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Re: 哀昧喪糊。−あいまいもこ− ( No.23 )
日時: 2015/03/30 20:57
名前: めろんそーだ (ID: GXbeschk)

「死んだ____って」

くすくすと笑っている彼女を見ても、やっぱり実感は湧かなかった。

「萌湖に誰も、気が付かなかったでしょう?」

嘘だと言って欲しかった。
そんなのは俺の我儘で、苦しかったのは二人だって知っていたけど。

それでも、嘘だって思っていたかった。

「何でだか、分かったわよね。これで」
「じゃ、じゃあ!
 何で俺に見えるんだよ!!」

彼女はそこで、口を噤む。

「それは……分からないけど…」

でも、彼女は死んでいる。
私も死んでいる。

それを言おうとしているのが、わかった。

「……もういいよ」
「……え?」

俺は椅子から体を浮かせると、彼女に笑いかける。
多分ぎこちない笑みになっていただろう。

「俺、来栖さん探してくるから。
 話してくれて、ありがとう」

早く行かなきゃいけない。
何故だか、そんな気がしたんだ。

彼女はまた、くすりと笑って言う。

「……えぇ。
 何かあったら言ってね、相談くらいは乗るつもりよ」
「うん、ありがとう。行ってくるよ」

俺は図書室のドアを開けると、大きく息を吸った。

そして、叫ぶ。

















「来栖さん!!!!!」

















待ってていて欲しかった。
すぐに会いに行くから_______。