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- Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.100 )
- 日時: 2017/05/07 19:23
- 名前: ワタル (ID: 1HkQUPe4)
【目醒めしゾーン!託された炎のクリスタル】
ミフネ(このサメ野郎……、さっさとオレの間合いに入って来い!一撃でぶった斬ってやる!)
ミフネは、自身の絶対奥義"閻魔裁き"を放つつもりでいた。
※奥義"閻魔裁き"……それは、相手の突進力を利用した大技。
すなわち、カウンター攻撃である。故に、敵の勢いが大きい程、威力を増す。
相手の力が強大であれば、一瞬にして"一刀両断"に仕留める事も可能だ。
ただし、敵が不死身の場合を除く。
すると、
シャーク将軍は、ミフネを何処かへお引き出すように、その場から逃亡を計った!
ミフネ「逃がすかよ!」
走り、後を追うミフネ!
だが、横からDr.メフィストの触手が行く手を阻む!
すかさず、ヴァルキリーのビームサーベルが、その触手を薙ぎ払う!
切られた触手は、氷の地面に落ち、しばらく動き続ける。
ヴァルキリー「待てミフネ!何か罠があるに決まっている!」
ミフネ「ああ!十中八九そうだとしても、行くしかねぇ!!
(意味深な沈黙)……タコ野郎の始末は、お前に任せた!!」
言い放ち、走るミフネに執拗に追撃をしかけるDr.メフィスト。
ミフネの身体に触手が纏わり付くより速く、その根本からソレを切り落とすヴァルキリー。
ヴァルキリー「このゲスなゲソ(イカの足)が!貴様の相手は、この私だ!!」
Dr.メフィスト「イシシ……、タコでもイカでもアリマセーーン。この偉大なる科学者を愚弄した罪は、……重いですよイシシ!キェーーー!!」
切り落とされた触手は、勢い良く噴き出す白濁液と共に、徐々に再生していく……。
Dr.メフィスト「キェーーーーーーーイイイ!!!!」※サンシャ◯ン池崎風にw
Dr.メフィストは、再生完了と同時に仰け反り、大量の粘液を"ブルンブルン"とほとばしらせ、周囲にぶちまけた。
ヴァルキリーの、整った美しい顔にも白濁液が付着して糸を引く……。
ヴァルキリー「だから……、イカ臭いのよ……さっきから(プチ※)」
※キレた音。
戦闘開始!
……。
……。
そして、ミフネが追い詰めた、シャーク将軍の大きな広間は、屋内でありながら水が張ってあり、中央に分厚い吊り橋がかかっていた。
そこにシャーク将軍の姿が待ち構える。
吊り橋の先には、窪みがあり行き止まりの様だ。
ここに張られている水は、海水であろうか?
潮の香りが充満している。
ミフネ「……そういう事か、サメだもんな……。イルカショーでもする気かテメー?」
ジリジリと詰め寄るミフネ。
ギシギシと吊り橋の麻縄がきしむ音を出す。
シャーク将軍は、にやりと笑みを浮かべた。
顔はサメだが、表情の変化は人間さながらだ!
そして、事もあろうか、シャーク将軍は、行き止まりの対岸に移動すると吊り橋を吊る縄を次々と切り落とす!
楽しそうに、狂気に満ちた顔で!
グラグラと揺れる吊り橋。
焦るミフネ!攻撃を仕掛ける!
あわや、残り一本の所で、ミフネの百歩神剣がシャーク将軍を捉え、その背中に傷を負わせた!
たまらずヨシュアのジャマダハルを落とし、海水に逃げ込むシャーク将軍。
幸いにも、ヨシュアの愛刀は、窪んだ行き止まりの床に転がった。
だが、吊り橋は崩壊寸前!
バランスを崩したミフネは、揺れる吊り橋にしがみつくので精一杯だ。
そして、
シャーク将軍は、深手を負ったのだろうか?水面を紅く血が染めていく……。
……。
……。
その頃、1人の少年が不思議な体験をしていた。
自らを客観視している……。
幽体離脱とでも言おうか?
どうやら、何かに追われているらしい。
鳥のような生き物に跨り、空を飛び、逃げる……、後方から巨大な影が近づく。
そして、襲いかかる!
少年は、空飛ぶ鳥に跨ったまま、両手を手綱から離し、両腿でしっかり身体を固定したまま、後方から迫る巨大な敵に対して仰け反り、反撃をした。
ブリッジの体制!
背後から、首を跳ねんとする、その巨大で鋭利にして、かつ俊敏な鎌の様な攻撃を、仰け反りブリッジでかわした。
尚且つ、その体制のまま、リボルバー銃を交互に連射して発砲する!
不思議とその弾丸は尽きる事は無い。
まるで"蜂の巣"状態に、被弾した巨大なカマキリの様な怪物は、しつこく追尾した後、徐々に失速していく。
やがて、無理な体制のまま永遠と発砲を繰り返していた少年の腕は、鉛の様に重くなり、力尽きた。
そして転落。
少年を乗せていた鳥の様な生き物は、落ちた少年を気にもせずそのまま飛び去っていく。
少年は、かろうじて木々にその身が引っかかり、一命をとりとめていた。
その頭上を、遅れて飛来する巨大なカマキリの怪物。
執拗に獲物を追いかけていく。
その光景を呆然と、見ている少年。
そう、その少年の名は……、ゾーンである。
さらに幽体離脱したまま、様々な光景を眼にするゾーン。
謎の完全防備の黒塗りのマスクマンが、円盤に乗りアボカド程のサイズの"2対(につい)のクリスタル"を大事そうに運ぶシーン。
それから、そのクリスタルが、ボーイッシュで活発な女性に手渡され任務を告げられるシーン。
そして、
氷の彫刻に姿を変えられた人々。(ヨシュア、ガンドラゴン。)
その中に、先程のボーイッシュな女性もいる。(ユーイ)
やがて、
何も見えなくなり、
意識だけがはっきりとした。
暗闇の最中(さなか)……。
ゾーン「ここは、一体?これは夢か?……それとも?俺は死んだのか?何故おれが、俺を見てるんだ?」
(こうしちゃ居られない!)
(俺がやらなければ誰がやる!)
(この使命は俺にしか出来ない筈だ!)
まるで、自分を奮い立たせる様に、心に強く念じた瞬間、
今までずっと意識もなく、よもや仮死状態であったはずのゾーンが、
激しいスコールと、共に目を醒ました!
そして、心のままに魔城へと走り出した!
2対のクリスタルの場所をイメージしながら、引き寄せられるように!
……。
……。
ちょうど同刻、
激しい雨に身体を打たれ天を仰ぐ美しい全裸の女性の姿があった。
長い髪を両手で掻き上げ、天の恵みと崇めた。
それもそのはず、魔界で降る雨は100年に一度、"王位が変わる時"と神話に記されていた。
その女性の傍に、無造作に脱ぎ捨てられた甲冑と、再生不能となり生き絶えたDr.メフィストの亡骸……。
過度な再生を繰り返し細胞が暴走して氷河の一部と化していた。
そう……、
その全裸の女性は、女将校ヴァルキリー。
地上での彼女は全戦無敗。無敵なのだ……つづく。
次回 【戦慄の母艦】乞うご期待。