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Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.67 )
日時: 2016/02/14 00:47
名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)

【魔界の防衛線】

ここは、魔界……。

ぶつかる二大勢力。

アテナ軍[100の騎士]vsゴーストマンモス軍[300の魔軍]

アテナ率いるガーディアンズは、魔界の監視官"イービルアイズ"に苦しめられていた……。

イービルアイズとは頭が眼玉。翼の生えた対(つい)なる悪魔。

二体で一つ。

魔界の女王"ゴーストマンモス"の第二の眼である。

ゴーストマンモスはイービルアイズの眼を使い、どこに居ても遠隔攻撃が可能なのだ!

イービルアイズに狙われ、次々と稲妻に撃たれ倒れ逝く戦士達……。

魔界の至る場所、暗雲のはびこる地域であれば、イービルアイズの監視下は全て落雷を自由に降らせる事が可能なのだ……。

アテナの率いる隊は、ほぼ壊滅。

撤退を余儀なくされていた……。

アテナは、イービルアイズの存在と、その仕業に、いち早く気づいた。

アテナ『おのれ!我らの動き敵に読まれていたか!?まさか先に攻めて来るとは!……この雷(いかづち)!あの二匹の悪魔か!?何を見ている!……奴の視界に入るでない!皆の者!!引けェーーーィ!!』

ズドン!

ズドン!

重騎士隊長『重騎士隊!撤収ぅーー!!』

ズドン!

バチバチバチバチ!

戦士『ぎやぁぁぁぁ!』

グオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

ズドン!

ズドン!


ゴーストマンモスは自身の手下である魔物(ゴブリンやオーガ…etc)にも御構い無しに落雷を落とす………。

アテナ『生きてる者は!引けェェェーー!撤収セヨ!』

重騎士隊長『撤収ぅーーー!』

聖騎士『撤収ぅぅぅぅ!』

戦場に悲痛な叫び声が木霊する………。

………。


………。


一方、魔洞窟では……。

ようやく意識を取り戻したミフネ。

目の前で闘う二強。

双方一瞬たりとも隙が無い。

激しい攻防戦。

ゆっくりと立ち上がり、波動の構えで暗黒騎士を狙い撃つミフネ!!

ミフネ『……不意打ちとは……いけすかねぇ野郎だぜ……ヴァルキリー!!左に避けろ!!』

ヴァルキリー『ミフネ!?』

カムラン『ブシュウウウウウ……』

ミフネ『くらえ!!!百歩神剣!弍式(にしき)!!』

ポゥン!ドフゥッーーーー!!

まるで鮫の背ビレの様な波動の刃が放たれた!

避けるヴァルキリー!

波動の刃は、カムランを軌道にとらえた!!

しかし、片手を突き出し掌(てのひら)で防ぐ!

バシュウン!!

衝撃と共に姿を消すカムラン。

ボトッ

地面に左手首だけが転がり堕ちた。

ミフネ『フーぅ……逃げたか……』

ヴァルキリー『ミフネ……お前……今のは一体……何をした?』

ミフネ『何って?アレだよ……波動拳てきな?はどーけんw』

ヴァルキリー『……覇道?軒?(ラーメン屋か?)……まぁよい……』

ミフネの洒落を聞き流すと、ヴァルキリーは閉じた壁に、光線銃を撃つ。

すると、どうだ?

壁は見る見る溶け始めるではないか!?

まるで氷を溶かす様に穴が開く。

ヴァルキリー『ん?これはどういう訳か?掘れども掘れども壁のままだ……』

やがて貫通する。人1人が匍匐前進(ほふくぜんしん)で進める程の、少し歪(いびつ)な円形の即席通路が、腰の高さの位置に完成する。

覗いて見るも、誰の気配もない……。

穴に上半身を潜らせ覗き、叫ぶヴァルキリー。

ヴァルキリー『ヨシュア!いないのか!?……A・J!皆!無事かーーー!?』

応答がない……。

すると上方から微かに音が聞こえてくる。

ミフネ『……ん?上の方から ギャーギャー騒ぎ声が聞こえるな……この声……ユーイか?』

ヴァルキリー『なに?そうか……上か?……ミフネ!下がっていろ!天井にデカイ風穴を空けてやる!』

ミフネ『お…おう………』


チュドォン!!!!!

ガラガラ……

ミフネ『(ビク!)って!オイ!急だな!』

ヴァルキリー『静かに!何か来るぞ!』

タッタッタッタッ

言い放ち出口に向かい走り出すヴァルキリー。
そこが何かの巣である事を瞬時に感じとったのだ。


シーーーン……。


キィキィ!キィキィ!

バサバサ!

天井にポッカリと穴が開くと、同時に大量のコウモリが流れ込んで来た!

