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- Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.98 )
- 日時: 2017/04/22 13:17
- 名前: ワタル (ID: H65tOJ4Z)
【急襲!!悪魔戦士の裏ボス!獅子頭(シシガシラ)現る!!】
定員オーバーの、リアステップで揉み合う2人。
歪みあってはいるが、戯れてるようにも見える。
再び、滅びた肉体の蘇生を完了したキングミノス。
その身体が、眩く光る!!
すると、デストロが叫ぶ!
デストロ「来るぞ!!衝撃に備えろ!!」
次の瞬間!攻撃体制に移るキングミノス!!
A・Jは、パワードロボの出力を上げた!
そして……、モニターのAIに問いかける……。
A・J「シールド解除せず、何か武器は?……と、これだな!」
音声ガイドから、モニターに表示されたウエポンパネルの、
[シールドアタック]をタップした!
すると、
即座に(コンマ何秒の世界)、
パワードロボの脚が折り畳まれるとすぐに、四輪駆動のタイヤが現れ、ライドモードへと流れるようにトランスフォームした!
そして滑る様に加速!!
キングミノスも同時に突っ込んで来た!!
A・J「させるか!!!」
デストロ「くうううううう!!掴まってろぉおおおお!!!!」
リンクス「ひぃぃぃっ!!」
スター「リンクス!!!!」
バシィイイイイイイイイン!!
激しく衝突!!!!凄まじいG(重力加速度)!!
一瞬!何も見えない!聞こえない!
………!?
吹き飛んだのは………!?
キングミノスの方だ!!!
ブブブブブブブ!!!!
間髪入れず、浮き上がるターゲットをロックしたまま、マシンガン乱射!!
慣れない操縦に、大幅に的を外すA・J!!
A・J「チッ!!」
そこへ、黒い影が後方より飛び上がり、巨大な戦斧が叩き込まれた!!
キングミノスの心臓辺りの強靭な胸板に叩きつける!!
ドスン!!手応え有り!
仕留めたか!?
卒倒して意気消沈のキングミノス。
デストロ「ふぅーー、たいしたもんだ!
シールドアタックからのガドリング砲乱射なんて芸当……、
並の反応じゃねえな……、乗組員でも変わったか?……。」
佇むパワードロボを見上げて、独り言を呟くデストロ。
太陽も無いのに、眉間にシワを寄せ、眩しそうに難しい顔をする……。
無論、フルフェイスで、その表情は誰にも悟られてはいないのだが……。
ようやく決着(ケリ)をつけたか……。
横倒しに、地べたに倒れたキングミノス、巨大な戦斧は、分厚い胸に刺さったままだ……、
が、
その怪物の、
生気を失い灰色にくすんで曇っていたはずの瞳が、
突如、
不気味に青白く発光して、再び起き上がる!!
リンクス「わわわ……後ろ!デストロ!後ろ!後ろぉぉ!」
デストロ「……あん?」
A・J「(シュボッ)……フーーーッ」
勝利の余韻に浸るA・Jは、煙草に火を付けふかす。
微睡む煙に、瞼を燻らし細めた……、外部の異常事態に気付いていない……。
デストロはキングミノスに捕まり[ネッグハンキングツリー]※。
※首吊り天井
デストロ「ゲッ!!」
首を締め上げられ、その剛腕の片腕に天高く掲げられた!
ウォオオオオオオオオオン!
リンクスのマジックブーメランが唸る!
だが!しかし!
それは!
キングミノスの頭の脇を通過!
首の動脈、数ミリすれすれをかすめ、
僅かな擦り傷を負わせる事も無く、虚しく頭上へと飛んでいく!
デストロ「く!バカ! どこ狙ってやがる!!ゲホッ!ゲホッ!」
リンクス「フフンw」
何故かドヤ顔のリンクス。
フォン!フォン!フォン!シュパン!!
弧を描きマジックブーメランは、
まるで意思を持つ生き物の様な動きで、
デストロを囚えて離さないキングミノスの剛腕を、
簡単に斬り落としリンクスの手元に戻る!
パシン!(リンクスキャッチ)
ドサッ!(デストロ尻餅)
デストロ「のん!」
ボトッ(キングミノスの腕)
チュドォオオオオオオオオオオン!!
