コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Love◎Painter:恋の塗 ( No.5 )
- 日時: 2015/03/23 09:15
- 名前: *あげは(恋登P) (ID: cBiB9/nf)
First Season 告 白
夏ノ雪 ~ Snow of Summer ~
*
#雪乃 Side
奏屋高等学校。
山の麓に建つ周りの高校より少しだけ大きな至って普通の学校。
特に偏差値が高い新学校でもなく高い業績がある訳ではなく。
どこにでもありそうな3階建ての高校。
その奏屋高校の3階の廊下の昇降口から見て左の隅っこ。
1クラスの教室の大きさと大差ない程度の広さ。
入り口の木製の扉は所々絵の具でカラフルに彩られていて、まぁ落書きなんだけど。
その部屋の存在感をどことなく主張している。
年期の入った扉の隙間から漂ってくる微かなフルーツの香り。
パステルを紙に綺麗に付着させるために使うスプレーの匂いです。
ここはそう。奏屋高校の美術室なのです。
*
「こら〜倉木!ボーッとしない!!作品に集中しろっ!」
雲一つない青空。山の頂で風に揺れる木々。
青々と群れる葉達は静かに騒いでいる。
そんな風景に黄昏れていたら背中を思い切り叩かれた。
叩いてきた女の人は少し切れ長の目で私を睨んでいる。
「は、はいっ!すいませんっ!」
- Re: Love◎Painter:恋の塗 ( No.6 )
- 日時: 2015/03/24 12:00
- 名前: *あげは(恋登P) (ID: cBiB9/nf)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
それにおびえて肩を縮める私はまるで小動物のようにひ弱だ。
彼女は私が所属する美術部の部長の小森さん。
目付きが少し怖くて、とても厳しい3年生の先輩。
そして、そんな先輩に注意されたのが私、倉木雪乃です。
ただ今この奏屋高校の1年生の16歳。8月8日生まれの獅子座です。
……と言っても気弱な性格でライオンというか子鹿みたいですが。
身長149.2cmとかゆう小柄でこともあっていつも友達に
『ちっちゃくて可愛い』
とか言われちゃうけど全く嬉しくない。
牛乳も毎日飲んでモデルみたいにスレンダーな美人になれるように頑張ってる。
小森先輩は私を叩いた右手でパステルの付着スプレーを手にとり窓際へと去っていった。
美術関係にいつも小森先輩は熱心なんだよな〜。そうゆう所は憧れる。
先輩が去ったのを見計らってか、左の方から肩を指でちょんちょん指され呼ばれる。
「雪乃〜また注意されたか〜」
声がした方を向いたら私より少しだけ目線の高い女の子がニヤニヤしていた。