コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.66 )
日時: 2016/02/07 11:47
名前: ワタル (ID: VhCiudjX)

【暗黒騎士カムラン】

全身黒い甲冑に身を包んだ長身の暗黒騎士……。

鉄の鎧は皮膚と一体化しており、まるで昆虫のようだ……。

しかしソレは、紛れもなく人型。

フルアーマーの闘牛をモチーフにした、鉄仮面から赤い瞳が燃える様に揺らぐ……。

ヴァルキリー『暗黒騎士カムラン……こんなにも早く出会(でくわ)すとはな……』

双方の呼吸のリズムが変わる次の瞬間!

先に仕掛けたのは、女将校ヴァルキリーの方であった!

シュボ!

腰に下げた警棒を素早く外す!

その先から、ヴァルキリーの念と同時にビームサーベルが飛び出した!

その蒼白い一撃を瞬時に見舞う!!

ブゥン!!

バシィイン!

暗黒騎士は両手持ちの大型剣を片手で軽々使いこなし、ヴァルキリーの先制の一撃を防ぐ!

ブゥンブゥン!

ビームサーベルを華麗に振り回し再度攻撃を見舞うヴァルキリー!
鮮やかな蒼白い発光体が薄暗い洞窟内を照らす!

ブン!

バシィン!

当たらない!


防ぐ黒騎士!!


鍔迫り合い!


睨み合う!


ヴァルキリーの腰からぶら下げていた黒光りする警棒と見られていた物……。


しかし!ソレは!


岩をも[砕き]、鉄をも[切断]する破壊力の[レーザーサーベル]であった!


だが、覚醒していない者が使用すれば、ソレはただの先端に穴の空いただけの鉄の警棒に過ぎない……。
せいぜい鈍器レベルの殺傷力であろう……。


対する黒騎士は、両手持ちの呪われた……

漆黒の大型剣"ソウルブレイカー"だ!!!


別名[魂砕き]と呼ばれる代物だ。



彼はソレを片手で振り回す。

だが2Mを超える巨体の黒騎士。
狭い洞窟内では、大胆な攻撃は制限されている様だ。

※洞窟内は場所によって、狭くなったり広くなったりする。蟻の巣状な作りである。今いる辺りの幅と高さは、ほぼ3M真四角の通路といったところか……。


ヴァルキリーは、魔界最強の戦士相手に、1人互角に戦う……。
ミフネは不意打ちをくらい倒れたままだ……。

ヴァルキリー『何か歯がゆそうだな!カムラン!こう狭くては実力が出せんか?……それは私とて同じ事!!』

バシィイイイン!

カムラン『ブシュウゥゥゥゥ!!!!』

熱気を帯びた息吹の怒号が洞窟内に木霊する……。



一方、後方のA・J達は……。



シーンと静まり帰る洞窟内……。




辺り一面に血痕が広がる……。

……。

……。

スター『………行ったみたいね……?』
リンクス『……のようね……』

A・J『やれやれ……危ない所だった……ガンドラゴンありがとう……おかげで喰われずにすんだよ……』

ジョシュ『あっぶねーー……なんなの?あの化け物!?』

リンクス『アンタでしょーが!呼び寄せたのは?』

ガンドラゴン『……奴は[ローパー]と言う触手モンスターだ……』

ガンドラゴンが駆けつけた時には、全員が触手に捕らえられていた。
しかし、ガンドラゴンの活躍により救出成功。
新たに手に入れていた武器マジックウィップ[魔法の鞭]で撃退したのだ。

※マジックウィップ……どこまでも伸び絡みつく(移動手段にも可)
一振りで千の連撃を浴びせる事も可能。破壊力は使用者の感情と連動する。
故に手加減すれば衣服だけを破り戒める事も可能。まさに魔法の鞭。
猫歩きの塔、最上部の神殿にて脱出の際に密かに入手していた。



A・J達は通路を進むが、やはり行き止まりだ……。

A・J『行き止まりだ!どーなってんだ!?』

スター『……待って……静かに……なんか聞こえない?』

耳を澄ますと、天井から微かに激しい銃撃戦の音が聞こえる!

A・J『この音……マシンピストル!?』

リンクス『ユーイちゃん…ね?』

スター『でもどうやって!?』

ガンドラゴン『この壁は突然上から落ちてきた……』

一同ジョシュを見る……。

ジョシュ『ええ?おれ!?……オレかなぁ……ならオレなんだぁ……スイマソン……』

納得いかない様子で首を傾げるジョシュ。


A・J『他にも通路があるかも知れない!……音を頼りに探してみよう!』

スター『そうね!ここで燻(くすぶ)っていても仕方ないわ!』

リンクス『うん!』

ジョシュ『だな!』

ガンドラゴン『……そういう作業は……フーボーが得意だ!こいつは僅かな隙間の風の音も感知する』

ガンドラゴンの懐から奇妙な機械フクロウが飛び出した。

フーボー『ガンドラゴン…… ガンドラゴン……』

バサバサ!

リンクス『何?可愛い!』

ジョシュ『わー可愛い!』

スター『ホントだ!生き物なの?……てか初めて二人 気が合ってない?』

リンクス『え?やめてよw』

ジョシュ『フーボー!まってー』

ガンドラゴン『リンクス……さあ行こう』

手を差し伸べるガンドラゴン。

リンクス『え?はい!』

差し伸べられた腕に、嬉しそうに抱きつき巨乳を押し付けるリンクス。

ガンドラゴンは照れた様子だ。

スター『私達もいきましょ!A・J!』

A・J『ああ!行こう!……ジョシュそんなに走ると危ないぞ……』

タッタッタッ

……。

……。

そんな中……

洞窟内を覗く2人の姿が……。

なにやらソワソワして、入るのを躊躇する体格のいいフル装備の丸坊主の男。

対象的に怖いもの知らずで、勇敢な態度の青年。コチラは身軽な軽装備。

『……ゴク……ここが悪魔の食道と噂される魔界に通じる洞窟か……ホントに行くのか?』

『ああ……もちろん行くさ!せっかく此処まで来たんだ!……今 何が起こっているのか…この目で確かめるんだ!』

……。

……。





その頃……。

ようやくビアンカと再開を果たしたドンデリオン。


ビアンカの真摯な態度に心打たれ、やむおえず魔洞窟を目指した。



チョコボックルのジョーを駆る!!



ドンデリオン『サァーーーーッ!!』




去り行くドンデリオン。



その後ろ姿を、見守るようにして送り出すビアンカ。


命運を天に委ね……神に祈り続けた……。

つづく


次回【魔界の防衛線】どうぞお楽しみに