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Re: レン・アイ追いかけっこ→ ( No.7 )
日時: 2015/04/26 19:15
名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: 7NcgQhKb)

愛が、体験したとき、陸上部はいたって普通の部活だった。
ちょっと変わった点は、2年生に幼なじみの蓮以外に男子がいない、ということだけだった。

「体験の1年生ー!」
快活そうな2年生の女子の先輩が、声をかける。
「今から、体験、ということで、いっしょにランニングした後、体操して、ハードルをやってみよーね!」
元気で、素敵な先輩だった。

つまずきながらも、ハードルの体験を終え、次は走り幅跳び。
「今から、この男子の2年生が教えてくれるから、頑張ってね。」
語尾に☆がつきそうなほど、明るい先輩は1年生を男子の先輩に任せ、どこかへと消えた。

男子の先輩・蓮は、やっぱり愛より身長が低かったけれど、「先輩」って感じがした。
「走り幅跳び、小学校でもやったことあるかな?」
見た目にそぐわない、おっとりとした口調。

愛たち1年生は小さく頷いた。
「うん、やったとしても、きっと、ちょっとやった、っていう感じだと思う。」
蓮……先輩は微笑んで言った。
こっちを見て言っているような気がして、ドキッとした。
少しだけ、赤面する。

「じゃあ、やって行こうか。」
少し長めの前髪を撫でつけながら、蓮先輩は言った。
そして、あっという間に時間は過ぎて、部活終了、の時刻となった。