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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: レン・アイ追いかけっこ→【コメント大歓迎!】 ( No.17 )
- 日時: 2015/05/18 06:52
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
蓮先輩と女子の先輩の異色な交流は、休憩になるたび続いた。
一体、バレンタインはどうなるのだろうか。
初めての長い練習を終え、1年生が片付けをしていると、あっという間に4時になっていた。
「渡辺。」
「行くか。」
中学校から自転車で10分程のところにある運動公園に向かう。
2人は並んで自転車置き場に行く。
それを見かねた女子の先輩。
「ねえねえ、蓮。」
「うん?」
「あの2人…鈴木ちゃんと渡辺君って付き合ってんの?」
「いや、聞いてないけど。」
「1年生、あの2人って付き合ってる?」
「いや、違うと思います。」
背の高めな愛と、背が高く細い渡辺。
2年の女子にはお似合いに見えたのだろう。
蓮は2人の後ろ姿を見て苛立ちを覚えた。
ちくしょう。
自分の身長を恨めしく覚えた。
それと同時に、蓮には分からない、と愛に突きつけられた苦い記憶も思い出した。
蓮はちぇっ、と舌を鳴らした。
自分は、幼なじみとはいえ、他の女子を想うことは「許されていない」はずなのだ。
でも部活中は、そんなこと守ったこともないし、第一守る気にもなれない。
自分はそういう性分だから、女子のことを想うのは日常茶飯事だった。
愛に感じるのは恋愛感情とかではなくて……
言い訳を心の中で組み立ててみる。
いや、違う。
愛がとても可愛く、守りたくて仕方がない。
他の女子を想うのとは訳が違う。
コノヤロー。
可愛くて仕方がないだろうが。
蓮は、そんなことを考えて、愛と渡辺の後ろ姿を見送った。
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