コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 零fighter山鷹隊 ( No.42 )
- 日時: 2015/12/05 07:59
- 名前: ワタル (ID: Vy4rdxnQ)
【サムライトルーパー】
上空僅か50M。
低空飛行。
黒塗りの軍用ヘリコプターは、その場に留まりホバリング状態だ…。
特殊なパラシュートは飛び降りた直後、瞬時に開く!
通常パラシュート部隊の場合、高度300M以上必要とされている…。
が!しかし
ここは、零fighter!!山鷹隊!!(さんおうたい)
常識破りの特殊部隊だ!!
袮々『光世姉…度胸あるなぁ〜…ヒックw』
セーフティバーにしがみつきながら、開け放たれたハッチから覗き込む。
風圧を受けながら怖じ気づく"長剣使い"袮々。
タッタッタッ
後ろから走り込む音がする。
小夜『お先!』
バッ!!
黒い塊が飛んだ!
跳び上がり、体育座りの様に丸くなって回転しながら、空に身を委ねる褐色娘!
大の字になってパラシュートを開く…"小太刀二刀流"三女の小夜である!
袮々『うひゃー 怖くないのかね?しかし…あ…苺果は無理でしょw?』
ニヤニヤしながら苺果を見る。
すると
バシュ!
突然機内でパラシュートが開き……空に飛び出したパラシュート!
その先に、怖ばった表情の前髪パッツン娘w
吸い込まれるように、空へと放り出される"抜刀流"苺果!
苺果『袮々上!誤作動ですの〜〜〜!!』
ドシューン!
袮々『ぽいわ〜……ヒックw』
※四女苺果は光世を姉上(あねうえ)、袮々を袮々上(ねねうえ)、と呼び。
何故か小夜を小夜姉(さやねえ)と呼ぶ。
苺果の降下を確認したヨシュアは、四姉妹全員降下完了したものと感違いしてハッチを閉じる。
どん尻(最後尾)は苺果と踏んでいたからである。
恐らく怖じ気づいて躊躇するであろうと読んでいたヨシュア。
意外に速かったな、と感心する。
そのまま降下ポイントを見つけると着陸する。
ヨシュア『だいぶ離れちまったな…館まで…1.5キロってとこか…皆…無事でいてくれ!』
袮々『機長!珈琲が入りましたよwヒックw』
ヨシュア『ああ 悪い フーぅ ずずず…ぶあ!何だこれ!?焼酎じゃねぇか!?』
袮々『そそそ!w旨いっしょ?ホット珈琲割りw』
ヨシュア『オレは酒は得意じゃない!ワインならイケるが…ていうか!なんでお前!まだいんの!?』
それから…
やんややんや。
ピーチクパーチク。
言い訳やら。
言い争いが数分間続きます…。
見下ろす袮々。
見上げるヨシュア。
…。
しかし…ふと、ある異変に気づくヨシュア。
ヨシュアの自動巻高級腕時計の針が通常では考えられない動きをする…。
ヨシュア『…袮々 これを見ろ…これは!?一体!?どいうことだ!?』
袮々『なんね?……ゲゲゲ!?え!?』
そう
およそ2分30秒程で1時間が経過していく!
しかも
リオのSOSが出されたのは、デス・プリズンを出て5日後のこと、デス・フォレストをとうに出ていてもおかしくない。
もしかしたら時間枠が、あちら(現世)とこちら(魔界)では異なるのかも知れない…。
話は戻り戦場では…。
激しい攻防戦!!
パラシュートを刀で切り離し、二刀流を抜き、阿修羅の肩甲骨に狙いを定める!
大典太夫 光世!(おおてんだゆう みつよ)
着地と同時に深々と突き刺す
光世『せい!』
ドス!
ドス!
四股踏みの如くがぶり寄る!
阿修羅の6本の手が嫌がり、それをはたき落さんとする!
寸前で!ヒラリとバク宙でかわす光世!
続く阿修羅の攻撃を右に左に身を交わす!
身体をクルリと反転させて当たらない!
なびくポンチョ!
さながら闘牛士!
光世『アンさんの動き… 止まって見えるでありんす…』
余裕だ!
『おりゃぁーーーーーーぁああ!!!』
続いて登場!
小太刀二刀流!
右京左文字 小夜!(うきょうさもんじ さや)
小夜『奥義!六六輪!!!(ろくろくりん)』
いきなり奥義を放つ!!
空中で斬りつけ、着地するまで阿修羅の身体を、小回りの効く小太刀二刀流で無双斬りする小夜!!
無数の車輪が幾度も描かれる!
まるでネズミ花火!
バチバチと
斬りまくる!
