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- Re: 零fighter山鷹隊[参照1700超大感謝!挿絵もご覧下さい] ( No.83 )
- 日時: 2016/08/16 00:20
- 名前: ワタル (ID: z.RkMVmt)
【恐怖!蠅王ベルゼブブ!!】
ここは、魔城。
その、とある一室は、氷点下の氷の世界……。
まるでダビデ像の様に美しく、
鍛えあげられた無駄のない肉体美の生き墓標。
それは、
しなやかなシルエットの氷の彫刻と化した、
ニンジャマスターヨシュア(♂)の姿である。
それを水晶から眺め、
優越感に浸る2匹の悪魔の姿。
氷の女王ゴーストマンモス(♀)である。
歓喜の高笑いが響き渡った。
さらに、
意地悪そうに微笑む占星術師ボンバーサイズ(♀)……。
その高笑いは、冷たい氷の部屋に木霊した……。
その頃、
時、同じくして、
蒸し暑い螺旋状の回廊を、ひたすら歩くヴァルキリー(♀)とミフネ(♂)。
2人が他愛のない会話をしながら突き進むと、
突然!
ミフネの右脚の草履の鼻緒が切れた!
立ち止まるミフネとヴァルキリー。
ミフネの脳裏に嫌なイメージが浮かぶ……。
妙な胸騒ぎがした……。
ミフネは、普段から〈願掛け〉や、〈ルーティーン〉を信じていた……。
右の鼻緒が切れれば、不吉な知らせ。
左の鼻緒ならば、吉報だと……。
そして、
今、切れたのは……右の鼻緒。
顔色の優れないミフネの草履を取り上げると、
ヴァルキリーは器用な手付きで、
切れた鼻緒を結び直して修復した。
しばし、足止めを食らう2人だったが、
これが後に好転する事となる……。
だが、
スネーク隊及び、ガンドラゴンの身に危険が生じる事となる。
何故ならば、
ミフネ達の向かう宮殿に、構えし怪物は、
先の戦いの騒動に永い眠りから目を覚ましていた!
そして!
今、まさに、
その強靭な手脚で横穴を掘り進み、
あの、大きく開けた縦穴に到達する勢いであったのだ!
そんな大惨事な出来事が、
起こり得るなど、
ミフネとヴァルキリーの2人は、まだ知る由も無い。
事の重大さに気づくのは、もうしばらくしてからの事であった。
2人は、蒸し暑い螺旋状の回廊を、うだる汗を拭いながら進んだ……。
……。
……。
一方、
ようやくジャイアントアメフラシの鎮圧に成功した、スネーク隊。
ここで、
ひとまず、生き残っているスネーク隊の人員を確認していこう。
スネーク隊は4名。
リーダーのスネーク隊長(♂)。
ヨコタ隊員(♂)。
タンク隊員(♂)。
クンカ隊員(♂)。
そして、レンジャー(遊撃士)のプロットマン(♂)。
他、衛生兵2名。
医師ギタレレ(♂)と、看護師ウクレレ(♀)だ。
それと、
ガンドラゴン(♂)とリンクス(♀)。
幸いにも、誰一人として、アメフラシの毒霧を受けた者はいない。
勝利に歓喜して、トリガーハッピーになるヨコタ隊員とタンク隊員とクンカ隊員の3名。
※トリガーハッピーとは、銃を乱射する事で幸せを感じる人という意味。
その銃声は、遠く離れたドンデリオンとゾーンの耳にも届いた。
ドンデリオン(♂爺)「むむむ? まだこの奥に生存者がいるかもしれん!」
ゾーン(♂少年)「そのようですね!行きましょう!」
あまりに酷い戦場の有り様に、
一度は退路をも考えたドンデリオン達ではあったが、
遥か彼方に聞こえる自軍とおぼしき銃声に、僅かな希望を見出していた。
ドンデリオン「さあ行くぞ!ゾーン!掴まれ!振り落とされるなよ!
……(ドス)サァーーーー!」
掛け声と同時に、チョコボックルのジョーを蹴りあげるドンデリオン。
チョコボックルのジョーは、一度大きく仰け反ったかと思うと、
一目散に爆走した!
振り落とされまいと、必死にしがみつくゾーン!
ドンデリオン達は、スネーク隊のいる神殿を目指した。
それから……、
場面は、切り替わり……、
修羅場!!!!
絶望の声と悲鳴が交差する!!
目にも止まらぬ猛スピードで殺戮を繰り返す怪物!
蠅王!ベルゼブブ!!降臨!!
大きな穴から飛び出して来た最悪の生物!
スネーク隊が最初に眼にしたのは、身体を真っ二つにされた上半身のみのパワーストーム(♂半ロボ)であった!
まるで抵抗も出来ず、一方的にやられた様な姿、
そのまま地面に叩きつけられた!
しかし、その胸には、瀕死のランブルフィッシュ(♀)が守られる様にして抱き抱えられていた!
パワーストームは、ランブルフィッシュをかばう様に顔面から着地し、息を引き取った……その輝かしい生涯に幕を閉じた……。
壮絶!!
トリガーハッピーの3名のうち、タンク隊員の首は既にベルゼブブの後ろ脚で狩り取られ、胴体だけがその場に残され銃を乱射した!
あろうことか、その放たれた弾丸は、近くにいたヨコタ隊員とクンカ隊員に被弾した!
ヨコタ隊員の頬をかすめ、右肩を打ち抜き回転するヨコタ隊員!
スローモーション!!
クンカ隊員は無残そのものだった……。
その乱射された銃弾は、まるで真夏のビーチのスイカ割りの如く、クンカ隊員の頭を撃ち抜いた!
発狂するプロットマン!恐怖の余り、現状から逃れようと、叫びながら我を忘れた!大きく空いた穴の中へ自ら飛び込んだ!
プロットマン「ああああああああああああぁああああああ!」
スネーク隊長は、アメフラシの死骸の中に身を潜める事で精一杯であった!
耳をつんざく蟲の羽音が理性を破壊する!
そのスピードは、巨体にも関わらず素早い!
まるで瞬間移動!
時折ホバリングして見せる!
リンクスは神殿の外で、ギタレレとウクレレに手当てを受けている。
彼らは、まだベルゼブブの存在に気付いていない……。
しかし、
そんな最悪な怪物を見据える者がいた……。
その視界から見える景色はブルー色のかかったゴールド色の世界……。
ベルゼブブの瞬間移動がコマ送りのスローになって、ほとんど止まって見える……。
そう……、
その瞳こそは、オッドアイ。
その名も……、
ガンドラゴン・オブ・デビルズハンティング!!!!
奇跡の進化を遂げ今、激突の時!!
その……、
燃ゆる瞳は、死にゆく戦士の怒りを纏い煌めく!!!
静………、
から……、
動!!!!
回転しながら解き放つ2本のワイヤーガン!!
眩い閃光がクロスして絡み合い一筋の矢となりて、
ベルゼブブの羽音凄まじい背中を捉えた!!
「プギャアアアアアアアアア!!」
断末魔の叫び声をあげるベルゼブブ!!
ガンドラゴン「思い知るがいい!!悪魔の申し子達よ!正義の鉄槌を受けて見よ!!!!」
……つづく
次回 【死して尚、恐ろしい……ベルゼブブの最期!】どうぞお楽しみに