コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 零fighter山鷹隊 ( No.15 )
- 日時: 2015/06/07 12:59
- 名前: ワタル (ID: 0otapX/G)
【ジョシュ 行方不明】
朝方から釣りに夢中の、ジョシュとベイハム。
なぜか、ナマズばかり釣れるジョシュ。
たまにカジカのおまけ付き。
それでも鼻歌まじりで上機嫌だ。
ベイハムはと言うと、鮎を5匹。カワマスを1匹。得意顔である。
ちょうど小腹が空いてきたところで、食事をとる。
朝飯には遅すぎて、昼飯には早すぎる微妙な時間だった。
ベイハムは素早く火を起こして、持ってきた鉄串に鮎の塩焼きを3本準備した。
ジョシュ『ベイハムさん 流石ですね 僕の釣ったナマズと交換して頂けませんか?』
ベイハムは一瞬、キョトンとして豪快に笑い出す。
ベイハム『アッハッハ! ワシは1匹食べれば沢山だよ あとの2匹はお前さんの分だ…あーと君は…』
ジョシュ『ジョシュです!ありがとうございます!とても嬉しいです!』
ベイハムはジョシュの大袈裟なお礼の言葉に、少しウザいと思ったが気を悪くさせるのも可哀そうに思い笑顔で答える。
ベイハム『それならば ジョシュ君 そのカジカを少しわけてくれないか?』
ジョシュ『え?いいですよ こんなの食べれるんですか?』
ベイハムはうなづくと、持ってきた水筒を取り出し、
鉄製の取っ手付きの大きなコップに半分ほど注ぐと、
生きたカジカを1匹その中に投げいれた。
親指ほどの小さなカジカはピチピチと跳ねたかと思うと、
しばらくしてうごかなくなった。
ああ…哀しき食物連鎖である…。
中身はウォッカだった。
そのまま火にかける。
カジカの熱燗酒である。
クセが強すぎて、とても一般受けする代物ではないが、ベイハムには至福の味であった。
ジョシュは珍しがって、カジカ酒を一口もらうと、『オエ~』と、嗚咽した。
アッハッハと高笑いするベイハム。
ベイハムは、人と関わる事が苦手でひっそり山小屋で暮らしていると言う。
鮎の塩焼きをガッツきながら話しに聞き入るジョシュ。
ベイハムは少量づつほぐしながら酒の肴に愉しむ。
手掴みに食べる。
顔中髭面のせいか、なんともワイルドだ。
酒が進むにつれ話が盛り上がると、ジョシュを気に入り。
ベイハムは旅の支度が整うまで、ウチに泊まればいいと勧めてくれた。
勿論、相棒のA・Jも一緒にだ。
ジョシュは話が決まると大はしゃぎで、ベイハムの荷物を僕が運びますと言わんばかりに片付け始める。
荷物をまとめると、ベイハムの家に向かう。
しばらく歩くと、林道が姿を現した。
この森のメイン道らしい。
川を背に歩いてきた2人、東に行けば丘に向かう。
その先に何があるかは知らないが、近づかない方がいいとベイハムは言う。
西を辿ると森を抜けるらしい。
ベイハムの家は西の方にある。
それからまた、
しばらく歩くと大きな岩が道の脇に現れた。
その岩に隠れるように細いケモノ道がある。
ここだここだと、ベイハムは進んでいく。
後に続くジョシュ。
ケモノ道を抜けると、煙突のついた、小さな小屋が現れた。
とても住みたいとは思えない造りではあるが…。
もともとあった小屋をベイハムが補強して改築したらしい。
井戸も完備されていて、生活するには申し分ない。
荷物を届けると、A・Jを迎えに行く事を告げるジョシュ。
するとベイハムは、薫製チーズと薫製ソーセージをジョシュに持たせた。
ジョシュは礼を言うと、日没までに戻ると告げ、釣り竿を預かって貰うことにした。
ベイハムは念を押すように、森林警備隊には関わるな!
とジョシュに聞かせる。
奴らの指導者は悪魔だ!と
奴らもまた悪魔の申し子だ!と続ける。
ジョシュは気をつけます!とうなづきベイハムの教えに従った。
ジョシュはA・Jの待つ拠点に向かった。
林道を西に向かったところにある。
森の入り口から森の中程まで進んだところに広場を見つけ、
野宿をしていたのだ。
林道を歩いていると前方から車の音が聞こえてきた。
慌てて茂みに隠れ、身を潜めるジョシュ。
オープンタイプの四人乗りのジープが走り去っていく。
兵士のような風貌の四人。
次の瞬間、ジョシュはハッとした!
ジープの助手席には、A・Jの姿が見えた!
後部座席には銃を持ち武装した兵士。
ジョシュ『A・J!!』
思わず声をあげるが、すぐに慌てて自分の口を塞ぐジョシュ。
A・Jが捕まった!
ジョシュの脳裏にネガティヴな思考がよぎる。
すぐに脂汗をかくジョシュ。
ジョシュはジープをやり過ごすと、すぐさま拠点を目指して走る!
案外近くにあった!
タープをたたむと、寝袋やら道具を積み込む!
サニトラのエンジンをかけると、後先考えず走り出す!
林道は一本道だが行けども行けども、追いつかない。
気がつけばベイハムの家に続く目印の大岩も通り過ぎ、
森の奥深くまできていた。
ベイハムの話では森の中央部に森林警備隊の本部があるはず。
すでに道を迷っていた…。
キョロキョロしながら、失速し始めるジョシュ。
不安になるジョシュの目に墜落したグライダーが入り込む!
ジョシュ『今何か見えたぞ!』
急ブレーキを踏み振り返るジョシュ。
双眼鏡を手に取り覗くと、黒塗りの翼の折れたグライダーを発見した!
ジョシュ『なんだ?なんだ?カッコイイグライダーがあるぞ!』
興奮気味のジョシュ。
昨晩の謎の飛行物体の正体をつきとめた気がした …。
サニトラをバックさせ確認すると、グライダーの先にパラシュートの残骸などが散乱しているのが見えた!
ジョシュは念のため、愛用銃のスコーピオンを手に取り現場に向かった。
ジョシュ『うわーすごいなー やはり見間違いなんかじゃなかった…ん?なんだ?ヘルメットがあるぞ』
ジョシュは黒塗りのヘルメットを手に取った。
額部分に金色の鷹の紋章。
後頭部には白字で"零"の文字
コメカミ部分にボタンがある。
何気無くボタンを押すジョシュ、するとシェードがかかった半透明のシールドが装備者の顔を保護するように飛び出す。
ジョシュ『うわ!何コレ?超いいよこれ!カッコイイーなー!』
ジョシュはもう一度ボタンを押すと、シールドはシュッと音を立て収納される。
ジョシュ『こいつはいいぞー』
ジョシュはメットを被り、上機嫌だ。
あたりを物色するが、めぼしい物は見当たらない。
その場を後にした。
そのままサニトラに、戻り東へと車を走らせる。
ジョシュ『おかしいな?どこにも脇道はなかったのになー A・J無事だろうか?…このまま東に行くと なんだかヤバイきがするんだよなー』
ジョシュはベイハムの言葉を思い出していた…。
「東へ続く道には、近づくな!」と…。
一抹の不安を抱えながらも、車を走らせるジョシュであった…………つづく
次回 【爆裂娘リンクスvs零fighterジョシュ!?】どうぞお楽しみにw