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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Gimmick Game ~僕たちの歯車を狂わせたのは君~ ( No.38 )
- 日時: 2015/07/17 21:15
- 名前: 逢逶 (ID: rBo/LDwv)
episode2
title PTSD
あれから毎日、永江先生が病室に来て質問をする。
とてもおかしな質問が続いてストレスも溜まる。
しかも…食事でさえ自分でさせてもらえない。
もちろん、トイレに行くことも。
限界なんてわからないほどおかしくなっていた。
今も永江先生に質問されてるけど、何を言っているのか頭に入ってこない。
「小枝さん!聞いてますか?!」
「…」
聞こえてる。
聞こえてる。
聞こえてる。
でも、聞かない。
私の頭は真っ白だった。
「…外しますね」
永江先生は私の両手両足の枷を外した。
体は自由になったけど、自由に動こうとはしない。
何もしたくない、無気力な状態が続いた。
傷が開いて血が溢れているようでぼーっとする。
「君には入院が必要です。一緒に治しましょう」
ニュウイン?
どうして?
私は普通だよ?
正常だよ?
「…落ち着いて聞いてください。君は…、PTSDという病気です」
「ぴーてぃーえすでぃー?」
「君は食欲がありません。そして睡眠もまともにとっていません。お気付きでしたか?…そして、君は昔の事件について再び体験してしまうような感覚に襲われたそうで」
あー、
あったあった。
KISSTILLとマネージャーさんとバスに乗っている時だ。
みんなが景都に見えた。
「病気じゃないよ?」
「いいえ、病気なんです」
「違うって、言ってるじゃん」
「…、治療をさせていただきます」
「…勝手にどーぞ」
私は病気なんかじゃない。
私は大丈夫。
「君は無理をしすぎたんです。少し休みましょう」
休む…?
「…死にたいんだよ」
「どうして?話してごらん?受け止めてあげるから」
私は永江先生の真剣な眼差しに、全てを委ねたくなった。
気づけば全て話してしまっていた。
今まで溜めていた濃い涙が頬を伝った。
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