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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Gimmick Game ~僕たちの歯車を狂わせたのは君~ ( No.55 )
- 日時: 2015/10/03 11:51
- 名前: 逢逶 (ID: w4lZuq26)
episode2
title 真実
「小枝さんの主治医になりました、吉橋マナカといいます」
新しい先生はとても美人で。
きっと私よりかなり年上なのだけれど。
長い髪を高い位置で一つに結んでいて清楚な雰囲気。
「小枝さんに必要なのは私のような優秀な医師です。永江はだめですね」
自信満々で永江先生をばかにする。
ため息をついても美しい。
そんなことない。永江先生は素晴らしい、と抗議の目を向けると吉橋先生はにやりと笑って
「大丈夫。永江と私は古い付き合いなの」
と言った。
なんとなく、同期とかじゃなくてもっと親密な関係なんだな、と思った。
吉橋先生はさっぱりとした性格で、無意識にきついことも言ったりするけど良い先生なことはわかった。
「小枝さんのおかげで気付かされたことがあるの。やっぱり親の決めた結婚てのはだめね」
何を言っているかさっぱりわからなかったけど、
翌日、永江先生の手紙に書かれていたのは…
〝吉橋は私の別れた妻なんだ。私の悪口を言うだろうが聞き流してくれれば嬉しい〟
読み終わった瞬間、吉橋先生のあの言葉がリピートされた。
〝親の決めた結婚てのはだめね〟
吉橋先生は朔さんのお母さん。
朔さんは既婚者で、
私のことを好きになったことを永江先生に伝えていた。
だから吉橋先生が知っている可能性もある。
そして、
〝小枝さんのおかげで気付かされたことがある〟
ということは、
朔さんの結婚は親が決めたことで、
うまくいっていない…?
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