しかし奥義を出し終えると隙が生じる!
この一撃で留めを刺すか?動きを鈍らせねば敵の反撃は必死!
巨体な阿修羅は痒い痒いと言ったところか?
阿修羅の6本の手が動きの止まった小夜を襲う!
と!
その時!
低い声が叫ぶ!
『忍法!不動明王!薔薇の檻!!(ふどうみょうおう いばらのおり)』
カムイ・リオである!!
館に絡みつき密集していた薔薇の茎が意思を持った生き物のように活動する!
一瞬で、そこにいる"動く全ての者"を襲う!!
そう
リオ以外の全て。
阿修羅は勿論。
小夜、光世さえも薔薇の餌食になる!
がんじがらめ!
身動きも取れない!
もがけばもがくほどに、薔薇の鋭利な棘が、鍛えあげた肌に突き刺さる!
光世『…つ!…ちょっとリオはん!わてらは味方どすぇ!…』
両手脚を縛られ大の字の光世。
逆さ吊りで捲れたスカートを抑える小夜。(小太刀を持ちながら)
顔が赤いw
※小夜は短パンを履いていますw条件反射てきな。
手首を締められ刀を落とす、刀剣姉妹最強の我らが大典太夫 光世…。
白い肌が薔薇に締め付けられる!
薔薇はシュルシュルと光世の太腿の付け根まで締めあげ、両腕も脇の下まで絡み、さらに首まで締めあげる!
健康的な中肉体型の光世の身体に薔薇の棘が喰い込み血が滲む!
戦意喪失だ!
ところが小夜は脛当てと手甲のお陰で痛みはない!
素早く小太刀で迫り来る触手の様な薔薇の茎を斬り刻む!
阿修羅観音はやがて大量の薔薇の茎にスッポリと覆われた…まるで蕾のようだ!
阿修羅の動きを封じた!
小夜『姉者!(あねじゃ)』
シュピン!
シュピン!
小太刀で絡みついた薔薇を斬り、
光世を救う小夜。
すると
リオの雰囲気が一転。
殺気が解け意識を失い倒れる…。
刀を拾い駆け寄る光世と小夜。
光世『……先程までとは うって変わってなんとも可愛いらしい お顔どすなぁ…』
小夜『ほんっと!危ない小娘だわ…』
光世『小夜はん?あんたまだ17っでしゃろ?リオはんの方が1コ年上どすぇ…』
小夜『え? イイじゃん別に…』
そう小夜は大概タメ口だ。
※因みに袮々の事も呼び捨てである。
光世を呼ぶときは姉者であるが…。苺果の事はイチゴと呼ぶ。
すると
『ふぇーん ふぇーん』
ワザとらしい泣き声…。
パラシュートが大木に絡まり宙吊りの苺果…。
よく見ると
その足元は地上まで20センチあるかないかの所でぶら下がり助けを求めてる14才の苺果w
光世はリオを負ぶり階段を降りる。
建物は広いわりに部屋数は少なくすぐに表へ出れた。
ミフネとリオが進んだ"絡繰屋敷コース"とは別の住居スペースであった。
途中小夜が見つけたジライヤ人形の入った鳥籠。
残るはミフネを救出すれば、このミッションは遂行される。
ミフネは人形の山に仰向けに倒れていた。
寝息を立ている。
光世『ミフネはん… こんなんトコで寝てもうたら あきまへんて…』
小夜『けったいな人形…気色悪!』
『ふぇーん ふぇーん』
泣き声に一旦振り向く光世と小夜…。
が…
すぐに無視w
何故なら既に重力で僅かに浮いていた脚が地に着くにも関わらず、脚を曲げて浮かせている!
内股で。
小夜『かまちょのイチゴだ ほっとけほっとけ…』無表情。
『ふぇーん…』
ブチブチ
刀を抱き身体を揺さぶる…
やがてパラシュートが破けた。
ドテ
横倒れする苺果。目を閉じている…。
音に振り返る光世を制する小夜。
小夜『見るな見るな!姉者!』
しばらく倒れて様子を伺う苺果。
片目をあけ無反応の2人に観念したのか、立ち上がりたいして汚れてない衣服をポンポンと払った。
そして、トコトコと歩いてくる苺果。
苺果『姉上ったらいつもは助けてくれるのに……酷い酷い酷い酷いですの…小夜姉の馬鹿(ボソ)』
ブツブツ言いながら歩く苺果。
しかし
苺果の背後に迫る恐怖!!
動きを封じられたはずの阿修羅観音…地響きと共に嫌な予感!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………つづく。
次回 【修羅VS修羅】どうぞお楽しみにw