたらしいルーナが、顔を覗き込む。
…………ていうか、近いよ……
「いや、なんでもねぇ」
「そーお? なら良いけど……」
そう言うと、クルリともう一度前を向いた。
エリンの方から、ライカと呼ばれる少女と話す声が聞こえる。
「ふむふむ。へぇ〜! 流石だねぇ、ライカ!」
「えへへ……。ありがとう、エリンちゃん!」
微笑ましい会話であるが……
隣でルーナが呟いた。
「……猫被り全開……」
「どういうことだ?」
ルーナはビクッと肩を揺らすと、苦笑いを浮かべた。
「ライカのことよ。ま、事情があるから仕方ないと思うけど。ね」
……事情、ねぇ……
- Re: 晴天の空【オリキャラ等々募集中!】 ( No.60 )
- 日時: 2015/02/23 17:34
- 名前: レム* (ID: xy9VqjvI)
#26 本性と儚いモノ
「あ。私先生に呼び出されてたんだった! じゃあね! ルナ姉、相良君、ライカ!」
唐突にそう言うと、エリンは再び駆けて行った。
……忙しい奴だ……
「じゃあ、私も失礼するね?」
「うん。また」
ライカは再びニッコリと笑うと、スタスタと行ってしまった。
そういえば……
「猫被りの理由って、なんなわけ?」
横を歩くルーナは、何か迷う様に呟く。
「あの子ね、お兄さんが死んじゃってるんだ」
「! お兄さんが……?」
「うん。それで、迷惑かけたくないからって」
……ただ単に、猫被ってる訳じゃねぇんだな……
「ちなみに、本来の性格だとめっさ毒舌」
「ええぇ……」
いや、無茶苦茶だろ……
「……あ、そういえば」
「ん?」
「地球。帰れなくなった」
「はぁ!?」
俺は叫ぶと、「あり得ない」と呟き、肩を落とした。
「いやぁねぇ……? 今朝の事件で色々あったんだよ」
「……なぁ、今朝って、何があったわけ?」
「盗のソウル覚醒者の侵入」
つまり、憑依型魔法使いって事だよな?
俺達の仲間か……?
「仲間じゃないからね」
「え?」
「彼奴は、自分の力を利用して人を殺すかいたぶるか」
「んな……っ!?」
——こんなにも、儚い命を……