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- Re: 零fighter山鷹隊【参照3000超え大感謝!】 ( No.99 )
- 日時: 2017/05/06 18:55
- 名前: ワタル (ID: q6B8cvef)
【拷問部屋の占星術師ゴーストマンモスの罠】
魔城の裏門に、仁王立ちする全長3メートルほどの像(頭部なし)
ヨコタ隊員は、
無言のままアイコンタクトで、腰にぶら下げていた手榴弾をジョシュに持たせる。
そして、
腕時計型通信機を手首から外し、ホログラムを投影する。
それから、その像の足元付近に速やかにソレを投げると、
戦場では、心細い程の火力の護身用ハンドガンを抜き、不動の像の心臓を狙い構えた!
投影されたホログラムは、自身の射撃訓練の模様を記録させていたモノだ!
激しく銃を乱射する。
勿論、映像の為、攻撃は出来ない。
しかし、敵が何処かに潜んでいるならば、十分に囮、誘発作戦になりうる。
だが、その目の前の像はおろか、反撃してくる敵の様子はない。
ただただ、ヨコタ隊員の勇姿の鑑賞会である。
ジョシュ(……何なんコレ)「ヨコタさん、どうやら敵はいませんね……、行きますか?」
ヨコタ隊員「うむ!これより我々、"ティーム(チーム)ヨコタ"は敵地に潜入する!」
ジョシュ「は、はい!」(そこ発音チームでいいよぉ!ヨコタぁあああ)
2人は、俊敏な動きで魔城に勢いよく乗り込む!
すると、通路は一本道。
やがて
レンガ造りの通路は、狭い坂道の回廊になる!
時折、両端には待避所の様な、人が隠れるスペースが幾つか見られた。
ジョシュ「ヨコタさん!あの窪みに敵が潜んでるかも知れませんね!」
ヨコタ隊員「フフッ……私も今、それを言おうと思ったところさ!!」
ジョシュ(ええ?今、あきらかにハッとして走るスピード落としたよね!この人ぉ!今頃、めっちゃ警戒し始めたし!)
すると、ゴロゴロと何か、もの凄い音が聞こえてきた。
不安にかられ、立ち止まる2人。
思わず坂の上を凝視した。
音が近づく!
ヨコタ隊員「なんの音だ!!」※劇中一番の決め顏で振り返るヨコタ隊員。
ジョシュ「わからないっす!!悪い予感しか、しませんっっ!!」
音の正体は、黒光りする通路いっぱいの大きさの鉄球だ!!
ギラギラとぬめり、光沢している!
壁を擦り、
ギチギチに内壁を、圧迫して、執拗に摩擦しながら、
激しく振動して、勢い良過ぎる程に迫り来る!!!!
ヨコタ隊員「(……!?)」
ジョシュ「ファーーーーーーーーーー!!」
一目散に出口に逆戻りして逃げるジョシュ。
ヨコタ隊員は、待避所の様な窪みに間一髪、華麗に逃げ込んだ!
ジョシュ「なーーんで!俺ばっかぁーーーーー!!あああああ……」
ジョシュの悲痛の声が木霊する……。
ズドーーーーーン……。
遠くでクラッシユ音と、地響きが聞こえた。
ヨコタ隊員は、その状況に目を瞑り、唇を噛みしめた!
次の瞬間!
ヨコタ隊員の避難した待避所の開口部に、間髪入れずに鉄格子が、降り注ぐ!
ガシャン!
プシューッ
直後、天井の壁から、紫色の霧状のガスが吐き出された!
ヨコタ隊員「なに!?」(う、めまいが……、)
カチャン
右手に所持したハンドガンを床に落とし、必死に堪えようとするも、ガクガクと腰が砕けるように倒れそうになり、踏ん張りを繰り返す、まるで生まれたてのバンビのように……。
やがて、背筋ピーンとブリッジしたまま仰け反り頭から床に倒れた。
瞳孔は開き、口はパクパクと、餌を待つ錦鯉のように……。
もがき苦しみ絶対絶命……。
そう!
その幾つも点在する待避所は、独房の役目も果たすのだ!
