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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: レン・アイ追いかけっこ→ ( No.18 )
- 日時: 2015/05/19 06:47
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
愛と渡辺は、話しながら自転車に乗り、運動公園に向かっていた。
「でね、今日びっくりしたんだよ。女子の先輩が蓮先輩にお菓子とか持ってきててさ、食べさせてんの。間接キスとかしまくりほーだい。」
「へえ。」
こんな変な話したのに、反応薄っ!
と愛は思っていた、渡辺が次の言葉を発するまで。
「やっぱり本当だったんだ、噂。」
「?、何の噂?」
「新堂先輩が、たらし、だっていう噂。」
「新堂先輩は、中学に入ってから、女子と遊びまくっているらしい。彼女は何人もでき、今もいるらしい。それでは飽き足らず、部活の女子とも遊んでいる。」
一切の間を置かず、ただ淡々と話す渡辺。
ボロボロ。
自分の中で、蓮の「お兄ちゃん像」が崩れていくのが、愛は分かった。
「ちょっと、鈴木!信号、赤!」
「うわー!」
慌てて急ブレーキ。
「どうしたんだ鈴木!?」
「いや、何でもないー!り、陸上クラブ、楽しみだねー!」
「何で急に大声!?」
「う、うわぁぁー」
愛は泣き出した。
お兄ちゃん像が崩れたからではなく、
蓮に彼女がいることにショックを受けたのだ。
自分の気持ちに気付けなかった。
愛は、蓮のことがずっと好きだったことにたった今気づき、たった今、失恋したのだ。
一瞬の恋だった。
「私、どうすればいいんだろうー!」
「何がだよ!もしかして、」
「新堂先輩のこと?」
「そう、蓮先輩のことー!」
ねえ、渡辺、私、どうすればいい?
「もう、信号青。行かないと。」
渡辺に言われて、自転車を愛は発進させる。
【新堂先輩。先輩の大事なお姫様、奪っちゃっていいですか???】
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