コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 零fighter山鷹隊[参照1800感謝(嬉泣)挿絵もご覧下さい] ( No.84 )
- 日時: 2016/09/13 00:25
- 名前: ワタル (ID: uWCnjyP1)
【死して尚、恐ろしい……ベルゼブブの最期!】
蠅王ベルゼブブは、ガンドラゴンの攻撃に耐えかねて、神殿の外へと逃げ出した!
しかし、
ワイヤーガンを離さないガンドラゴン。
まるでパラグライダーの様に、暗雲立ち込める空へと、ベルゼブブ諸共飛び出した!
そこへ、ようやく辿り着いたドンデリオン等を乗せたチョコボックルのジョー。
ドンデリオンとゾーンは、その光景を目撃した。
ドンデリオン「ありゃなんじゃ!?」
そこには、巨大な蠅を連想させる怪物の姿!
その背中付近からは、紐状の帯の様なモノが伸び、何か人影らしき姿がぶら下がる。
ゾーン「なんなんだ?あの巨体な化物は!?……まるで……以前、死闘を繰り広げた、モスマンの様に不気味な生き物だ!!」
ドンデリオン「何!?モスマンじゃと?少年よ、あの恐ろしい怪物〈モスマン〉を知っているのか?」
ゾーン「知ってるも何も、戦った事がある……今、思い出しただけでゾッとする……あの時、俺は、モスマンの毒針で高熱にうなされ生死を彷徨った……ある男に救われたんだ……、黒装束の男に……」
ドンデリオン「なんと……その黒装束の男とやらは、あそこであの怪物にしがみついている者ではないのか?」
双眼鏡を覗きながら呟くドンデリオン。
それを聞いて慌ててゾーンも、自分の所持するお気に入りの、伸縮式小型望遠鏡を覗きこんだ。
息を呑むゾーン。
何かを確信した。
ゾーン「か、彼だ!我々の村を救ってくれた、ガンドラゴンだ!!!!」
走るチョコボックルに乗ったドンデリオンとゾーンの目の前に、巨大な神殿が立ちはだかる!
ドンデリオン「飛べ!!ジョー!!飛ぶのだ!!!……プェーーーン!!」
ドンデリオンが鳥の鳴き声を真似ると、大きな翼を羽ばたかせ、飛び上がるチョコボックルのジョー。
バサバサバサ!!!!
あっという間に遥か上空!
黒い怪物(ベルゼブブ)とガンドラゴンを下に見下ろした!
ゾーン「ふぁ!?飛べんの!?ちょ!飛べんの!?……コイツ飛ぶんかぁーーーーーい!!!!………ガク……」
意識を失うゾーン。高所恐怖症であった……。
ジョニー「……俺登場!!……やっと眠ってくれたか?小僧……」
ドンデリオン「……む?その声色は?ジョニーか?……ホッホッホ……心強い」
ゾーンの身体に憑依した、ジョニーは自分の意志ではゾーンを操る事は出来ない。
ジョニーの魂が解放されるのは、ゾーンが眠っている時や気を失った時だけである。
空飛ぶチョコボックルは、ガンドラゴンを追い、曲がりくねった一本道を進み魔城へと辿り着いた。
蠅王ベルゼブブは、もがきながらもガンドラゴンを、何処かへ引き釣り込もうと試みていた。
ベルゼブブは繋がったガンドラゴンを、ワイヤーガンを振り子にして、魔城のとある一室に投げ入れた!
窓ガラスを突き破った!
放り投げられる様に魔城の一室に転がり込むガンドラゴン。
ブオン!!
ガシャン!!
ゴロゴロ……ドサ!
ガンドラゴン「ぐは!」
そこは、冷たい氷の世界。
目の前には、大きな鏡が割られたガラスの破片が飛び散っている。
打ち付けた頭の痛みを堪えつつ辺りを見渡すと、見事な氷の彫刻が視界に入る。
ガンドラゴンは氷の床にうずくまり、直ぐにそれが何か理解した!
それは!
あろうことか!?
ニンジャマスター・ヨシュア!
