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Re: レン・アイ追いかけっこ→ ( No.3 )
日時: 2015/04/20 20:21
名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: 7NcgQhKb)

3.空色プラネット
「れんくんっ、おいかけっこしよう。」
「もうつかれたよ、あいちゃん。」
「れんくん、あいよりおにいちゃんでしょ。」
「ちょっとだけね。だけどぼくより、あいちゃんのほうが、あしがはやいじゃん。」
「はい、あいがおにね。10かぞえたらつかまえるよ。いーち、にーぃ……」
「わかったよ。」

毎日、遊んで、いっぱい話した。
愛にとって、蓮は「ひとつ年上の優しいお兄ちゃん」だった。
もともと母親同士が高校の同級生で、家も近所だったので、仲良くなるのは必然的だった。

「ひとつ年上」と言っても、愛が4月生まれで蓮が1月生まれだから、3か月しか違わないのだが。

母親同士が会わなくても、愛は、たびたび蓮の家に遊びに行った。

「れーんくん!」
「あ、あいちゃん!」
「おじゃましまーす。」

「みてみて、あいちゃん。これね、スーパーセンタイっていうやつのスーパーレッドだよ。」
「わあ、かっこいいね。」

話すことが「スーパーセンタイ」から「カードげえむ」になった頃。

蓮は小学校に入学した。

母と一緒に「おいわい」を持っていたときのことだ。
「れんくん、くろいランドセル、にあうよ。」
「うん。」

「はやく、しょうがっこういきたいな……」
愛はぽつりと呟いた。
「すぐいけるよ。」


「まってるから。」