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- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.94 )
- 日時: 2017/01/15 09:23
- 名前: ワタル (ID: lMEh9zaw)
【続・決死の攻防戦!】
A・J「スター、リンクス! 2人は高台からターゲットを狙撃してくれ! 」
そう言い放ち、A・Jは足速に駆け出していった。
今は起動していないパワードロボの方へと、身を屈めながら中腰で走る。
リンクス「ちょ 高台ってどこよ? ……あわわ」
ドッグロボに、跨っていたリンクス。
急に慌ただしく動き出したドッグロボに驚き飛び降りた!
その場で激しく小刻みに、足踏みをするドッグロボ。
ドッグロボ〈※以下山猫〉もA・Jの後を追尾する様に、
僅かに遅れて走り出した。
リンクス「ちょちょちょ! ウチのお馬ちゃん! 待ってよぉーー! 」
スター「リンクス!見て!」
リンクス「え?」
リンクスが、スターの指差す方向を見ると、
崩れた円柱形の柱が折り重なり、小高い瓦礫の山になっていた。
リンクス「ん? ははーーん、オッケー、スター! あそこね! 」
スター「ええ、そうよ! リンクス!索敵して!私は両手が塞がっているから!」
ケーブル・ブースターが配線されたバッテリーボックスの役割をした、
大きめのセカンドバックサイズの〈ガンチャージャー〉をタスキ掛けに運ぶリンクスに対し、スターは自身の背丈を有に超える超ロングバレル(折り畳みパイポッド付き)を両手に抱えていた。
※パイボッドとは、砲身を安定させる三脚の事である。(銃なので二脚)
先を軽快に先導するリンクス。
スターは、ゆっくりと後に続いた。
その頃、母艦内部では………、
スネーク「ふん……どいつもこいつも、私の知らない所で結束を固めおって……。私は……、隊長さんだぞぅ!!」※トレエン斎藤さん風に言う。
ケツを掻き、鼻をほじりながら、ランブル・フィッシュの休む〈スリープルーム〉へと、下心丸出しで向かうスネーク。
股間の張り具合が、静かにそれを物語っていた……。
室内に入ると、様子がおかしい……、
ルームライトがチカチカと消えたりついたり、点滅していた。
誰かが、全裸でうつ伏せに寝転がっていた。
医師ギタレレだ!齢69歳……。
スネーク「おい! じいさん! そんな格好で寝ていたら風邪引くぞ!」
スネークが揺さぶり起こすと、それは既に冷たくなって死んでいた……。
スネーク「ひいいいい!! 」
直後、背後に何者かの気配を感じたスネークは、恐る恐る振り返ると……、
ジジジ……、
ジジ……、
ッジジジ……。
シーリングライトが擬音と共に、点滅する中……。
そこに、昏睡状態だったはずのランブル・フィッシュの姿があった!
俯き、フラフラとして、動き方が不気味過ぎる……。
スネーク「おい……、ランブル……なのか? お前、なんか様子が変だぞ!!
……まさか? ……お前がじいさんを……、まさか! お前が!? 」
うろたえ、たじろき、後ずさりするスネーク。
と、その時!
何者かがランブル・フィッシュを突き飛ばした!
ドン!!
現れたのは、看護師ウクレレだ!
ウクレレ「スネーク隊長!逃げて下さい!」
スネーク「ほわ!!」
驚いたスネークは、情け無い悲鳴をあげた。
ウクレレに促され事情も聞かず、その場を一目散に逃げ出す。
そのまま2人は武器庫に逃げ込み施錠した!
スネーク「ハア……、ハア……、一体!何がどうなっているんだ!?」
脂汗を拭い、扉に耳を当て、聞き耳をたてるスネーク。
防音性の高い分厚いセキュリティゲートの為、物音は勿論、何一つ聞こえはしない。
そのスネークの顔に、得体の知れない無数の触手が纏わり付いた!
スネーク「なんじゃ!?コリャあ!!」
振り向いたスネークは、ウクレレの豹変振りに焦り、驚愕する!!
ウクレレの身体には何かが寄生していたのだ!!
両手からはタコのように無数の触手が延びる!!
触手はスネークを呑み込む様に、纏わり付いた!!
スネーク「ぎぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!………」
……。
……。
ジライヤ「ぎやぁああああああああああ!」
ミフネ「情け無い声出すな!……ほら、治ったぞ!」
場面は変わり、ここは魔窟。ベルゼブブの巣穴である。
腰が抜けたジライヤを、得意の"骨接ぎ"で治すミフネ。
リオ「隊長ぉ!凄ぉい!……私にもやって!」
ミフネ「……はい!?外して繋いで欲しいんか?」
ムズ!
ミフネ「……ストマッククロー……(ボソッ)」
ミフネはリオの脇腹を掴んだ!
リオ「ぎゃあああ!無理無理!痛い痛い!」
そんな、やりとりを巣穴でしていると、頭上のヴァルキリー達が何やら騒ぎ始めた。
その緊迫した状況と、流れ弾(矢)を見て、即座に敵襲と気付く!!
ミフネ「……!? 敵襲!!!!」
瞬時に抜刀の構えで身を屈めるミフネ。
リオも忍術の構えをとる!!
直後、上にいた三人の内の1人が撃たれ落下した!!
小夜だ!!
落ちる小夜の、その姿を見た時、ミフネは時が止まった感覚にとらわれる気持ちと共に、目の当たりにする現実を受け入れたくない感情に包まれる!
しかし、なす術を持たないミフネは、心の中で「止まれ!」と祈る事しか出来ない。
リオとジライヤにも緊張が走る!
落ちる小夜……。
絶望の瞬間……。
が、次の瞬間、奇跡は起こった。
何処からか"まゆ状"の糸が空中に張り巡らされ、網ネットの様に小夜を保護して受け止めた。
宙に浮く小夜、撃たれた矢の傷口も浅く、肩をかすめた程度だ、一命を取り止めた。
ミフネ「流石リオ、でかしたぞ……。」
リオ「……私……、何もしてない……よ。」
ミフネ「!?………何!」
直後、小夜を受け止め様と、飛び上がったジライヤが、その糸に絡まりグルグル巻きになりぶら下がる。
その姿、まるでミノムシ。
さしづめ蜘蛛の糸に絡め囚われた哀れな昆虫の様にも見える。
リオ「私じゃない……あんなにいっぱい蜘蛛糸出せないよ……」
少し震えた様に、言葉を発するリオ。
そして、足元に散らばる数本の矢に、見覚えのあるミフネ。
それを拾った。
ミフネ「これは、銀の矢……。」
手に取り、呟くミフネの脳裏にあの男の顔が浮かんだ……。
ミフネ(ガンドラゴン……、まさかな……。)
リオ「隊長ぉ……、ところであの飛来してきた怪物……何か始まったみたい。」
さらなる進化が始まる恐怖のベルゼブブ……つづく。
次回 【それぞれの戦い】乞うご期待。