その変わり果てた姿を、目の当たりにしたのであった!
ガンドラゴン「ここは?……さ、寒い!身体が凍てつく!……あれは!?まさか!?ヨシュア殿!…なのか!?……う、頭が…ジンジンする、早くここから脱出せねば……しまった!身体が!!」
そう……時、既に遅し……、
ガンドラゴンの身体は、ウネリながら迫り来る、氷の氷河に呑まれた!!
立ち上がる様な姿勢で氷の彫刻と化したガンドラゴン。
一瞬で勝負が着いた。
姿を現した2匹の悪魔。
恐るべし氷の女王ゴーストマンモス。
側近のボンバーサイズは、嬉しそうにガンドラゴンの所持していたマジックウィップを取り上げた。
そして、
破られたガラス窓は分厚い氷で閉ざされた。
外側では、怒り狂ったベルゼブブと、鏡のジョニーが憑依したゾーンと、ドンデリオンが戦っいる。
ゴーストマンモス「また五月蝿い(うるさい)のが来おって……」
ボンバーサイズ「ご安心下され、女王様……。Dr.メフィストめが、新たにモンスターの開発に成功した模様……」
ボンバーサイズの両手に抱き抱えられた、バレーボール位の大きな水晶に、5体の怪物が写し出された……。
ゴーストマンモス「ほう……そうか?……アーハッハッ!!面白い!!やっておしまい!!アーハッハッ!!」
魔城に、高笑いが木霊する……。
やがて、
ベルゼブブはゾーン(ジョニー)の弾丸の前に絶命した。
流石は魔界の四騎士と恐れられた鏡のジョニー。
生き絶える蠅王ベルゼブブ。
ジョニー「フン!蠅王の宮殿には近ずくな、と聞かされていたが……他愛もない……。さて……ドンデリオン、ここなら邪魔者はいない……決闘(デュエル)と行こうぜ」
ドンデリオン「ぬぬぬ、ジョニー、やはり悪魔に寝返ったか……お主は利用されているだけじゃと言うのに……」
ジョニー「なんだ?命乞いか?」
ドンデリオン「我々は、お前をこの闇から……この暗黒の世界から救うべくしてこの地に足を踏み入れたと言っても過言ではない……」
ジョニー「フン!綺麗事か!?説得なら通用せんぞ!」
ジャキッ!
リボルバー銃を、二挺水平に構えるジョニー(姿はゾーン)目つきが悪い。
ドンデリオン「甘ったれるのも、いい加減にしろよ!!
いいか!
我々は今、脅威に脅かされている!
ここで歪みあっていてどうする!
今にも悪魔共の嘲笑いが聞こえて来そうだ!ああ!聞こえているぞ!
今こそ!持てる力を一つにして、闘おうじゃないか?
そんなに怖いか??氷の女王とはそんなに怖いのか!?
ワシは例え一人でも闘うぞ!
ジョニー!目を覚ませ!我々なら勝てる!お前を救える!
さあ!氷の女王の弱点はなんだ?
隠し通路だってあるはずだ!寝首をかいてやろうじゃないか!
そうか!?
毒だ!毒を盛ろう!
ジョニーお前が行って毒を盛れ!!」
ドンデリオンが熱弁していると、物凄いスピードで何かが動いた!
シュッ!
バシュ!!
ドンデリオン「!?」
ジョニー「あ、あががが!?デス・マンティス……!?」
ムシャムシャ……
バリボリ……
ドンデリオン「………………」
それは、ベルゼブブの屍より生まれし悪魔〈ジャイアント・デス・マンティス〉
ジョニー「……ゴク……コイツは、お手上げだぜ……サーーーー!!」
ジョニーは見よう見まねで、チョコボックルのジョーを操りその場から離脱した!
ドンデリオンを頭から貪り食す、オオカマキリの怪物。
ワイン好きのグルメなドンデリオンは、雑食の怪物の餌食となった……。
死して尚、恐ろしい……、蠅王ベルゼブブ……デス・マンティスへと姿を変えた。
つづく。
次回 【地獄の悪魔戦士】乞うご期待