キングミノスは、突然、あらぬ方向から砲撃され、木っ端微塵!!
デストロ「いっ!?」
A・J「わっ!ぷ!? アチッ!アチチ!」
事態に驚き、火のついた煙草を膝に落とすA・J。
リンクス「え!?わお!?……スター素敵……w」
スター「スッゴイ……破壊的」
と、思ったのも束の間!
あり得ない速度で再生をするキングミノス!
こいつは一度消滅すると、瞬間的なスピードで復活するらしい!
それは、まるで動画再生の逆廻し再生の如く、何事も無かったように元通りの姿!いや、むしろ浅黒く強固さを増していく様だ!!
怒り狂い!
砲撃したスターめがけスキル発動!
その距離!約150〜200M弱!
牛頭のスピードは、100M、3.73秒。
対してスターの構えるレールガン、連射不可、一度毎に6秒チャージを要する。
リンクス「スター!逃げて!」
迫り来るキングミノス!
不動のシューティング・スター!
デストロ「おいおい……姉(あね)さ!やる気か!?」
スター「目標ォォ!ロク!ごぅ!ヨン!さん!ニィ!壱!!!!」
リンクス「ダメェエエ!逃げてぇえ!!」
スター(いけるか!?)
キングミノス「グオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
目前に迫るキングミノス!
威圧感が尋常ではない!!
チュドオオオオオオオンン!!
揺れる空気!
響きわたる衝撃!
スターのブロンドの長い髪が舞うようになびく!
唯一、身動き一つ乱れぬのは、
スターのロングバレルを構えるしなやかなボディー!
美しい姿勢!
スターは、キングミノスの頭部だけを見事に撃ち抜き、戦線離脱!
瓦礫の山を滑る様に下る!
それをホッとした様に見守るリンクスが、パワードロボの装甲を"ガンガン"と叩き、A・Jに指示を出す。
リンクス「A・J!早くスターを、拾って!!」
ガンガン!
A・J「たくっ! 言われなくてもやってる! 」
ギュウオオオン!!
旋回しながら砂埃を巻き上げ加速する!
その間にも、頭の蘇生が始まるキングミノス!
頭がないまま、手探りでレールガンを片手で掴み取ると、叩き壊した!
デストロ「おいおい!俺を置いて行くんじゃねぇよ!……ん?」
巨大な戦斧を、拾い上げると、何かに気付くデストロ。
地面には、デストロの首を締め付けていたキングミノスの腕が石になって転がっていた。
デストロ「何だコリャ?……まさか?」
デストロがキングミノスの方を見ると、ほぼ蘇生が完了されていく頭部に対して、切り落とされた腕だけが蘇生されずにいた!
デストロ「あの小娘(リンクス)の魔法のブーメラン!めちゃくちゃ効いてるじゃねぇか!」
しかし、当のリンクス達は、その事に気付いていない。
デストロ「よいしょっと!」
また、太陽もないのに眩しい顔をするデストロ、巨大な戦斧を肩に担ぎ、勝利を確信したかの如く勇猛果敢に前進する。
その姿、まるで、
まさかり担いだ金太郎!
デストロ「おーーーい!リンク……ス?」
そのデストロに、新手の敵が襲いかかる!
デストロは、突如現れた、巨大な空飛ぶ獅子に胴体を噛みつかれ、空へと運ばれた!
デストロ「な!何だコイツ!?音もなく何処から現れやがった!?ゲッ!!デカイ顔だけのライオンじゃねぇか!?」
そいつは悪魔戦士の1人、獅子頭。
鼻息荒くデストロに噛み付いて離さない。
しかし、無敵のアサルトスーツ。ダメージは皆無だ!
……。
……。
その頃、魔城の裏口から侵入を試みて、森を進軍中のヨコタ隊員とジョシュ。
裏門を見つけたのはいいが、
巨大な首の無い不審な像を目の前に、膠着状態(こうちゃくじょうたい)を余儀なくされていた……。つづく。
※膠着状態とは、息詰まる様子。
この場合、攻めるも退くも敵に感づかれる恐れがある為、一歩も動けないさま。
次回【拷問部屋の占星術師ボンバーサイズの罠】乞うご期待。