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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 蝋燭(ロウソク)の火は溶けることを知らない ( No.7 )
- 日時: 2015/02/22 21:58
- 名前: 莢咲フレイ ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
一話 前を見つめし者
時の流れは急速だった。
早くも、両親との死別を迎え、瞬く間に 家族も親戚も誰も居なくなってしまった。
太陽や月が冷たい双眸で私を見下ろしていて。
時の流れが速すぎて、泣いている暇もなかった。
ニュースが広まったせいで、わたしは学校に行けなくなったし、何も施しようのないほど精神が病んでしまったのかもしれない。
でも養護施設では新たな気持ちで過ごせる気がした。
養護施設では、両親と死別を迎えたような私みたいな人もいたけれど、虐待とか、両親は居るけれども養護施設に居るような人もいた。
小学六年生には、わたしのほかに中条光輝という人が居て、二人だけだった。
後は、下の学年が多く、中学生が、四人ほどいた。
養護施設での部屋は、小学五年生の佐川絢菜と、中学一年生の大本柚希という女の子と同じ部屋になった。
東棟に、赤子から幼稚園児まで、西棟に、小学校一年から三年生と中学生二人、南棟に小学校四年生から六年生と中学生二人がつき、北棟には、職員室があった。
東西南北をつなぐ棟には渡り廊下があって、凄くきれいな施設だった。
世話をしてくれる 皆の母親的存在の 千絵先生と、泉先生が居て、わたしはこれからの生活、上手くやっていけそうな気がした。
園長先生に呼び出されていってみると、「今日は北棟の大きな食堂で、養護施設全体で食事をします。ごちそうですよ。それと同時に、あなたの歓迎もします。」
とのことだった。
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