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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Gimmick Game ~僕たちの歯車を狂わせたのは君~ ( No.72 )
- 日時: 2015/10/24 10:33
- 名前: 逢逶 (ID: KG6j5ysh)
episode15
title 支え
大和side
蒼と京也が楽屋で蓮に会いに行ったと言った。
正直、全然忘れられない俺に気を遣うこともなく状況を伝えて来た。
蒼は一ヶ月前に俺がふられた日に会いに行ってふってもらい、京也は昨日、図書館で働いている蓮に告白し、ふってもらったという。
司と遼介は
告白はしないで自分で整理する、という選択をしたらしい。
蓮と自分なりに向き合って気持ちを整理しているみんな。
俺はふられたのにずるずる引きずりすぎじゃないか?
「…蓮ちゃんね、俺が会った一ヶ月前にまだ大和のことが好きって言ってたよ」
俺をふった日。
確か蓮は〝本気じゃなかった〟と言った。
つまり、それは嘘だということ。
ぐるぐる考えていると京也が小さな声で言った。
「昨日と同じこと言ってますね」
と。
俺は立ち上がった。にやりと笑う京也、にこにこしている蒼。ガッツポーズの司。嬉しそうに口笛を吹く遼介。みんなに後押しされて楽屋を飛び出した。
スタッフの俺を制止する声を無視して走り出す。
蓮はまだ俺を想ってくれているんだ。
蓮が好きだ!好きだ!好きだ!
でも、どこ行けば良いんだろう。
迷っているとポケットの中で携帯が鳴った。
京也からメールだ。
〝晴學図書館〟
ありがとう…!
俺は走った。
たとえ、世界が朽ちたとしても君だけはずっと輝き続けるだろう。
俺の隣で笑ってほしい。
失わぬよう、守って行きたい。
_______わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
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