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Re: 零fighter山鷹隊 ( No.14 )
日時: 2015/05/30 07:50
名前: ワタル (ID: Pk4hF4gE)

【恐怖 再び】


突然の戦闘突入から、こう着状態……………。

転がる遺体の首には、ドッグタグ。
名前が刻まれている!


スコット・ランバーグ!


スコット隊!隊長だ!


頭を失ったチームは、統率がとれず取り乱していた。

中でも一番若いヘビーナックルはガタガタ震えている。以下ナックル。

無理もない。なぜなら…

グリズリーは突如、現れた!

スコット隊に襲いかかり一番ヒヨッコのナックルを狙ってきたのだ!

ナックルをかばい、老兵スコットはその輝かしい生涯に幕を閉じた。


グリズリーの奇襲にただ一人、臆せず反撃を浴びせたバリー。

気弱なドミニクは、ヘッピリ腰だ。自分だけ助かろうと木に登る。
唯一の特技は木登りだった。

ガサガサ!

ナックル『チクショー!どこだ!どこいきやがった!クマ野郎!』

ダダダダダダ!

むやみに発砲するナックル。

バリー『落ち着け!ナックル!』

ドミニク『いたー!後ろだ!バリー!!後ろに来ている!そっちじゃない!六時の方向だー!あー!バリー!もう駄目だー!!』
一人木の上から震えて見ているドミニク。
バリーはあらぬ方向に銃を構える。

バリー『どっちだ!どっちから来る!………!!うわーーーーーーーーー!』

バシュウン……!木々に反響する。空(くう)を撃つ。


___銃声に目を覚ます、A・J

寝ぼけまなこが、一瞬で切り変わる。ショットガンを手に取り走った!

場所は近かった。
A・Jの目に映ったのは、あきらかに遺体が一つ。
生死は確認できないが倒れた人員2名。
そして大木を叩き揺さぶる、グリズリーの姿。
その木に、必死でしがみつく半ベソの男。

グリズリーの体長は3M。

A・Jは以前6M超えのグリズリー"レッドヘル"を仕留めた事がある。

目の前のテディベアは敵ではない。

ジャコン!
ドン!


一度威嚇の射撃を空に撃つと、注意を向けさせるA・J。

グリズリーはコチラを向き、猛突進!

ジャコン!

ギリギリまで引きつけ、眉間に見舞う!

ドゴォン!

まるでスローモーションのように、のけぞり倒れるグリズリー。

ドシン!

そしてトドメを3発も見舞った。
過去に苦い経験をしていた為、用心深くなっているA・Jであった。

ドミニクは、礼を言うと経緯を話し、その射撃の腕と度胸に惚れ、
A・Jに協力を願ってきた。
聞けば、
川向こうの村が今、絶滅の危機に晒されていると言う。

満月の夜に決まって、この世のモノとは思えない獣が襲ってくるらしい。
A・Jは報酬次第で引き受ける事にした。



この森の文化は、時代遅れで。外界から遮断されていた。
勿論、情報なんかも。
A・Jが特Aランクの賞金稼ぎと言う事さえ、誰も知らない。
たとえ、罪人であろうとも、この森のルールさえ守れば平等に扱われる。
この森の住人は、"流れ者には過去を聞かない"という風習がある。



一路
森林警備隊の本部に向かう、一行であった。

スコットは、気の毒だったが。
さいわいにも、バリーとナックルは無事であった………………つづく


次回 零fighter山鷹隊 【ジョシュ 行方不明】どうぞお楽しみにw