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episode7
title 好きだ

京也side

俺は自分を責めていた。
蓮にそっけなくした自分が腹立たしかった。
優しい言葉をかけるべきだった。

不器用だな…。


全身に包帯を巻いた蓮を見た時、震えが止まらなかった。

蓮は追い詰められていた。

どうして気付いてやれなかったんだろう。
勘の良い俺が蓮の痛みに気付くことは不可能だっただろうか。


違う。


気付いていたんだ。


北海道でロケをした時から。



蓮が震えているのは見えただろう…？
どうして抱きしめてあげられなかったんだ？


どうして…？


蓮は中々目を覚まさなかった。
まるで現実を拒否するように。
この世界が嫌だと、目を開けず、優しい顔で眠っていた。

儚く消えてしまいそうで、怖かった。

そして、わかったことがある。




好きなんだ、蓮。


俺はお前が好きで、好きで、大好きで…、失いそうになってからじゃないと想いの大きさに気付けないバカで。


蓮の華奢な体を壊れるほど抱きしめて囁きたい。


好きだ、と。


ねぇ、蓮。


病気になんて負けるなよ。


俺が救ってやるから。


蓮は俺の光だから。


絶対に守ってやるから。




好きだと言わせてくれないか…？