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Re: 零fighter山鷹隊 ( No.62 )
日時: 2016/01/17 20:46
名前: ワタル (ID: HLTL9ZJI)

【激突!吸血鬼リョーダマンvsガンドラゴン】

ゴゴゴゴゴ…

ゴゴゴゴゴ…

ゴゴゴゴゴ…

何やら凄まじい殺気だ!

ガンドラゴンは恐怖を感じた!

今でこそ強くなり、久しく恐れなどとは、無縁であったガンドラゴン…。

しかし…

目の前の敵は今までとは格が違う……。

まさに!

闇!そのものだ!!!

ドギューーン!

張り詰めた緊張感に耐えきれず発砲したのはガンドラゴン!

しかし行動は読まれていた!

僅かに早く

無数のコウモリへと姿を変えるコウモリ人間バットマン。

羽ばたきガンドラゴンに巻き付くと、再び人型になり羽交い締めにする!

手首を捻られ、銃を落とす。

ガチャ!

その力!

まさに怪物!!

吸血鬼『ほほう…この頬のタトゥー…貴様が我々を脅かす忌まわしいヴァンヘルシングの末裔(まつえい)ガンドラゴンか?』

ガンドラゴン『う……ぐぐぐ』

吸血鬼『冥土の土産に教えてやろう……我こそは孤高の一匹吸血鬼リョーダマンだ』

※本来、吸血鬼はハーレムを作り一族を増やすのが特徴である。しかしリョーダマンはハグレ吸血鬼、相手を魅了する特殊能力のチャームは持ち合わせていない。また仲間を増やす為の毒牙も無い。故に相手のエネルギーを吸い取るだけの為に生きている…。

ガンドラゴン『くそ…シルフのロザリオさえあれば貴様なぞ……うぐ…』

※シルフのロザリオとは、ガンドラゴンが過去に訪れた失われた村の教会で、エルフの姉妹が持ち去った代物である。

リョーダマン『お前を始末し 陽が落ちたら雌でも漁りに行くか……久々に雌の匂いがする…ケケケケケ』

と、その時!

神殿めがけ鉄球が投下された!!

ズドーン!

塔の周りにいる者の全てが注目する!

地上のA・J達は勿論。

ドンデリオンやペンドラゴンも見上げた。

そこに零fighter山鷹隊の黒塗りの戦闘機通過!!


ユーイ『ヨシュア!!!』

爆音に飛び起き、戦闘機を目にする!

ユーイは寝転んでいて気づくのが遅れたが、バックパックの中にある石が何かに共鳴していることに驚く。

慌てて取り出す。

長年ユーイが肌身離さぬバックパックに大事に保管されていた秘宝。

バビロンの石だ!

※とはいえ、たまに保管場所を変えていますw



一説に寄るとソレは、隕石であり、その素材は他のどの隕石をも凌ぐ希少価値が高い。
その強度はダイヤモンドの数百倍あると言う。
アルミよりも遥かに軽いものである…見た目は宝石などの原石に近い石だ。
手にした者に巨万の富と力をもたらすと言う……。

ユーイは神殿に上がる煙や、飛び去るヨシュアの戦闘機が気になりつつも、誘われるままに塔の際にある不自然に突き出た台座の前に立つ。

そこに窪みがある。

激しく共鳴する。

眩い光だ。

ユーイ『こんなことって……すごい……こんなの初めて……』

導かれるままに石を置く。


ピカッ!


光の筋が天空に走った!

するとどうだ!

蜃気楼にも似た光輝く世界が浮かび上がる!


ヨシュア『ん!?なんだアレは!!!ユーイか?まさか!?……この光のロードは!!……こ…これが…黄金郷エルドラド!…す…すげぇ……はっ……はははは…』

どうやらヨシュアは初めて目にする楽園に魅了されてしまった様だ。
ヨシュアの戦闘機が光の世界に突入して消えてゆく……。

ユーイ『ちょちょちょ!?え!?どゆこと!?何1人だけ行っちゃってんの?私も連れてけぇーーー!ばかーー!人で無しィーーー!戻ってこーーーい!!!!』

飛び上がり塔から落ちそうになるユーイ。

ユーイ『あわわあわわ』

落ちかけたユーイを掴みあげるペンドラゴン。

ペンドラゴン『無事であったか!マイ スイート ハニー!』

ユーイ『え?何?離して…痛いんだけど……ハニーとかwマジいらないからw』

と、次の瞬間!
不意をつき!
バビロンの石が台座から盗まれた!

