コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 零fighter山鷹隊[参照1000超感謝!挿絵もご覧下さい] ( No.70 )
- 日時: 2016/02/28 18:23
- 名前: ワタル (ID: WqtRIGcg)
【死霊の街】
ドンデリオンは、目の前の男を[敵]と認識して突撃する!
しかし!火炎放射器のカウンター攻撃だ!
屈みかわすドンデリオン!
敵の反撃にも怯まず、突進のスピードは、失速しない!!!!
そのまま、股の下に滑り込み!通過!
すれ違い様に、2本のダガーナイフで、ふくらはぎを斬りつける!
その敵は、火炎放射器を放出しながら、バランスを崩し、仰け反り崩れ落ちた!
[悪魔の掌]が、憑依した"デビル・マービン"だ!!!
鎮火する火炎放射器!
倒れて頭を、地面に打ちつけて、仰向けになるデビル・マービン!
ドンデリオンは、すかさずタスキ掛けに背中に装備していた、マッチロックを回転させ、正面に構えると、素早くコッキングレバーを引く!
ガチャン!
『待ってくれ!!!!』
その瞬間!
先程まで、倒れていた傷だらけの少年が叫んだ!
『そいつは仲間だ!助けてくれ!』
続けて叫ぶ少年。
『何じゃと!?』
引き金から、指を離すとドンデリオンは、神経針を取り出しデビルマービンの頭に刺した!
『やめろ!』
叫ぶゾーン!仲間思いである……。
『……殺してはいない……仮死状態だ』
説明するドンデリオン。
恐らく、この掌の主である、本体を叩けば、彼を救える筈だ。
デビル・マービンを拘束して、装備を取り上げるドンデリオン。
軽量化され火力のアップした、ロケットバーナー・ランチャー(火炎放射器)を装備した。
マッチロックは、ゾーンに持たせるドンデリオン。
しばしマービンは、放置。
チョコボックルのジョーは、吸血コウモリの死骸がクッションとなり、無傷だった。
洞窟を抜けると、霧は晴れ、再び姿を現せる魔城……。
『……なんだアレは!さっき見た時は見えなかった!』
『アレは魔城であろう……ワシは行くが……少年よ……君はどうする?』
『……もちろん行くさ!』
『ホッホッホ……頼もしい…怖くはないか?』
『……俺に怖いものなんてないさ!』
『ホッホッホ……若さじゃのう……』
ドンデリオンは、少年の澄んだ眼差しに、若かりしき頃の自分を重ね合わせていた。
久しく忘れていた、眠る闘志が呼び起こされ、全身に力がみなぎる想いであった……。
僅かに生じた恐怖と、迷いを捨てるドンデリオン。
天高らかに、声を張り上げる。
『サーーーーー!!』
ジョーにも、その想いが通じたか?
ドンデリオンと、ゾーンを背中に乗せ、力強く走った。
魔城を目指す……。
一方、戦いを勝利したヴァルキリー達。アテナの砦を拠点として、作戦会議を行っていた。
いち早くケインとコスギは、聖騎士スカイハイと共に、空挺団シェラザードの出撃要請の為に、風の谷の王国へと向かっていた。
恐らく先の闘いで、現れた暗黒騎士が再び編成をして迫り来るであろう。
その前に攻め下すのだ。
伝説によると、魔族のソルジャー、ゴブリン達は、魔城にある魔法陣により、召喚されていると聞く。
魔界の住人であるオーガは、知能が低い為、自ら軍を率いて侵攻する事など、まずあり得ない。
魔軍に指導者などが存在し、オーガを洗脳して操ったのであろう……。
オーガは凶暴かつ、残忍であるが、居住区を侵害されない限りは襲って来ない。
稀に食料不足ともなれば、話は別であるが……。
そして、
その"魔法陣の間"と呼ばれる場所を守らされているのが、地獄の管理人ボンバーサイズ(雌)である。
奴を倒し、魔法陣を消さない限りは、悪魔の量産は終わらない。
今、ヴァルキリー達の中で、判明している魔物と言えば……。
魔界最強:北の女王ゴーストマンモス。
地獄の管理人ボンバーサイズ。
暗黒騎士カムラン。
そして……四騎士の生き残り、
パペットマスター・ギル。
鏡のジョニー。
存在するのかさえ謎だと、囁かれている正体不明のDr.メフィスト。
目立つ悪魔は、以上である。
対するヴァルキリー達が魔軍と闘う為に用意した。
最後の手段と言えば……。
預言書に描かれた九人の戦鬼(くにんのせんき)"ナインソルジャーズ"だ!
