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- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.96 )
- 日時: 2017/02/27 20:41
- 名前: ワタル (ID: W5vVCrjS)
【生と死と】
ヴァルキリー「……くっ、頭がグラグラする……。」
力無く、両膝、両肘を地面につき苦悩する女将校ヴァルキリー。
そして、また、
力無く、僅かに握りしめた、両拳に額を押し付け、己の運命(さだめ)を呪った……。
その姿は、まるで、
"行き場を失った迷い子"の様であった……。
ヴァルキリーが、うな垂れる様に、そうしている間にも、
何か、
とてつもない何かが、
巨大な……、
そう……、
覇気の様な、
とてつもないオーラとでも言おうか?
凄まじく渦巻く衝撃波の如し気配をビリビリと感じ取ってはいるが、
全く、動こうとしないヴァルキリーであった……。
危険の察知、回避運動、カウンター攻撃など、
普段の彼女であれば、容易にこなす。
しかし、今の挫けた気持ちのヴァルキリーでは、
その、たぎる闘志も、果敢なる剛気も、
心の片隅に、自らの意志で追いやってしまっていた。
ただでさえ、薄暗い魔界の空を、
その周辺だけが、さらに漆黒の闇が覆い、呑み込んで行く……。
絶望とは……、まさにこの様な情景を指すものなのか?
凄まじい覇気の正体は、
まゆの蚕から、産まれし悪魔。
最終形態のベルゼブブ!
蜘蛛の姿をした、デスデビル・スパイダーだ!!
戦意喪失の女将校ヴァルキリーに、無情にも襲いかかる!!
無論、
挫けたままのヴァルキリー、反撃はおろか、回避するわけでもなく……。
なんとも、か弱き乙女の姿か……。
デスデビルの口先から、粘着質の蜘蛛糸が放たれた!
と、その時!
ヴァルキリーの身体が宙に浮き、蜘蛛糸は的を外れ地面にぶち撒け飛散する。
その瞬間、
我にかえるヴァルキリー。
ヴァルキリー「……これは一体?鳥か?」
それは、傷を負って、ベルゼブブ(瀕死のデス・マンティス)と共に、魔窟に飛来してきたチョコボックルのジョーであった!!
その空飛ぶ鳥は魔城を目指す。
デスデビルの誕生した魔窟がみるみる遠ざかる。
そこに一際、異彩を放つ少女がたった1人で、巨大な悪魔と互角に争っていた!
いや、もう一つ素早く飛行して、応戦するメタボ体系の忍者もいる!
空飛ぶ鳥は、何者かが手綱を取り操縦している。
「……情けねぇ姿、晒してんじゃねーよ。」
言葉は悪いが、思いやりのある声色で話す聞き慣れた声。
サムライマスター・ミフネ・フジオだ!(御舟富士雄)
ミフネ「後はアイツ等に任せて、オレ達は敵の大将獲りに行くぞ!」
デスデビルと戦うのは、鬼神カムイ・リオと、ジライヤだ!!
ヴァルキリー「……ミフネお前無事なのか、……あれは?」
ミフネ「オレは不死身の富士雄だ、それとリオの奴、遂にカムイを自分のモノにしやがった……たいしたもんだぜ、あの強さ……ジライヤが付録に見えてきた……。」
ヴァルキリー「……。」
ミフネの背中にしがみつくヴァルキリー、その顔は安堵に包まれた少女の様だった。
……。
……。
その頃、光世はと言うと……。
膝を抱え泣いていた。
小夜が死んだものと想い、小高い丘の窪みに身を潜める様にして……。
その近くに屍が一つ。
半身半馬のゼブラ柄、モヒカン頭の悪魔戦士の1人、ケンタウロスのゼブラホースマンだ。
背中に二本の刀が、突き刺さったまま息絶えている。
※ゼブラホースマン。濃霧の影響など一切受けない。故にホワイトアウトの様な戦場では無敵状態。しかし戦闘力は人並み。悪魔戦士の中では非力な部類である。主に偵察などが役割だ。すなわち下っ端である。
そして、
読者諸君がすっかり忘れていたであろう青年の登場である……。
後ろ髪以外、自分でカットしているようなヘアースタイル、鼻の穴が丸く特徴的だ。
小柄中肉、ガッシリ体型、ややタラコ唇。
生意気そうな風貌。
そう!