盗んだ男はそのまま塔から飛び降りる!

カーキ色のマントがなびく!

したり顔!

ドンデリオンだ!

パラシュートを開きパラグライダー!

ドンデリオン『ホッホッホ 礼を言うよ!お嬢さん!』

ユーイ『ええ!なんでぇ!なんでこうなるのよぉおおおお!!!』

ユーイはドンデリオンを撃ち落とそうとホルスターに手をやる。

ユーイ『この!!……って…あれ?あああー!』

そう…思い出す。

あの時、武器を捨てていた……。ラ・スボス登場シーンの時である。

ドンデリオン『うおおおおお!!うおおおおお!!うおおおおおお!!ついにやったぞ!ビアンカ!!!!』

器用にパラグライダーを操りホームを目指し、発狂しながら帰還するドンデリオン。

地上のA・J達には何が起きたのか解らず、困惑状態だ。

鉄球の下敷きになり、息絶えた吸血鬼リョーダマン即死。

神殿の天井に穴が開き、射し込む光を浴び塵と化すリョーダマン。絶命する。

ガンドラゴンは、宝箱に隠されたスカルフェイスの心臓を銀のダガーで突き、永久に葬った。

神殿には他にもこれ見よがしに、ガラスの円柱に封じ込められた、心臓がある。

しかしソレはダミー。

突けば悪魔の呪いの毒ガスが噴出して死に至る……。
ガスマスクなどでは、防ぎようが無い……。
仮に生きていたとて地獄。

祖父のヴァンヘルシングは過去、この罠により人生を狂わされた。
一命を取り止めはしたが、しばらくして失明し、声を失った……。

そして……付き纏うスカルフェイスによって殺された……。

そう……スカルフェイスは千年もの間、生き続けてきたのだ……。

ようやくガンドラゴンの永きに渡る復讐劇に終止符がうたれる。

そして、
鉄球と思われたソレは、脱出用ポッド。

中にはミフネがはいっていた。やはり作戦に無理があったのか?
気を失っていた。

ユーイがミフネを見つけた頃にはガンドラゴンの姿はなく…。

ガンドラゴンは、役目を果たすとその場から立ち去る。

とはいえ、再び螺旋階段を降りるのだが……。
懐にフーボーをしまうガンドラゴン。

好奇心旺盛なユーイはミフネの回復を待つ間、神殿内部を探索する。
ペンドラゴンも付いて回る。
相変わらずユーイには、ウザがられるが健気に見守るペンドラゴン。

実際、幾度となくユーイの為に身体を張り危機を救っている。

ありがたいと思う反面、決して好意の持てないその男の、優しさを面倒くさく感じるユーイではあった……。

その間に地上では、サイバーポリスに包囲されるA・J達。
抵抗する間も無くデス・プリズンへと連行される。

その様子を隠れて見ていたガンドラゴン、過去にモスマンとの死闘の恩義を返す為、救出を試みるべくサイバーポリスの一団を尾行した…。

スネーク『ランブル・フィッシュ!何者かに尾行されてるがどうする?』

後続するスネークから無線が入る。

ランブル・フィッシュ『ふん…知ってるわ…それくらい……気づかない振りでもしてなさい……』

護送車の中には…

負傷したA・J。

気遣い寄り添うようにスター。

どうやらデス・フォレストでウルフマンを仕留めた夜に二人は結ばれたらしい。
誰も知らないあの時間に…満月の下……眠るリンクスの隣で…。

そして

ガンドラゴンのハットを被るリンクス。

サンドワームの異臭が漂い1人だけ端に座るジョシュ。

力尽き横たわるデストロ。

そして自身の身につけていたストールを外し、ジョシュの身体を我が子の様に拭く少しばかり年輪を重ねた女……ビアンカ。

護送車は女将校ヴァルキリーの管理下、デス・プリズンへと向かう……つづく

次回 【デモンズゲート】どうぞお楽しみにw