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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 哀昧喪糊。−あいまいもこ− ( No.13 )
- 日時: 2015/03/23 17:53
- 名前: めろんそーだ (ID: Th22uItU)
「ねぇ……萌湖なんて構わなくていいのよ。無理しないで」
彼女はあっさりと、笑ってそう言ってのけた。
そして、来栖さんへの冷たい暴言を吐き続ける。
「あいつはね、裏切り者なの。残酷で冷たい最低な女よ。
きっとあっちだって友達なんていらないって思ってるわ。
_____それでも君は、彼女と友達でいたいと願うの?」
「当たり前だろ」
俺がそう答えると、篠田さんは安心したように笑った。
「良かった。それが聞けて安心したわ」
________え。
もしかして俺は、試されていたのだろうか。
「ねぇ、萌湖のこと好きなんでしょ」
「は、はい!?」
体中が熱を帯びたように熱くなる。
「そこの君、図書室では静かにね」
「あ、ハイ………すみません…」
図書委員さんに優しく注意されてしまう。
そんな俺を馬鹿にするように「あはは、君は面白い子ね」と言うと、彼女は真っ直ぐに座りなおした。
「まぁ、それはいいの。
桜庭くんが萌湖を大切な友達と思っていることは分かったから」
あれ?
さっきから萌湖、萌湖って_______。
彼女は来栖さんとどんな関係なんだろう。
そう思った瞬間、風が俺たちの頬を掠めていった。
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