ヴァルキリー『ミフネ!魔界の吸血コウモリだ!噛まれたらウイルス感染で死ぬぞ!気をつけろ!』

ミフネ『マヂでか!?(汗)』

キィキィ!

バサバサバサバサ!!

屈むミフネ。

ヴァルキリー『私はゲートを開けてくる!ミフネ!援護を頼む!』

タッタッタッタッ!

キィキィ!

バサバサバサバサ!!

ミフネ『ブワッぷ!無茶言うな!!おりゃ!無双斬り!!!ぐおおおおおおおおおおおおおお!パペット思い出すぜぇええええ!斬り!』

瞬く間に足元を埋め尽くす吸血コウモリの死骸。

その死骸の山に、切り落とした筈のカムランの手首が蠢(うごめ)き、指先で這う様に移動しながら隠れた。

ミフネは迫り来る吸血コウモリをさばくのに必死で、動くカムランの手首に気付いていない……。

ヴァルキリーの後を追う無数の黒い塊。

その群れは、やがて解き放たれたゲートから外へと、飛び出す。

残りの吸血コウモリも外へと掃き出す様に逃げ出していく。

ミフネ『ゼェゼェ…ハァハァ……やったか?』

そこへ天井で合流していた他のメンバー達がユーイを筆頭に降りてくる。

ユーイ『……よっ!と……お待たせ!ミフネッチやるぅw』

ヨシュア『いやー参ったぜ……』

どうやら皆、無事の様だ。

全員が揃った所で、魔道の出口に向かう。

ゲートを抜けると、一同の前に不気味な世界が広がる……。

そこは小高い丘の上であった。
片膝を地面につけ、首から下げたペンダントを握りしめ祈るヴァルキリーがいた……。

ここから見渡せる限りの空は、全てが分厚い暗雲に覆われている。

そして、遥か彼方にうっすらと見える魔城。

時折、稲妻が光り、雷が鳴り響く。

スター『あれが……魔城……』
リンクス『……のようね……』

ジョシュ『(ゴク)……なんだこの世界……』

A・J『生きて帰れる保証は無さそうだな……』


ヴァルキリー『確かに…生きて帰れる保証はない……だが…魔軍の侵攻を放っておけば ……大陸はいずれ 闇に包まれ やがて滅びの道を辿る……』

憂いだ表情で呟くA・Jとヴァルキリーの背後から、頼もしくも、力強い仲間の声が聞こえてきた!


ペンドラゴン『……その様子を 指を咥えて見てる訳にもいくまい……』

ミフネ『フッ……歯向かわずして軍門に下るな!ってか……』

ユーイ『ふふっ 一矢報(いっしむく)いてやりますか!ってねw』

ヨシュア『やれやれ……今度ばかりは 命が幾つあっても足りなさそうだ……』

ガンドラゴン『……』
(死の女王……ゴーストマンモス!……この手で必ず仕留めて見せる!……)


魔城を見据える選ばれし精鋭達……。
だが……刻々と迫り押し寄せる魔軍の脅威に、誰一人として気付く者はいなかった……。


………。


………。


そして、洞窟内を進む2人組の姿。

ゴォオオオオオオオオオオ!

パチパチパチパチ

『よっしゃーーー!ざまーみろ!害虫は駆除したぞ!ゾーン!!……そっちはどうだ?』

焼け焦げになっているのは、A・J達を苦しめていた[ローパー]だ。

ジャコン!

ドン!

ピギャア!!

ゾーン『こっちも全て駆逐した!チョロいもんだぜ!さあ行こうぜ!マービン!』

マービン『ひゃっほう!こいつはスゲーや!まるで鬼神にでもなった気分だ!』

サイバーポリスの技能を駆使して造られた新型武器を搭載した、改良型Newデンジャラス・ファイヤー・マービン。
そして、レンジャー・リーダーに昇格し、なおかつ、アテナ滞在期間中に短期強化訓練を受け免許皆伝したハイパー・ゾーンだ。

二人は、しばらく進むと行き止まりになる。

というよりは、腰の高さ程の位置に通路穴があるが、重装備のマービンでは進む事が困難だ。

穴に顔を覗きこませ様子を伺うゾーン。

ゾーン『向こうの方に出口が見えるぞ……俺は良いがマービンには無理そうだな……別のルートを探そう……』

と、その時!大きな揺れを感じた!

ゴゴゴゴゴゴ……

マービン『なななな?なんだ!?なんだ!?地震か!?』


ゾーン『まずいぞ先を急ごう!!』


……。


……。


魔道の入り口は、この地震による落石で道を塞がれてしまった。

後に訪れるドンデリオンは、この落石の撤去に思いがけない時間を費やし、大幅に足止めをくらう事となるのであった………つづく


次回 【イービルアイズ】どうぞお楽しみにw