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Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.102 )
日時: 2017/05/29 23:18
名前: ワタル (ID: 1.72.2.3)

【戦慄の母艦……その2】

リンクスは、泡立てたボディーソープに全身を包んでいた。
ボディブラシで、カーウォッシュの様に泡まみれだ。

リンクス「フンフンフン……」

ふと、視線を感じて上を向くリンクス。

リンクス「……。」
鼻歌も止まる。
天井に点検用の換気口がある。
……何かいる。

僅かに空いた隙間に、気配を感じてシャワーを最大に熱くして熱湯をかけた!!

「あちぃいいいいいいいいいい!」

リンクス「ひ!何ぃ!?誰か居るの!?」

バスタブに、軍人刈りの男が悲鳴をあげながら落ちてきた!

ズコーーーー!!

プロットマンだ!

リンクス「キャーーーーーーーーー!!! 何々!?アンタ何なの!?ブロッケンJr.!?」

プロットマン「はあ、はあ、私の名はプロットマン!此処にいては危険だ!ランブルは、俺がドッグロボに縛り付け脱出させた!向かわせた座標は、アテナ駐屯地!生存者達が落ち合う用にと、作戦当初の指令の場所だっっ!」

リンクス「だから何ぃ!?そんな事!聞いてない!なんでいつまでもここにいんの!?ねぇーーー!?……こっち見んな!!」

リンクスは、プロットマンとは正式な面識がない。
彼等(スネーク隊、ランブル、プロットマン)が合流した際には、気絶していたのだから……。

悲鳴は、A・Jのいる場所まで聞こえた!

A・J「リンクス!!……くそっ……何故、最初におかしい事に気づかなかったんだ!……俺とした事が!」

A・Jは、そう言いながら、
睡眠薬を飲まされたであろう、眠るスターの脚に手を這わせ、ブーツに手をかける。
そこには、
スターが常日頃隠し付けてある、護身用かつ、暗殺用の小型の仕込み銃。
"ワルサーPPK"が収納されていた。

速やかにソレを抜き取り拝借した。

この銃の存在は、スターとA・Jのみが知る。
スターが、愛し身体を許した相手にだけ、万が一に備え、銃の存在を伝えているのだ。
因みにこのブーツのデザイン風のモチーフは、両くるぶし付近に付いている。
見たところ、只の飾りのようにも見える。
まさか、
極小拳銃が仕込まれていようなどとは、誰しも思いもつかないであろう……。

因みに、
スターが催眠薬を飲まされたとして、A・Jが飲んだのは"痺れ薬"である。
リンクスが飲むはずであった珈琲は、一口飲めば死に至る程の劇薬が混入されていたのだ!
しかし、これは悪魔のロシアンルーレット……、誰が劇薬を飲んでいてもおかしくない状況であった……。

恐るべし看護師……ウクレレ。
いや……彼女はもうすでに、彼女であって、彼女ではないのかもしれない……。

A・Jは、壁伝いによろめきながら、片脚を引きずりながら進む。
やはり痺れ薬の影響なのか?左腿の完治したばかりの古傷が痛む……。
そして、
シャワー室手前の〈Water closet〉の辺りを通過しようとした瞬間!
ドアが突然開き、死亡して埋葬されたと聞かされていたはずの、医師ギタレレの屍体が飛び出してきた!
そのまま、A・Jにもたれかかる!まさにホラー!!

A・J「うわぁーーーーーー!」

"血生臭い"匂いの正体はこれだ!!

寄りかかる屍体の重さに耐え切れず、倒れ下敷きになるA・J。

さらに、リンクスの悲鳴が、バスルームから聞こえた!

リンクス「いやぁあああああああああああああああああ!!」


「ぬおおおおおおわぁああああああ!」

続けざまに、図太い男の悲鳴も聞こえてきた!

A・J「どうしたぁーー!? そこで、何が起こっている!?」


リンクス「きゃわぁわぁわぁあああああああ!!」

聞いたこともないリンクスの涙と鼻水混じりの悲鳴!

「ぶぅわぁ!きゅぅうーーーーーーーーーんんっっ!!」

続けざまに!甲高い!多分オッサンの世にも奇妙な悲鳴!!

A・J「リンクス!?……リィイイイイインクスッッッ!!!!」

一体!バスルーム内で何が起きているのであろうか!?
戦慄が走る!!……つづく。



次回 【戦慄の母艦……その3】乞うご期待。