コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 零fighter山鷹隊 ( No.11 )
- 日時: 2015/05/21 10:42
- 名前: ワタル (ID: Pk3oxKzN)
【番外編】※サブストーリー
[ミケルソンとジェシカ]
フレディー確保!終焉を迎える。
大きな吹き抜けのホールに1人取り残されていた、
ミケルソンは意識を取り戻す。
ガスマスクはつけたままだ。
ミケルソン『ここはどこだ?私は生きているのか?』
あたりを見渡すが誰もいない…。
ミケルソンは無意識に立ち上がり、まるで何かに誘われる様に歩き始めた。
渡り廊下に来ていた。
シクシクとすすり泣く声が聞こえた。
ミケルソン『ジェシカ?ジェシカちゃーん!?』
声のする方へと向かう。
周りの惨劇など、視界に入っても気にもとめない。
とにかく声のする方へ、階段を駆け上がった!
ようやく声のする部屋の前に辿り着く。
ミケルソン『もう大丈夫だよ 今に助けてあげるからね』
扉は鍵が掛けられていた。
とはいえ、こちら側からキャシャ(細く弱い)な南京錠が簡易的にかけられているだけだった。
ミケルソン『こんなもの!』
ミケルソンは痛めた肩をかばいながら体当たりする、2度3度繰り返すと扉は開いた!
バーン!
そこには白いドレスを着せられたジェシカがいた。
小刻みに震えながら泣いている。
怖がっている様子だ。
ミケルソンは慌ててガスマスクを外す。
ミケルソン『私です 保安官の…』
言い終わる前にジェシカは泣きついてきた。
ミケルソンは戸惑いながらも、優しく…抱きしめた。
母犬にはぐれた迷子の子犬を抱き抱えるように…優しく。
部屋の窓から月灯りが射し込む。
聞けばフレディーは顔に似合わずロマンチストで、
(満月の夜に結ばれた2人の愛は永遠のものとなる)という、
このあたりの土地に古くから伝わる迷信を信じていた。
そこでジェシカを"お妃"に選んだのだ。
自分勝手な独裁主義者だ。
ミケルソン『ジェシカちゃん そんなことは絶対させない 私が守る』
するとジェシカは、さらに泣き出した。
慌てるミケルソン。
ミケルソン『なんか…マズかったかな…?』
首を横に振るジェシカ。
ジェシカ『ち…がぅんで…す……ひっく…ぅれしぃん…で…すぅ…マッ…ケイさんが…覚えて…くれてた…わたしの名前を…!』
ミケルソン『え?』
ミケルソンの脳裏に忘れていた過去の記憶が蘇る…。
___この子を知っていた。
それは、
まだ駆け出しの保安官だった頃のミケルソンが、いつもの様にパトロールしている時の事だった。
若干18才の好青年である。
空腹のせいでパンを盗んだ身寄りのない幼い子供が、店の店主に取り押さえられていた。
ミケルソンはその時、『僕の妹がご迷惑をお掛けしました』と嘘をつき、お代を店主に支払った。
ミケルソン『僕の名前はミケルソン・マッケイ 君の名は?』
照れたように走り出す少女。
遠くで振り向き
少女『ジェシカ!』パンを掲げ『ありがとう!』
恥ずかしいのか言葉数少なく、手を振って走り去っていく。
それをキッカケに随分となつかれてしまった。
勤務中の保安官事務所に遊びに来るくらいに。
ミケルソンは安月給だからパンは買えないからといい、毎日バケットを分け与えた。
次第に仲良くなり、打ち解け合い、本当の妹のように可愛いがった。
しかし、ある日を境にその子は遊びに来なくなった。
子供の授からない老夫婦の養子になったと、人伝に知る事になる。
当時ジェシカは9歳。
実に10年振りの再会であった。
ミケルソン『きみは!』
(あの時のジェシカちゃんなのか!?)心の中でつぶやく。
ジェシカ『私はあなたに会いたくて隣町から出稼ぎに来たんです』
ジェシカは親御さんにはパン屋で働く内定が決まった。
と言い隣町から越して来ていた。
しかしミケルソンに気づいてもらえず…。
そこで、
ある日ミケルソンが、ごく稀に足を運ぶ酒場があると同僚から聞き、
その酒場"パープル・アイズ"でバイトを始めたジェシカであった。
それから定期的にミケルソンは酒場へ通う様になった。
名前すら聞けなかったミケルソン。
すでに運命の出逢いは過去にあった…。
ジェシカはこの町に来てまだ1年程である。
抱きしめる手に力が入るミケルソン。
見つめ合う2人…。
そっと瞳を閉じるジェシカ。
美しい…。
沈黙が続く…。
……………。
……………。
ランブル・フィッシュ『だーかーらー するのしないのどっち!?』
気がつくと部屋の入り口に、大勢のギャラリー(爆)
いつのまに!!(焦)
スネーク『プロポーズは男からするもんだぜ!保安官さん!』
あたふたするミケルソンとジェシカ。
周囲に促され…熱い抱擁と。
甘い口づけ…。
狭い部屋が歓喜で沸く。
ひやかしと歓声が飛び交う。
ささやかに見守られる中で、ここに今、2人の"契り"が交わされた。
そして
懸賞金として100000dsが支払われた。※日本円で約一千万円
ミケルソンとジェシカはここで一夜を過ごす…。
………。
………。
………。
夜明けの日差しが2人を祝福する。
御丁寧に一台のジープが鍵を付けて置いてある。
※サイバーポリスは6人乗りホロ車一台、ジープ二台、バイク一台で来ました。
因みにスネーク隊は8人編成。ホロ車の荷台にパワーストームです。笑
ランブル・フィッシュはバイクなので今回のミッション(フレディー討伐)は10人のチームでした。
どこから持って来たのか空きカン(おそらく携帯食)が数多く車の後ろに結ばれていた。
彼らの仕業だろう。
挙式などでよく見られる光景だ。
無骨だが、彼らの…もとい、彼女らのサプライズプレゼントに喜んだ。
ミケルソンは期待を胸に街へと戻った。
サイバーポリスによる一斉検挙により街に平和が戻っていた。
街中に笑顔が溢れる。
ミケルソンとジェシカは末長く幸せに暮らした………Fin
だが…一つだけ不可解な事がある…。
あの"黒い怪物"の姿が現場から忽然と姿を消している事に、誰一人として気づいてはいなかった。
その異変に気づく迄にしばらく時間を費やす事となる。
後日サイバーポリスの調査隊が訪れるまでは………………next