そこには、A・J達とよく似た似顔絵と、呼び名が記されていた。
1:アシュレイ・ジョーレブン。似顔絵は無い。
2:サーバイン。同じく名前だけで似顔絵はない。
3:勇者アーサー。剣を振りかざした戦士の絵。
4:シュバルツァー。ガンドラゴンによく似たシルエットの絵。
5:二挺拳銃の女豹:ファイヤーボール。こちらの絵はユーイそのものだ。
6:東洋の侍。似顔絵は無い。しかしミフネの持つ刀にそっくりな絵が描かれている。
7:孤高のトップシューター:ダブルエス。こちらも名前だけ。
8:隻眼のリンクス・カーマイン。片目に眼帯をした、リンクスそっくりの絵。
9:砂漠の守り人:ドン・デ・ライオン。ドンデリオンに瓜二つの絵。
ジョシュ『んんー?なんとなく それらしき情報と似顔絵が描かれているけど……微妙だな……第一オレはいないとしてもA・Jの名前すらないじゃんか!?』
ヴァルキリー『……アシュレイ・ジョーレブン……元特殊部隊……上官殺しの罪に追われ失踪…その後 死亡説が流れる……しかし名前を替え賞金稼ぎとして闇稼業に生き今日に至る………確か……そうだったかな?』
A・Jの方を見るヴァルキリー。
ジョシュ『ええーー??まぢかよー!?』
A・J『ああ……その通りだ……隠すつもりはなかったが 今まで話すタイミングがなくて……スマンなジョシュ…』
ユーイ『過去なんてどーでもいいぢゃん?ね?A・Jで行こうw』
重騎士隊長ベッカミン『なんだか"A列車で行こう"みたいに言いますなwユーイ殿w』
ユーイ『はい?』キョトン顏のユーイ。
ペンドラゴン『脇役が気安く私のフィアンセに話しかけるでない(ボソ)』
ユーイ『フィアンセ言うな!……アンタも脇役でしょ?』
ペンドラゴン『そんな?酷い…私は!勇者!アー!サー!ぺn………』
『私の名前も同じだ……』
話しを本題に戻すべく、会話に割って入るガンドラゴン。
ガンドラゴン『本名はシュバルツァー・ヘルシング…祖父のヴァン・ヘルシングが名付け親だ……ガンドラゴンと言う名も私の姿を見た者が勝手につけた呼び名だ……』
リンクス『ウチが隻眼ってどう言う事?ダブルエスはスターの頭文字のS・Sみたいね?』
スター『そのようね……』(確かリンクスを最初に村に連れてきた男の名前もカーマインだったような……)
それは、過去の話。スターと老兵スコットだけが知る事であった。
ヴァルキリー『……それを書いたのは預言者だ 三万年もの間 眠る事もなく予言を続けている 信じがたい話だがな……それとカーマイン!眼の怪我に注意するといい……最後に…話は変わるが ペンドラゴン貴殿に一つクエストを用意してある』
議題に集中せず、ユーイばかり見つめている屈強の戦士に、そう呼びかけた。
ペンドラゴン『……クエスト?』
………。
ペンドラゴンは、付き人に志願したジョシュと、数名の戦士達と共に、深いエルフの森に足を踏み入れた……。
___猶予は、3日。
それ以内に戻らなければ、我々はペンドラゴン亡き者と思い進軍する。
ヴァルキリーは言い放った。
本当に彼が勇者アーサーであれば、エルフの森に眠る聖剣エクスカリバーを、必ず手にして帰還するに違いない……。
ヴァルキリーは、その間にドンデリオンの到着を待つ。
進路に随時見張りを立て、ドンデリオンを砦に誘導セヨと……。
しかし、ここまで、辛くも順調に進めてきた作戦に、誤算が生じてくる。
互いにタイミングが合わず……。
すれ違い、出逢う事は無く、時が過ぎた。
聖騎士スカイハイ達もまた、神のイタズラか?
魔洞窟内でドンデリオンと出逢う事はなかった。
ケインとコスギを含んだ、3人が、狭い通路を匍匐前進していると、ドンデリオンは広いルートを選び、行き違いになっていたのだ……。
ドンデリオンとゾーンは、朽ち果てた死霊の街に、辿り着く……。
やがて……
時は過ぎ……
進軍の時は来た……
空を覆い尽くす空挺団シェラザード。
アテナ駐屯地(砦)には増援の兵士達が続々と集まる。
火の民。
風の民。
更にランブル・フィッシュや、パワーストーム、スネーク隊の姿。
敵に奇襲がバレてしまった以上は、力で押し切る他に術は無い……。
ここに……。
ロギアンヌ大陸の歴史に残る闘いが始まる………。
第三章 ナインソルジャーズ 完。
次回 最終章 【ファイナル・クロニクル】開始。