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episode6
title 気持ち

大和side

小枝さんが飛び降りた時、俺はなぜが冷静だった。
こうなることを予想していたかのように…。

焦っている糸村を睨みつけることしかできなくて。

俺はその瞬間、感情を失っていた。

小枝さんは目覚めない。
別にそれでいいと思った。

毎日泣き続ける蒼を見てもその気持ちはちっとも揺るがない。



でも…、小枝さんが目覚めたら今まで味わったことのない幸福が身体中を電撃のように駆け巡って、

気づいたら頬が濡れていた。



気付いてしまったんだ。



俺は、小枝さんが好きだ。





小枝さんは泣きながら過去を話した。




苦しかったね。




悲しかったね。




辛かったね。



俺はね小枝さんの過去を背負ってあげることはできない。



だけど、肩を貸してあげることはできる。


支えてあげることはできる。



好きだよ。



どんな悲しい過去があったとしても



君は素敵な人だから。