ジョシュだ!
対面するのは、これもやや忘れかけていたあのヨコタ隊員だ!
魔城周辺にある密林地帯で遭遇していた!
ジョシュは丸腰で驚きとどまっている。
※エクスカリバーは何処かで紛失しました。怒りの精霊の気配は既に皆無。
ヨコタ隊員もしばらく驚きとどまっていたが、ジョシュの装備に気付き安心した。
それはアテナ軍(サイバーポリスのガーディアン部隊)のライトアーマーだったからだ!
ジョシュのコスプレ好きの性格が功を奏した。
ヨコタ隊員のコスチュームは分かり易い、エリート部隊のカラーリングだ。
ミーハーなジョシュはヨコタ隊員より早く名乗り出た。
ジョシュ「僕は、ヴァルキリーwithナインソルジャープラスワンダッシュの1人スコーピオンのジョシュです!その戦闘服は憧れです!貴方のお名前は?」
ヨコタ隊員「君があの魔界討伐隊の最強チームに配属された1人なのか!?どうりで、ここまで生き残れたハズだ!……おっとすまない、味方の生存者に出会えて少し興奮してしまっている私がいるようだ!アッハッハ」
ジョシュ「ハハハ……、とはいえプラスワンがデストロさんで、僕はダッシュ(複数名在籍)の方ですけどね……ハハハ」
ヨコタ隊員「いやいや、そんな謙遜することもなかろう、君が生き残り後世にこの戦いが受け継がれて行けば、プラスワン位に昇格され伝承していくはずだ!」
ジョシュ「ハハハ……それでもナインソルジャー入りは出来ないんですね……ハハハ……えーと、そろそろお名前の方を伺っても?……」
ヨコタ隊員「私の名は、ヨーク・コンパバッカ・タノーム!通称ヨ・コ・タだ!皆は私をヨコタ隊員と呼ぶ!君も気軽にそう呼んでくれて結構だ!敬語は使えよぅ!見た目も階級も私の方が上だからな!」
ジョシュ(クズだよこの人、間違いなくクズの部類だよ!くず寄りのクズだよ!ん?待てよ?よーく、コンパばっか、たのーむ?……良く、コンパばっか、頼む?……良くコンパニオンばかり頼む(利用する)?なんだこのギャグみたいな名前!?へ!?)
ヨコタ隊員「さあ!行こう!ジョシュ君!もしかしたら我々がこの世界を救う最後の勇者なのかも知れん!ドワッハッハー!」
ジョシュ「ハハハ……だと良いですね……ハハハ」
また妙な奴とコンビ組ませやがって、作者の野郎!まだハシームの方がマシだ!
そう心の中で叫ぶジョシュであった……つづく。
と、見せかけ、場面は変わり……、
キングミノスと戦闘中のA・J。
パワードロボの再起動に四苦八苦していた。
コックピットから流れるBGMは〈そうそうたるシャア〉そう機動戦士ガン◯ムの戦闘シーンで流れる定番曲だ。
A・J「くっ!こんな切迫した状況で、拍車をかける様にこのBGMはよしてくれ!(ピッ)……動いた?……(プォン……プォンプォンプォン!プォン!!)動くぞ!この機体!!」
つづく!!
※ジョシュが呟いた「ハシーム」の詳細が気になる方は、第1章の後半シナリオ〈人狼編〉セブンバスターズ(仮)をご覧下さい。
次回 【ジェットストリームアタック】乞うご期待。