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- Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.68 )
- 日時: 2016/02/20 21:21
- 名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)
【イービルアイズ】
イービルアイズの脅威に挫かれ、撤退を余儀なくされたアテナ軍。
アテナと生き残った数十名の騎士達は、簡易的に造られた砦に身を潜めていた。
そして、戦果報告の為に2人の騎士を帰還させるべく、魔洞に向かわせていた……。
その頃、洞窟を抜け出したゾーンとマービン。
遥か遠くの方角は、既に深い霧に包まれていた。
魔城の存在には気付いていない。
マービン『うひゃー!なんだこの世界!?ここが魔界か!?伝説は本当だったんだな!』
ゾーン『だから言っただろう!魔界は存在するって!伊達に俺は警備をサボってた訳じゃない!失われた村を詮索してたのも理由があったんだ……』
マービン『……あそこで何か手掛かりでも掴んだのか?』
口を尖らせ質問するマービン。
ゾーン『……確信はないが……あの村の教会は何処か 別の世界に通じている気がしてならないんだ……あの黒装束の男……奴が何かの秘密を握っている筈だ……』
マービン『そいつなら知ってるぞ!確か名前はガンドラゴン!オレ達を救ってくれた!…悪い奴では無いだろう!……しかしあの刺青(いれずみ)がどうもな……人を遠ざけるというか……なんというか……』
語るマービンを他所に、望遠鏡を覗くゾーン。
何かを発見する。
ゾーン『あれは!?』
マービン『どうした?ゾーン!』
ゾーンは無言で望遠鏡をマービンに手渡した。
マービン『ん?ありゃリンクスにスター!?何故あんな所に!隣にいるのは?A・J!!ガンドラゴンまでいるぞ!!』
ゾーン『なんだって!!?おれが見たのはそっちじゃない!その先にヤバいのが見えるだろう!』
マービン『ん?………ああああ!!』
ガタガタ震えだすマービン。望遠鏡を放り投げ一目散に逃げだした!
魔道に引き返すマービン。
ゾーン『おい!待てマービン!』
ゾーンはもう一度、望遠鏡を覗く。
そこにはA・J達の姿。
そして迫り来る魔物の大群。
双方の進路から、遭遇するのも時間の問題だ。
ゾーンは逃げたマービンを説得しに、後を追いかける。
しかし、逃走を図るマービン。
ポッカリ空いた、天井からぶら下がる簡易梯子に登り逃げた。
因みにこの梯子は、ロープを結びゾーンがこしらえた物である。
ゾーン『おい!マービン!待ちやがれ!……呆れた……なんて逃げ足の速いオッサンだ!』
ゾーンは先回りする為に、腰程に造られた横穴を使い匍匐前進で進んだ。
『たく……世話の焼けるオッサンだぜ……とっ捕まえて修正してやる!』
……。
……。
その頃、魔道の入り口では、
ドンデリオンがセッセと崩れた落石の撤去に追われていた。
そして
ヴァルキリー達は、魔物の巣喰う道をひたすら進む。
たまに見え隠れする魔界の魔物達…。
ヴァルキリー『雑魚は無視しろ……このペンダントの効力の範囲内であれば低級モンスターは近づいては来れない……仮に私の間合いに入れば動きは鈍り戦意喪失する筈だ……腕に自信のない者は私の側に………』
話の途中でヴァルキリーの隣に並ぶジョシュ、ヴァルキリーと目が合う。
ヴァルキリー『来るといい……だが……私といれば強敵と闘う率が高くなるがな……』
嘲笑いジョシュを見下すヴァルキリー。
そそくさと、後ろに戻るジョシュ……最後尾につく。
ミフネ『ん?……待て!何かくるぞ!』
ヨシュア『相変わらず感がいいな……(聞き耳を立てる)確かに聞こえる……2人……だな』
ヴァルキリー『む!よし!あの岩に隠れ様子を見ようぞ!』
ユーイ『へ?2人ぐらい どうてっこと無くない?』
ペンドラゴン『ここは統率を保ち指示に従うべきだ!』
言いながら、先に行く前衛のヴァルキリー達に続くペンドラゴン。
A・J達もそれに続く。
ユーイ『あわわ!置いてかないでよ!(汗)』
大きな岩陰に隠れ身を潜める一同。
ヴァルキリー『しかし おかしい……何故 私のティアラが反応しない……先のカムランとの闘いで壊れたか……それとも魔物ではないのか?』
するとガーディアンズの鎧に身を包んだ2人の騎士が遠くに見えた。
ヴァルキリー『あれは!?アテナの騎士達………』
するとA・Jが何かを発見して叫ぶ!