自軍の魔物が、潜む塹壕(ざんごう)の役割と、侵入者を捕らえる檻の役割……。
恐るべし魔城の罠……侵入も、おいそれと、容易には行かない……。
その頃、
A・J達の戦況は……、
スターは、一撃離脱後、A・Jの駆るパワードロボと合流。
そして、その観察眼で、
デストロ同様、キングミノスの弱点を見抜いていた。
それから、スターの助言を受け、最期の反撃を開始する。
A・Jとリンクスの見事な連携プレーにより、キングミノスはマジックブーメラン
の前に、バラバラに解体され撃破された。
強大な敵をようやく討ち砕き、勝利に歓喜した。
しかし、ひとつ疑問が残る。
先程まで、共に戦っていたデストロの姿が何処にも無かったからだ。
まるで"神隠し"にでもあったように……、忽然と、その姿を消したのだ。
A・J達が、パワードロボで周囲を探索。
すると、横倒しに倒れた、一際大きな円柱に注目した。
そこにデストロが使用していたキングミノスの戦斧が転がっていたからだ。
さらに、その円柱は中が空洞になっていた。
だが、覗いて見ても反対側の景色が見えるだけで、特に変わった様子はない。
A・J「何もない……か?……ライドモードで行けばギリギリ通れるか?……」
スター「A・J聞こえる? とにかく一度、船(円盤型宇宙船)に戻りましょう!新しい武器も必要になるわ!」
A・J「そうだな、了解! それに、ドッグロボに運ばせた彼(プロットマン)の容体も気掛かりだしな。」
リンクス「ウチもそれ賛成! 暴れたら、お腹空いたぁ」
スター「何ソレ?結局いつも料理作るの私でしょう? 」
リンクス「……。」(上目遣い)
スター「……もうーー。」
A・Jは、他愛ない会話で和む2人を他所に、
落ちた戦斧と、隠し通路を臭わせる、意味ありげな巨大な空洞の、
最初から、いや、それもかなり昔から倒れていたであろう円柱の存在に、
後ろ髪をひかれる思いで母艦に帰還した……。
……。
……。
そして……、
場面は代わり……、ここは、薄気味悪い拷問部屋。
そこに、
鎖に繋がれ、逆立ちに、吊るされた男……、
鞭打ち、ズタボロにされ、尋問されるヨコタ隊員の哀れな姿があった。
ゴーストマンモスの側近、
占星術師ボンバーサイズの登場だ!
レザーのボンテージコスチュームに着替え、嬢王様気取りではいるが、どう見ても網タイツ姿が、ボンレスハムにしか見えない。
……。
……。
そして、
さらに、場面は変わり……、そこは、魔城の表門、湖を凍らせた中庭。
いつもより、数段と、顔つきが違う戦闘モードのミフネとヴァルキリー。
その形相から、その場の緊迫感と"相手の強さ"をも、物語っていた。
対峙する敵もまた、2人。
1人は悪魔戦士のトップ。蒼海の覇者、シャーク将軍である!
そして、
もう1人は、Dr.メフィスト・クトゥルフアーマー・ザ・ルシフェル!!
遂に、自らを魔改造した醜悪形態!
触手との融合!
手足全ての指という指が触手だ!
睨み合う四強!
先に動いたのは……、ミフネだ!
ミフネ「おい!!!!」
ダッ!
ミフネは走り出すと同時に、氷の地面に刀を這わせ、氷層を削りながらシャーク将軍に斬りかかる!
足元は切り落とした胴着の袖をグルグル巻きにした自作カンジキ(ブーツ)を履いている。
※魔城に乗り込む手前で〈簡易防寒対策〉致しました。
ミフネ「貴様ぁあああああ!なんで貴様がぁ!!」
ガシュッ!
ザッ!
跳んだ!
下から斬り上げの"氷ツブテ"の"目眩まし"!
次いで、上空から真っ向に斬り落とす!!
ガッッッキィィーーーン!!
渾身の一撃!!
右手に構えた特殊な武器で受け止めるシャーク将軍。
シャーク将軍「グヌウウウウウウ……」
ミフネ「フーッ!!フッー!何故、貴様がソレを持っている!!!!」
ミフネは、そう言いながら、鍔迫り合い状態のまま、シャーク将軍の腹を蹴り飛ばした!
しかし、相手が巨体な為、ミフネの方が弾き飛ばされる!
ミフネは、バランスを崩し転びそうになるが、
かろうじて踏ん張り耐えて、納刀。即座に、抜刀の構え!!
中腰になり、眼に刺さりそうに垂れる前髪で隠れた片目を、瞑り叫んだ!
ミフネ「ヴァルキリー!コイツは俺が斬る!!」
ヴァルキリー「ミフネ……」(あのミフネが取り乱している……?)
ヴァルキリーは、ミフネが何故、怒り狂っているか理解した。
仇(シャーク将軍)の持つ武器は、こともあろうか、ジャマダハル!
別名ブンディダガー!
そう、それはニンジャマスター・ヨシュアの愛刀である。………つづく。
次回【目醒めしゾーン!託された炎のクリスタル】どうぞお楽しみにw