A・J『なんだ!!鳥か!?いや人だ!空に何か来ます!』
その数30匹前後の影。
ガンドラゴン『ダークエンジェル!!』
ヴァルキリー『ほう……詳しいなドラゴンタトゥー……む!ようやくティアラが反応したようだ……』
※ヴァルキリーはガンドラゴンをドラゴンタトゥーと呼ぶ。
ヴァルキリー『よし!私とドラゴンタトゥーであの悪魔を此処までお引き寄せる!射程距離に入り次第!集中砲火だ!射撃が得意な者は羽根を狙え!弱り地上に落ちた悪魔をミフネとペンドラゴンで駆逐せよ!ヨシュア!騎士達の身柄の確保を頼む!くれぐれも単独行動はするな!』
ヨシュア『了解!……ユーイ!援護してくれるか?』
ユーイ『モチのロンよw』
ヴァルキリーを先頭に4人が飛び出す!
A・J『ジョシュお前はなるべく隠れていろ!無理は禁物だ!出来る事をするんだ!』
ジョシュ『わかってるよ!言われなくても隠れてるよ!』
ペンドラゴン『ミフネ殿……足を引っ張る事になるが宜しくお願いします…なにせ私は武器がない……』
ミフネ『フッ……そのガタイw十分凶器だろ?……それにあの手負いのアテナの騎士の武器を借りればいい……』
ピキューーーン!
ピキューーーン!
スター『始まったわ!皆んな隠れて!頭も出してはダメ!私が合図を出すわ!』
リンクス『スターは射撃の名手よ!皆んな隠れて!』
ミフネ『フーッ……精神統一……』
ペンドラゴン『……私も……フーー……(ぷう!)』
ミフネ『バカ!うわ!ゲホッくっせ!十分ソレで戦えんじゃねーか!』
強烈な刺激臭に、いたたまれず岩陰から飛び出すミフネ。
サク!
サク!
ダークエンジェルの放つ矢が地面に刺さる!
ミフネ『お!っと!わっ!』
ヒュン!
ヒュン!
スター『ちょっとソコ!何やってんの!』
リンクス『おいぃい!……あ!見つかっちゃった……』
ピキューン!
ボシュ!
弓を持つダークエンジェルの頭を、最初に撃ち抜き仕留めたのは……。
アタッカー・ジョー!!
続け様に二匹、三匹と羽根を狙い撃つ!
ヘナヘナと堕ちるダークエンジェルに、岩陰を飛び出し、立ち向かうリンクス!
スター『ちょ!リンクス!』
レーザーガンを置いて突撃していた。
リンクス『ウチはコッチの方が得意やって!でぇーい!』
唸るシルバーブーメラン!
ウオォオオオオオオオオン!
投げたブーメランは風を取り込み不思議な音を出す!
まるで狼の遠吠えだ!
ズババ!
弱ったダークエンジェルにトドメを刺した!
※[マジック・シルバーブーメラン]神々の武器の一つ。投げれば狼の長と同様の遠吠えを発する。近くに狼がいれば、集まり自在に操る事が出来る魔法のブーメランだ。
岩陰からは、A・Jとスターの息のあったコンビネーション。
次々とダークエンジェルの羽根を狙い撃ち落とす!
劣勢のダークエンジェル。
ユーイのマシンピストルが拍車をかけるように火を吹く!
ズババババババ!
流石はファイヤーボール!その"通り名"は伊達じゃない!
同時に、アテナの騎士に降りかかる矢の攻撃を叩き落とし避難させるヨシュア。
混戦に、ミフネやペンドラゴンそしてジョシュまでもが加わり……やがて鎮圧。
第一戦は勝利した。
そして、逃げてきた騎士達の話しに耳を傾ける。
話しを聞き終わり、難しい顔のヴァルキリー。
ヴァルキリー『……なるほど……あのアテナが負けたか……とはいえゴブリンなんぞ私がいれば逃げ出すであろう……だが……オーガは手強いな……それと……一番厄介なのは……その目玉の悪魔か……』
いつになく神妙な面持ちのヴァルキリー。
ガンドラゴンが切り出す。
ガンドラゴン『……イービルアイズ……二体で一つ……一体はダミーで不死身だが……もう一体は傷をつければ血を流す……血が流れると言うことは生死の概念があるということ……必ず倒せるはずだ……それに一体の本物を倒せばもう一体も消滅する……』
ヴァルキリー『ほう……詳しいな……』
ガンドラゴン『その昔…私の祖父がロギアンヌ大陸に迷い込んだイービルアイズを撃退したことがあるんだ……しかし 雷を降らすというのは初耳だな……』
すると、怯えた様に空の一点を見つめて、硬直するアテナの騎士。
騎士『…………』
ヴァルキリー『ん?どうした?何を見ている?』
騎士『…………』
ヴァルキリー『おい!どうしたと聞いている!!』
騎士『…………』
ゴゴゴゴゴゴ……
スター『イ……』
リンクス『イ……』
ジョシュ『 イービルアイズだぁぁぁぁぁぁああああああああああ!』
A・J『まずい!空が!!』
「ウッフフフフフッ……ミーツケタ……」
ピカ!
ドカーーーーーーーーーーンン!!!!
つづく
次回 【激突!オーガバトル!】どうぞお楽しみに